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故郷の皆が私の帰りを待っている!

皆に、ヘラスの国に帰らなければならないことをゼウスは伝えた.


「で、どうやって帰るんだい?」大国主命が、ごく普通の質問をした.

「そうだぜ、おめえ、また海で半島に渡って、大陸を通ってヘラスまで行くのか?えれえ、長旅になるぜ」須佐男も旅のこと心配してくれる.


「ゼウスももう、精霊の力を使えるから、空飛んで帰ればいいのだよ」少彦名命は実に簡単に問題を解決する.


皆とわかれを惜しむ.

「ゼウス、これからも友達だ.またきてくれよ・・・」

大国主命は、顔じゅう涙でぐちゃぐちゃでせっかくの美男子が台無しだ.

しかし、そんな亭主も悪くはないと、須勢理毘売は、改めてて惚れなおしている


「おめえは俺の、一番弟子だ!助けがいる時は、俺のことを呼べ!すぐに駆けつけるからな」須佐之男命にとって、ゼウスが一番弟子である.確かにゼウスが精霊の声を聞き、その力を使えるように、なった、としたらそれを教えてくれたのは須佐男である.


「なんの、ゼウスは俺の一番弟子だ!雷の使い方、これからも鍛錬しろよ.」武甕槌もいかつい顔のくせに泣きそうな顔である.


優秀な弟子を、普通の先生は、えてして自分の一番弟子だ、と言いたがる.

偉い先生の並み居る弟子は、我こそは一番弟子だと言いたがる.


建御名方、事代主も、友であり、良き兄貴分でもあるゼウスとの別れを惜しんだ.


ゼウスは、花の咲き乱れる、オホーツク海沿岸の野原の真ん中に立った


神々皆が見守る.


「それでは・・」とゼウスは一礼して、何やら呪文を唱える.


「天の霊、風の霊、地の霊、海の霊、花の霊、木の霊、獣の霊

集いて、我に力を与えよ・・・・・・・・・・」


大地は、七色の光を放ち始める.次第にその明るさを増し、渦を巻き始める.

天からも同じく七色の光がゼウスの周りに降り、それが渦を巻き、ゼウスを包む


天地の光がゼウスを覆い、一つになった光の渦は、次第に大きさを増して、ゼウスの体も、次第に大きくなり、七色の翼の生えた、大天使の姿になった.


「あ、できた・・・・・」ゼウスがぽつりと呟く.イスラエルでベルゼブルたちの力を借りて変身して以来である.


そして、改めて空に向かって叫ぶ


「私が、大天使、ルシフェル!!」


見ていた神々は、呆然として、彼を見上げ、揃って口にする


「くわっこいい!!」


「皆さん、いろいろとありがとうございました.

近いうちにまたお会いしたいです.


それでは、ごきげんよう!」


言い残すと、大天使の姿のゼウスは、空に舞い上がり、西の空を目指して、飛んでいった.

彼の姿は瞬く間に、遠くに小さくなる.

 

西の空に日が沈んだ後、一際明るい、星が、一瞬輝き、やがて見えなくなった.


「ああ、行ってしまいましたね・・・いいやつだった.」大国主がいうと

「おお、あいつなら、娘の婿に無条件だ・・・」須佐男が言うので

「舅様、それはいいっこなしですよ・・・」


しかし、ヘラスの国にて、間も無く勃発する、ゼウスの戦に、彼らも馳せ参じることになるのだった.


・・・・・・・・・・・

夜明け前、

クレタ島.東の空を見上げる、レア.

そして彼女の周りには、

クロノスに食われた(ことになっている)、その子供たちが、控えている.


 ハーデス

 ポセイドン

 デメテル

 ヘスティア

 ヘラ


の兄弟姉妹である.「クロノスの腹」の中から脱出に成功して、この時は、クレタに潜伏していたのだった.


彼らも同じく、東の空を眺めている.

東の空が、赤紫に染まろうとする時、一際明るい、星が現れて、こちらを目掛けて飛んできた.星は大きさと輝きを増しながらみるみる接近してくる.


「あ、ぶつかる!」と思ったその時、

一瞬、辺りが閃光に包まれ、大音響がした.


ドーン!


あたりに立ち込めた土埃が消えて、なかから若者が姿を現した.


しかし、

「痛ってえ・・・・」

と、自分で腰をさすりならが、ゼウスがそこに寝っ転がっている.


(あちゃー)母は、思わず顔を覆ってしまった.

そして、心の中で「やれやれ」と呟いた

「私の、メガネ違い?この子が本当に世界をひっくり返せんのかね・・・・」


母の、不安そうな顔を察した、兄弟たち・・・


「母さん、つかぬことを伺いますが、これが、ゼウス?」

「俺たちの希望?のゼウス?」

「こいつが、俺らの最終兵器・・・ゼウス」

「母さん、こいつ、本当に大丈夫なんかい?」

「ふふ、なんか間抜けそう・・・・」


ゼウスと兄弟姉妹たちの初顔合わせであった.















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