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Re;Birth  作者: 波多見錘
その瞳に真実を

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side02 実験レポートA

 被検体レポート


 被検体コアにおける犯罪を確認。

 リアクトの案件として対処していた中、板倉芙美と名乗る女がコアへと完全覚醒を果たす。しかし、当コア(能力:サイコキネシス)は、同体コア(能力:創造)によって封じられる。


 原初のコアとされる02番は、自身を零蘭颯二と名乗り、活動を続けている。

 中でも仲のいい者がいるのか、その人物と常に行動を共にしている。以降、零蘭颯二並びに近辺の人物の情報をまとめる。


 零蘭颯二に該当する02番の能力は、前述のとおり創造をつかさどっている。しかし、世界の能力により、自身の能力を喪失。何らかの手段で力を取り戻した可能性あり。

 ただし、取り戻した力も以前ほどの力はない。すべてにおける創造をつかさどっているため、本来の彼の能力はなににおいても警戒せざるを得ない能力である。


 倒すなら今と言いたいところだが、我々は現状動くことができない。


 01番である破壊の力を持つコアの存在が見当たらない。

 研究所での暴動を引き起こしたのは、被検体番号01と02であるのに肝心の01の姿が見当たらない。我々としては、奴のほうが警戒したい存在だ。


 奴のように扇動して暴動を起こすようなオリジナルは非常に厄介だ。

 捕縛次第、脳改造または処分―――できるだけ後者は避けたいところだ。


 こちら側としては、まだ神の力の流用先はある。

 それに、あまり簡単に殺すと世界がどう出るかがわからない。


 これからも観察を続けていきたいところだ。


 本件で重大な関与を果たしたコアとされる板倉芙美―――サイコキネシスを使用する個体。データ上は、03番で記録されている。

 サイコキネシスの能力内容は非常に単純なもので、所謂目に見えない手でものを掴むというもの。


 おそらく研究所内で最も単純な能力で、最も従順な被検体であった。

 彼女の実験によって、コアの生殖能力が非常に低いことがわかっている。まあ、そこは仕方ないだろう。神の力から引きはがすことによって生まれた存在がコアへと昇華する可能性を持った者たちのことなのだから。


 生物としての発生を経て、誕生をしていない個体である以上は仕方のないことだろう。

 逆に生殖能力が通常、またはそれ以上あれば神の器たれるコアの大量発生につなげることができるのだが、ここは高望みとなってしまうだけだろう。


 完全体のコアへと昇華したものの、02番に破れ封じられてしまった。

 どうすれば復活するかを練りたいところだが、03番一体のために時間を割く余裕もない。我々には時間が残されていない。世界が再度君臨するまでにやることはやらなければいけないこともたくさんある。


 03番の担当辺りが騒ぎそうだが、02番との格の差を埋めきれなかったのが悪い。

 もっと優秀な被検体はいるだろう。


 そして、02番の周囲には被検体として研究所に関与していない人物もいる。


 筆頭は紀里谷花音と呼ばれる少女。

 こちらの調べである限り、コアとしての素質も、リアクトとしての素質も持ち合わせていないごく一般的な凡人である。

 我々の計画が最終段階に移れば、即座に切り捨てられる存在だろう。


 しかし、異常に02番と近い位置にいるのが問題だ。


 ここまで近い位置にいると、原初のコアの影響を受けてしまう可能性は十二分にある。

 おそらくではあるが、あと半年ほどで結果は出る。


 原初のコアについてはまだまだ不明な点が多い。

 01の破壊と02の創造。彼らの能力の行使がどこまでできるのかだけではなく、どれほどの解釈で襲ってくるのか、周りにどれだけの影響を及ぼすのか。


 原初であれば、一般人にすら影響を与えて、強制的にリアクトの能力を発現させることがあってもおかしくはない。


 ゆえにこそ、コアとして人に触れ合うのなら、彼らにとって誰にも関わらないことが皆にとっての幸せとなるだろう。


 さて、話を一般人の方へと戻す。


 この一般人、紀里谷花音の特筆するべき点というのならば、厄介なものをひきつけるその体質だろう。

 彼女の周りには、02番と03番がいた。それに、世界の何かしらの書き換えの中心にいた人物だ。神代雄真と呼ばれる男と一緒にいたという話もある。


 こちらの調べでは神代雄真という男は記録にない。


 そして、その男などのいざこざがあったのだが、その主犯が雨宮柚葉と名乗る少女だった。

 彼女もリアクトに変身できはするものの、コアになる素質は持っていない。こちら側にもこの人物に対する記録はない。


 つまり、自然的に発生したリアクト―――かなり希少な固体だ。

 こちらとしても採取をして、実験体として迎え入れたいところだが、面白いことが起きた。


 通常、我々はリアクトの粗悪品は即座に廃棄している。しかし、今回の雨宮柚葉はデバイスが破壊された失敗品ともいえる存在になってしまった。本来なら、この時点で我々は彼女を殺している。


 だが、リアクトという不完全な神の器は、変身するだけで副作用を伴うようだ。

 今彼女は、なにかの能力が発現し始めている。これは要観察だ。


 そして一番の問題は前述の神代雄真だ。


 この存在は、02番の発言によってそれそのものが否定されている。

 しかし、なんの意味もなくこの名前が出てくるとは思えない。何かしらの裏があるだろう。


 そこで私はアーカイブを調べてみた。

 いくつもの資料を探り、我々の関係者に神代雄真がいないのか。


 何時間も何日も探す余裕はあった。しかし、その名前に該当する男は見つからなかった。

 無論、実験体の女にもそれは見つかっていない。


 本当に何も関係ないところからその名前が出てきたのか―――私の憶測は間違っていたのか。

 それを裏付けるように時間だけが過ぎていく。しかし、焦る必要はない。


 なんせ、今の私を責めるような人物は、この世界に存在しない。

 私が自由に判断して動ける。まだあきらめるには早い。


 そして、数週間が経過して、ようやく発見した。

 神代雄真という名前は発見できなかったが、それに似た名前の人物を発見することができた。


 見付けた名前は『神薙雄真かんなぎゆうま

 特筆するべき点はただ一つだけの男―――だが、その一点があまりにも大きいものであった。それを見桁時、私は大いに興奮したことであろう。


 その特筆性、それは―――

 神薙雄真―――その男の父親が、『THE World』この世界の神として君臨する男だということだ。

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