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第十五話 「詠唱魔術」


 「一年フロア突入!!」



俺は走りながらついに一年フロアに突入する。

この一年たちは誰も知らない。

俺がシャーペンを隠し持っていることに。俺は今最高に青春している。


(やっほーー!さいこうだ!!)



「どけどけ一年!!2年生のお通りだぁ!!」


ーー「なんだあいつ!?」


ーー「警備員さん!不審者よ!!」



はっはっは!哀れだ。助けを求めても無意味だというのに。

 今の俺は誰にも止められない。



「異人格の俺...どこにいやがる..!」



周りの一年をバタバタなぎ倒す。

倒れる人が多くなればなるほど、警備員がそれに流されて倒れていく。完璧だ。


しかし中々奴が見当たらない。

 一体どこにいるってんだ?



「...、、!?お前か!!」



よっしゃ捕まえた!と思ったらただのそっくりさんだった。

 世間は狭いようだ。



「うぉっ...あぶねぇ、...!?追手か!?」



前から火の玉が飛んできたが間一髪で避けられた。

しかし俺には隠し持っている武器があることを忘れるな。



「食らえ..!!おら!」



帽子を派手に投げ捨てる。

俺が3本のうちの一つのシャーペンを相手にぶつけると相手は気絶してしまった。

 もうあとには引き返せない。


2階に上がるとまたまた多くのクラスがあった。

1、2、3、4組。

 そこにやつはいた。陽気に友達と遊んでやがる。



「...お前!!何を企んでやがっる!」



力いっぱい二つ目のシャーペンを異人格の俺に投げると間一髪で避けやがった。

 流石は異人格の俺、反射神経はいいようだ。



ーー「...え!おれがふたりぃ!?なんで!?」


「黙れクソ陽キャの俺!!」


ーー「お前...何企んでんだ!?」


「こっちのセリフだボケ!」


俺が最後のシャーペンを使い、粛清を終わらせようとしたその瞬間。

 背後から警備員が俺を地面に叩きつけやがった。



「..!?うぐ、、...」


ーー「...二年生!?おいこいつを連れて行け!!」


ーー「あの...もう1人の俺?お前は何がしたい...の?」


「黙れやクソガキが!...何を企んでるのか知らんがお前を必ず殺してやる!!それまで待ってろ!」



あー負けた。

あんなに周りから注目されたのは初めてだ。


負け惜しみというやつか、俺は周りから変な目で見られている。

 変な目というか同一人物がいてびっくりしている。



ーー「おれくんが...ふたり!?」


ーー「なんかおもしろいっていうか気持ち悪い」


ーー「おれくんはおもしろいほうがいいよね!」


「黙れ黙れ黙れ黙れや!!!お前らに何がわかんだよ!!お前らはクズだ!群れることでしか生活できない愚か者どもだ!」


この周りから注目されることが嫌いだ。俺は何を言っているのだろう。

 周りから見ればただ俺がこの一年フロアに突っ込んできて騒ぎを起こした。それだけだ。


警備員に連れていかれる俺をもう1人の異人格の俺が見つめていた。

 なんだその目は、まるで俺を偽物扱いする目をしてやがる。お前が偽物なのに気づけよ。


数時間後。



ーー「あなたは謹慎!!ほんとに愚か者だわ!!この部屋で校長が許してくれるまで反省しなさい!いいというまででてきちゃだめですからね!」



部屋に監禁されてしまった。まあ普通はそうなるだろう。

俺がただバカで頭がここまで回らなかっただけだ。



「22時...あぁ、俺は昨日オールしたんだよな、、」



夢を見なくなるからってずっと寝ないわけにもいかない。昨日寝なかったこともあり、もう寝ることにした



「.....、」


トントントン、



部屋の扉を叩く音だ。一応返事をしてみる。



「...ん、?誰ですか」


ーー「あ、いや...寝てるかなと思ってきました」


