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「火災旋風」

海丸くんたちが、オリンポスから帰ってきたので、キューピーはなんかホッとしている.


彼は学校ではなるべく目立たないように、そして、家業の手伝いをしていることがバレないようにしているからだ.


この前の宿題も、大体は母ちゃんの話、ギリシャ哲学の知識と、健ちゃんが読んだ、絵本のガリレオとかニュートンの話を適当に繋ぎ合わせて、適当にレポートの文章をでっち上げた、だけの話、だから.


そもそも、異質なものの融合して、それらしい形にする、という仕事は、愛のキューピットの得意技なのであるが、それは当の本人はあまり気が付いていないらしい.


「あー、よかった、海丸くん、この前、宿題で散々だったんだ、石がなんで落ちて、炎がなんで上に行くか、なんて、僕わからないから・・・」


「へえ、そんな宿題が出たんだ・・」海丸くんもちょっと興味を示した.

続けて彼がいうには、「まあ、ギリシャの人たちは大体において、アリストテレスの哲学に基づいて、思考実験をするからね、でも、アテナもヘパのおじさんも、真面目な顔して、石が落ちるのは本来の場所が下だから、なんか言ってるからね.僕がいくら、ガイレオの実験とか、ニュートンの運動方程式、って言っても、まあ、そんなことは後でいいからって、聞いてもらえないんだよね・・・・・」


「そんでね、誰もわからなかったのが、なんで炎が上に向かうかって、海丸くんわかる?」


「うーん、なかなか難しいこと聞いてくるね、学校の先生も、でも、炎が上に向かうのは、気体の膨張とか、対流とか、そういうことですよね、ドクトル?」海丸くんは、少し知識があやふやなのでドクトルに聞いてみた.


「そうだね、炎の周辺の空気は熱せられて膨張する、すると密度が低くなってさらに上昇する、下の方の比較的温度の低い空気は相対的に下に沈む、上の温度の高い、比較的軽い期待をしたから上に押し上げることで対流が起こりますよね.したから、上に向かって、空気の流れができる、すると炎がどんどん上に伸びていく、ということになるのでしょうかね.」ドクトルの説明は当たり障りがない.


「今に、防災とか、消防で問題になっているのは、火災旋風って現象でね、なんで起こるのかってことは、わからないのだけど、二筋の火炎の渦が、合わさって、竜巻みたいに、どんどん移動して、火災を広げてしまうって現象があるらしいの.」静香の説明である.


1923年の関東大震災で、火災で大きな被害が起こった理由に、この「火災旋風」が関係しているらしい.消防庁の研究所なんかでも研究が進んでいるみたいだが、まだ詳細な仕組みや、予防対策はわからないみたいである.


「そもそも竜巻の起こり方も仕組みってよくわからないのですけど・・・・」海丸くんは気象現象に関する勉強はあまりしていない.


中学とか高校の理科の参考書あたりに書かれていないでしょうかね?


「ああ、私もはるなのお父さんの蔵書にも、中学校の理科の参考書ってないですね・・・・」


小学校、高学年向けの、理科自由自在.

「竜巻、載ってませんね.あ、対流は載ってました、やっぱり気体の膨張と重さが軽くなる、っていうのが理由で間違いありませんね.熱力学にも書かれているのでしょうかね・・・・」


シャルル・ボイルの式とか、理想気体の状態方程式とか・・・・

PV(お!ドクトルが今一番気になることである、あ、でもこれは圧のP:pressureと体積のV:volumeだ、page viewではなかった・・)


PV=nRT (!)


「気体の状態、これが関係しているのでしょうね・・・」海丸くん.

「ただ、どう関係しているか、全くわからない」静香である


「竜巻ってそもそもどうやってできるのか、その竜巻と同じ原理でいくつか火柱が、上がったのが、絡み合って移動するのが、火災旋風ってことかい?」ルシフェルも興味を示しているようである.

「これはまたヘパの親方と、アテナの知恵を借りにいかないとダメだな・・・」


「うーん、アテナさん今度いつくるかな?」ドクトルが誰に聞くとなく聞くと


「う?呼んだ・・・」

なんとアテナと四天王が来ていた.これから飯食って遊んで帰ろうかと思ってたのだけど、

「皆がなんか面白そうな話をしているってから来てみた」ということらしい.


「ねえねえ、アテナ、火炎旋風ってわかる?発声の仕組みとか、予防方法とか・・・」静香がきく.


なかなか難しいんだよね、あの現象は・・・・


火災旋風の発生が疑われる大規模火災の例である.

1. 関東大震災(1923年)— 東京・本所被服廠跡の大火災

2. ハンブルク大空襲(1943年)— 火災嵐と炎の渦

3. ドレスデン爆撃(1945年)— 炎の嵐と渦

4. カリフォルニア州 カー火災(2018年)— 現代で撮影された巨大火災旋風



2016年の糸魚川大規模火災では火災旋風は確認されていないとのことである.


この火災は、日本海の低気圧に吸い込まれた、南から山を越えてきた乾いた風(フェーン現象?)により火災が拡大したと言われている.


















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