時を乗り越えるそのすべを・・・・
「別館のママ友の会」ともいうべき、精霊の詩の勉強と、朗読の会は、
当初のメンバー、
つまり、
愛ちゃん.健ちゃんのママ.(話題の提供と、司会進行と記録係とほとんどが彼女が会を仕切っている.)
はるな
静香
愛染の母ちゃん(実はこの人こそが、愛と美の女神と言われた、アフロディーテその人です)
デメテル母さん
冬以外は、ペルセポネ(なんでペルセポネがいるのが冬以外?読者でその理由を知らないやつは、もぐりだ!)
ヘスティアおばさん
ママ友の会だから、基本男子禁制のはずだが、男性の特別会員として、
ルシフェル、
海丸くん、
時々、ポセイドンのどっしんのおとシャン(漁で船に乗っていない時限定)
ドクトル
そして、目立たないが、結構出席するのが、ヘルメスと、アポロンである.
健ちゃんと、愛ちゃんは特別会員?しかし、歌を聞き出すのは彼らだから、講師とか、顧問の待遇の参加、なのかもしれない.
ヘパイストスの親方は「あっしには場違いでさあ」と出たことはない.
アレスは、女の子に優しくするのはらしくないと、こういう会には縁がない.
女子のアテナも、呼べば来るのだが、他にすることがあるみたいで、これまでに数回しか来たことがない.
ご近所付き合いで、時々、知らないおばさんが参加することもあるし、なんと最近では、強力なメンバーが加わっている.
レア様こと、おばば様と
アポロとアルテミスの母上である、レト様、
おばば様と、レト様の付き添いとして、アルテミス.ただし彼女はほとんど自分の意見は言わない.
時々、テミスのおばさんや、ムネモシュネと、その娘のムーサたちも詩作の指導と、学芸指導のために参加する.
実はものすごい会なのだが、堅苦しいところは一切ない.和気藹々という感じの会であるのは、ママの司会進行が実に巧みだからであろう.
「あれ、誰か、忘れてなかったっけ・・・・」
少し物足りない感じ?何かが足りない、そう感じたのはドクトルだけではなかったかもしれない.
今日のテーマは、
「時の流れから、子供が食い尽くされるのを防ぐには・・・」
「なんか、私はいかに息子を有名進学校に入れることができたか、あるいは、夏休み、子供がぐれないために親が気をつけること、みたいでよろしくないですよね.」
とママが申し訳なさそうに、いう.
「急いでテーマを決めたので、こんなになっちゃいましたが、いまひとつですよね・・・おばば様、なんか他にテーマとしていい感じにできませんかね?」
特別顧問の待遇のおばば様がしばし、お考えである.
「難しいね、ゼウス、あんた、なんかないかい?」
「え、俺?俺はちょっとこういうの無理じゃねえかな・・・」
「じゃ、海丸・・・あんなならなんとする?」
「はあ・・・もう一度、ママが書き取った、雪割たちの歌を見せていただいてもいいでしょうか・・・・」
ママが子供たちの話から、急ぎメモした雪割たちの歌である
天と地とを切り離し・・・
時が全てを生み出した・・・
豊かな実りを生み出した・・
生きる、手すがを生み出した・・
天空と、大地と海と、冥府の世界を生み出した・・
しかし、流れる、その時は、神子の全てを食いつくす・・・・
時は・・・・
そこから生まれたものの、全てを食い尽くす・・・・
それでは、この子らが、不憫じゃと、その母上のはかりごと・・・
おばば様のはかりごと・・・・
流れる時が、子供らを、残らず食ってしまうなら、
よし!しょうがない・・・
時の動きを止めてやれ・・・
時の子達の、その一人、お逃げと、旅に送り出す・・・・
止まった時のその中で、神子たちは、時を乗り越えるその術を・・・
時を乗り越えるその術を・・・
自ら学んでいくのです・・・・
しばらく思案したのち、海丸くんの意見のあらましはこうである.
ドクトル風のタイトルをつけるなら
「学べ!時を乗り越えるその術を」
ですが、
「それでは、なんかドクトルの軽さがそのままでせっかくの精霊たちの荘厳な歌が台無しになる、そこが問題なんです・・・」
「私のつけるタイトルが軽くて悪かったねー」
なんかドクトルがいじけるので
「じゃこんなのはどうだい・・・・」と愛染の母ちゃんのつけたタイトルは
息子よ、母は願っています、
あなたが時を超える、
その術を、学び取ってくれる、その日まで・・・
「あ、あんたそれいいよ、それにしよう、うん、うん.母親の共通の願いだ、そう、それで行こう」と仕切りに感心しているのはデメテルの母さんだけである.
この二人は、子供との二人三脚で、いろんな困難を乗り越えてきただけあって、歴史上稀に見る賢母であるのは皆が認めるのだが、これではなんか岩壁の母みたいだ.
「じゃあ、こうしたらどうだい、とおばば様の意見である」
時を乗り越えるそのすべを・・・・・
「うん、それを学べともなんとも言ってないのはいいかもしれませんね」しずかが言うと.
「そう、愛染の母ちゃんのいうことは、子供と亭主の板挟みの辛さが出ないんさね・・・」とおばば様は、もっともなことをおっしゃる.
「私は、子供が亭主に飲み込まれてそれはそれは辛かった、だからと言って、子供をけしかけて、亭主を牢屋に入れちまう、それも辛かったよ.ものすごい葛藤だ.それを表すのが、・・・・・ていうのはどうだい?」
「一同が、なーるほど!」と納得して、今回のテーマは
「時を乗り越えるそのすべを・・・・」
となった.