「誰ですか」


ーー「え?...うーんっと監視人?です」


「あーそうですかおやすみなさい。」



監視役がついてしまった。俺は呆れて部屋の鍵も開けずに眠ってしまった。


夢時間の始まりだ。



「はぁ、、また夢かよ。もううんざりだ」


部屋の壁に掛けてあった時計はデジタル時計。

日付も見られるようで案の定4月13日だ。

 部屋から出ようとすると、扉が開かない。



「...はっ!?なんっで!うぬぬぬぬっっ!!」



ダメだ、精一杯力を入れても扉は開かない。



「どうすれば...いいんだ?このまま寝てていいってことか!?」



そういえば前に、夢の中でも眠っちゃって運良く次の日を迎えられた日が気がする。

今回もそういう感じなのだろうか。


「ま、寝てもいいなら寝ちゃうけどねぇー。」



またベッドに入る。また眠れるかと思ったら扉を叩かれた。何回叩くんだよ。



「なんですか!?入りたいなら入ってくればいい!」


ーー「あなたも転生者ですか?」


「.....は、、?なんでそのことを」


ーー「私も転生者なんです。2人でこの世界から脱出する方法を見つけませんか?」


「脱出って...ここから抜け出したらどうなるんだよ!」


ーー「元の世界に帰るんです」


「...!?でも俺はこの世界で証明するって決めたんだ、、...理想を現実に、いじめられてた俺でもこの世界で上手く生きるって決めたんだ!」


ーー「無理です」


「...は?ふざけんなよ!!どこの誰かも知らねえが顔が見えないからって好き勝手言っていいもんじゃねぇ!!」



俺が扉を開けようと殴り続けても開かない。

しかし、外側から鍵が開いた。



ーーーーーだが誰も扉の目の前にいなかった。



そしてなぜか夢が強制終了する。


「え....なんだっ..たんだ?」


夢じゃない。ここは現実だ。夢のように扉が叩かれる。



「な、なんですか?」


ーー「あなたも転生者ですか?」



まただ。お決まりのフレーズ。

俺は前のように演技をしながら扉の前に静かに歩み寄る。



「え!?あなたも転生者!?まじか!」


ーー「そうなんです...2人でこの世界から脱出する方法を探しませんか?」



扉の前に到達する。

そして俺は扉のスコープを覗く。


「...え、だれも..いない?」


ーー「なにかいいましたか?」


「あ..、いやなんでも」



誰が話している?こんなの空間に話しかけられているようなものだ。

 そこで俺は言ってやった。



「おい...お前どっから話してやがる!」


ーー「.....、なんでわかったの?まあいいです。パソコン室で待ってますね〜〜。」


「おいまて!!」



聞かずにどこかへ行ったのだろう。声が全く聞こえなくなり、扉が開いた。



「マジでなんだったんだ...?俺と同じ転生者とか意味わかんないって」



日付は4月14日。ちゃんとした現実である。

 それよりも最近全くわからないことがおきている。

それは「夢が強制終了すること」だ。



「はぁ...わかんね。とりあえず英単語の勉強だ。」



そうだ。考え方をいっぱい持ってても仕方がない。

少しずつ、ひとつずつ解決していけばいい。

 今は勉強!この国から出た時用に能力を強化しておく必要がある。

 俺はさっき売店で買った英単語辞書を開いて勉強した。



「どうせなら難しい言葉を覚えて使いたいよなー。難しければ難しいほど強化できるし。」



そう思った俺は英単語を覚えようと、2時間ほど勉強してみたが、何一つ覚えられない。

 暗記科目は嫌いか?だとしたら俺は終わりだ。


すると扉の横にあるポスト入れに手紙が届いた。

謹慎期間終わり。

 それだけ書いてあった。


1日、いや1日もなかった。こんなの謹慎じゃない。


気づけばもう11時59分、こんな遅くに謹慎期間終わりとか言いやがって!早く教室に行かなければ!



