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全ての始まり

その日、英雄に恋をした。

名は、『ルアードア・ラウンダー』。優しくて、動物に顔がにへらと笑うところが、意外だった。かわいい。

「……ほれほれ、どうした〜?」

猫は、ニャーニャー言いながら。頭を膝にすりすりする。

「……あ、あの!!」

私は、思わず声をかけた。顔をアップレーと呼ばれる果実のように紅く染め、勇気を出した。

猫は走り去っていったが、彼は逃げなかった。

「……ん?なんだい?」

太陽(ホルス)が、彼の後ろに隠れる。

その逆光を前にしてもなお。私はひるまない。

「……もし、魔王を倒したら…私を。お嫁さんにしてくれる…?」

そのくらい、私は彼が好きだ。


「ああ、もちろんだ。」


彼は、カナドーラ帝国出身。王様の信頼も得ている。

頭を撫でて、私をますます好きにさせる。

「……君には僕よりも、いい人がお似合いだね。」

その言葉にむすっとした。アナタしか愛せないのに。

アナタ以外を考えられないのに。

「えー、なんでー?」

彼は、困ったような顔をするが。すぐに切り替えた。

「はは、いずれわかるよ。」



そして
















夜中 3時50分









英雄は、首を切られて死んでいた。



「………え…?」

嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!

「……ルアードア!!ねえ!!……う、うそ…冷たい…っ!起きて…っ!!起きてよぉ!!」

大好きだった英雄の、無惨な死体を見て。

涙が止まらない。

幸せ溢れ緑も溢れたこの村も、いつしか炎が轟々と燃え盛っていた。

「……許さない。」

__そうだ。許さない。__大切なものを二度も奪って、のうのうと生きるあいつらを許さない。

絶対に。

「____殺す」

彼女は、コノヨナラザル復讐心を抱いて。大好きだった英雄と村を取り戻すため。復讐を誓った。


―――――――――――――――――――――――

※ルアードア・ラウンダーが死ぬ前の回想です。

____夜中

夜明け前の中。炎が舞い、家は燃えて崩れる。

「わーーー!!」「きゃあああああ!?」

魔物の軍勢と、裏切り者の謀反軍が村を攻める。

「逃げろ!こんなところにいたら死ぬぞ!!」

ジェネテッドオークの軍勢、リタリフォンデスワームの軍勢。そして、謀反軍 "アリウス"。

「……貴様…ッ!!アドリ・ホロウ・ブレスター!!なぜ裏切った!!」

アドリは、にやりと笑い。……こう一言言い放った。

「自分で考えろ、"英雄"だろ?」

魔物達はゲラゲラ笑い、不協和音を奏でる。

「……くっ…!!」

囲まれたルアードアは、魔物にタコ殴りにされる。

「ぐっ…がっ…あああああっ!!」

必死に剣を振るう。当たる魔物はとことん当たるが、小さい魔物には全然当たらない。

アドリに後ろにまわられる。

「……英雄はこんなものか。」

私は人生最後の雄叫びを上げる。

「ぁ…ぁああああああああああっ!!!!」

私は首を切られ。




____生き絶える。

私は、ネオ・ルイヴィトン(彼女)の願いも叶えられず。ここで死ぬ。


___ゴトッという。首が落ちる音が、最後に聞こえた音だった。

読んでくれてありがとうございます!!

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