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帰宅
外に出ると、空はすでに暗くなり始めていた。
夜が来る。
そのことに、胸の奥がざわついた。
そしてバスに乗る。
車内で誰かが電話している。
少し大きな声。
再び、私の心はざわついた。
家に着く。
いつもなら自転車を置く場所を見る。
当然、ない。
高速で頭の中に様々な思考が駆け巡る。
「また予定を変更しなきゃいけない」
「誰かに迷惑をかける」
「明日の朝、どうしよう」
とりあえず、家に入る。
夕食を適当に済ませる。
風呂に入る。
布団に入る。
スマホを見る。
友人のSNSには楽しそうな投稿。
大学のグループLINEには雑談。
でも私は何も送らない。
そして、ドンッ。
昨晩と同じような大きな音。
身体が固まる。
暗い夜は嫌いだ。
でも、本当に怖いのは暗闇ではない。
その向こうから、何が聞こえてくるか分からないことだった。