「はぁはぁ、...ギリギリセーフってことでいいかい?教授。」


ーー「もう12時10分です。遅刻です。」


「そんなぁ....。初めての遅刻がこれかよ、、」



初めての遅刻を経験した俺はがっかりしながら自分の机に座った。

 ちなみに今日は本格的に授業をするらしい。



ーー「今日はみなさんにオリジナルの詠唱を作ってもらいます!作り終わって時間が余った人はスタンダードの詠唱魔術を覚えてもらいます!」


「よっしゃキタァ!魔術で俺も最強になる!けど...オリジナルの詠唱?」



オリジナルの詠唱なんて初めて聞いた。

普通は元から決まっているものだと思っていたが、

 それだけではないらしい。


クラスのやつらが詠唱を真面目に考えている。

 これは俺もちゃんと作ろう。



「水、草、闇、光、、、これだけ!?」



どうやら最初に属性を決めなければならないらしい。

俺は水も滴るいい男ということで「水」を選んだ。



「んー。詠唱かぁ...水の詠唱、、、あ、」



飛び級試験の時に詠唱をしていた人がいたじゃないか!

それを真似してオリジナルっぽく作ればいい。

 あとは俺の入れたいワードとかね。



「えーっと...新帝なるなんとかだったよな...。新帝なる水の神よ...そうだ!自分の信念とかもいれよう!」



自分の信念。目的を必ず果たすということをこの詠唱に入れておく。

 そして完成したものがこちらでございます。


数分後。



「新帝なる水の神よ。我が信念の頂を望み、天聖なる力を我に授けよ。....これだ!!」



我ながら完璧な詠唱。

何度でも繰り返したくならない?


あとはこの詠唱のあとに技名を加えればいいらしい。

 技名を考えるのは今日が初めてじゃない。

何回考えてきたかわからないくらいだ。



「ウォーター...あ、だめだ!詠唱を入れないと能力扱いになってしまう!」



いやーー危ねぇ。ここで死んだらまたやり直すところだった。

 俺は今度は詠唱付きで言ってみた。



「新帝なる水の神よ。我が信念の頂を望み、天聖なる力を我に授けよ。ーーウォーター・サーバー!!」


ーー「ぶっはぁ!!なにそれ!!うける!」


ーー「変な人だね...ぶっは!!」



周りに笑われた。だがこれは想定内。

いきなりはしゃいで、でかい声でウォーターサーバー!!なんて言ってる人がいたら俺も笑ってしまう。


だがこれは名前の面白さとは正反対にすごい技だ。

 大きなものほど魔力消費が多いらしいが、この技、

ウォーターサーバーは、自分の好きな量を微調整しながら放つことができる。

 

これはのちに俺の最大の武器となるだろう。

 すると、教授が褒めてきた。



ーー「す...素晴らしい!!なんて響きのいい詠唱なの   でしょう!!さっきの遅刻は許します!

   次はスタンダードの魔術を覚えましょ!」


「は...はい。ありがとうございます」



そう言われると、教授がそのスタンダードな詠唱魔術を唱え始めた。



ーー「スタンダードとは言っても治癒魔術ね!それじゃいくわよ!」


「あぁわかりました!!」


ーー「永遠なる大地の恵みよ、枯れゆく自然の森林に生命の芽吹きを与えよ。ーーコンフォート」


「うわすげぇー。」



ここは褒めておこう。

しかしすごいのは本当だ。

詠唱を唱え終わった瞬間、昔の右足に怪我をして、痕が消えなかった場所が治ったのだ。

あとは目の横の傷。

  これはぜひ覚えたい。



「すごいですね!ぜひ覚えたいです!」


ーー「なら練習あるのみ!コツは詠唱のあとに、この人を治すっていう感覚を覚えること!」


「この人を治す...。わかりました!」



感覚で教えてくる人は嫌いじゃない。

なぜなら俺も感覚派だからだ。

 そこで俺も台本を見ながら真似してやってみる。



「永遠なる大地の恵みよ、枯れゆく自然の森林に生命の芽吹きを与えよ。コンフォート!」


「あ、あれ?何もできない...」


ーー「そりゃあそうよ!そんな簡単にできるんだったらみんな今頃完璧になってるわ」



まあ確かにそうだ。

台本を見ながら詠唱を唱えたり、覚えたりすることができるだけで使えるようになるとかそんな世界は簡単にできてはいない。


 俺は何度も試してみるがダメだった。これは厳しい戦いになるだろう。



「......与えよ!コンフォート!!....えよコンフォート!あれれ....」


ーー「見てこれ鍵を閉められる魔術!!」


などとみんなが言ってる間に、


キンコンカンコンー。



「...え?もう授業終わり!?マジかよ、、、」



授業が終わってしまった。

クラスのみんながぞろぞろ自分の部屋に帰っていく。

その中で1人、俺に話しかけてきた。



ーー「あ、あのー!おれくんだっけ?オリジナル詠唱すごかったですね!!」


「、、え?ほんとに!?君わかってるなぁ!」


ーー「あっはは...ていうかさ!私の部屋来ない!?今研究してる物に協力してほしいの!貴方にね」



なんと綺麗で可愛らしい人なのでしょうか。

髪はピンクでロング。

こんなにも俺のことを気に入ってくれて?しかも部屋の独自の研究に付き合ってほしい?あと好き?



ーーー参ったなぁこれが「モテ期」なのかもしれない



「え、いいんですか!?まあ付き合ってあげよう。」


ーー「やった!なら私一旦部屋戻るからここにいて!」


「わかりましたーー。」



たまに敬語が出て、タメ口みたいになってしまう。

これがコミュ障と言われるやつなのだろうか。

 彼女は部屋に戻った。俺は帰ってくるまで暇なので他の学習ルームなどをチラチラ見ていた。


すると、忘れていたものが目に映ってしまった。



「パソコン室...うわ思い出しちまったよ...、」



あれは幽霊ということでよかったのか?

いやそれだったら私も転生者ですなんて言わない。

普通だったらね。

 俺はちょっと気になってしまったので入ってみた。



「パソコン室...結構古いんだな。パソコンも古い。」



昔からパソコンは使っていたためわかる。

このパソコンはとても昔のものだ。

 そして俺は試しに電源を入れてみた。



ーーーーーログインしてください。


「ろ...ログイン?どうやってやるんだ?」


ーーーー「顔認証を開始します。」


「え?」



ピピッ!承認されました。



なぜか承認されてしまった。

 顔認証で、しかも俺の顔でログインできた。



「なん...でだ?俺の顔はこの世界に一つ...。!?」



そうだ忘れていた。

俺の顔はこの世界に一つじゃない。「異人格の俺」がいる。

 あいつがいつも使っているパソコンなのだろうか。

ふと目に入ったのは検索履歴。



「削除された検索履歴....。はは、はぁ!?」



とんでもないものを検索してやがる。

流石は俺、趣味だけは変わっていないらしい。

 しかし、もっと重要なものが出てきた。



「この世界から脱出する方法...!?」



これは絶対に阻止しなければならない。

こいつがもし脱出に成功してしまったら偽物の俺が

 元の世界に放たれることになる。

スクロールしていると、いろんな削除された検索履歴がまだまだ下の方に続いていた。


それと、



「.....これ..って!!」



扉が勢いよく開く。



「..............!!やば...、だれだ!...。」









第十五話どうでしたでしょうか。

結構ミステリーっぽいですね!感想とかいろいろまってるのでよろしく〜〜。今日から不定期投稿になってしまいますがご了承ください。

次もお楽しみに!ちなみに今日から新作品も投稿しました!結構と言うかめちゃくちゃ面白いと思うのでこちらも見てくださいね!

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― 新着の感想 ―
XのRT企画から伺わせていただきました! めちゃくちゃアクの強い作品だと思います! 特に序盤は主人公も読者も状況を把握できずに進むため「読めるものなら読んでみろっ!」と挑戦状を叩きつけられている感覚…
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