第9話 遠征1
ミーネの町も住みにくくなってきたので
暫く3人で旅行する事にした
住みにくくなったというかダンジョンに向かう冒険者が
増えてきて、のどかだった町は人混みが増えてきた
商売繁盛するのは良いことなんだが
娘3人だとトラブルに巻き込まれる事が増えてきた
どこ行くか相談してたらギルド長が話に割り込んできた
「ミーネの英雄PTが旅行? だめです」
「依頼をこなしてもらわないと困ります!」
で、最近のミーネの住みにくさを主張して
押し問答となる、トール達は譲らなかった
ギルド長は折れて、遠征という形で依頼受けてもらえるなら遠出を許可しようという事になる
遠征!? 「向こうのギルドとの間で連絡取り合うので
行ってきてもらえますか?」と丁重だった
胡散臭いと思った
紹介された行き先はほんと遠かった
ミーネから遥か南方にあるムネアという都市へ行き、
先方のギルドの依頼を受ける事、
先方ギルドの高ランクPTが協力してくれる
ムネアの西方に砂漠があり時折大型の化物が現れる為
大規模な商隊を組んで交易してるのだが全滅させ
られてしまう事が多い、さらに盗賊団なるものも居て
小規模商隊なら襲われたりしているそう
ムネアから西の物流が止まる事が多くとても困っている
砂漠の向こうには穀倉地帯が広がり香辛料や穀物の宝庫で、物流が止まるのは非常に困るそう
《大陸を挙げて討伐隊を編成し対処せよ!》が
国からの依頼との事だった、
トールは思った、国? 「国なのここ?」
きょとんとしたギルド長が 「国だが?」
トール、「何て国?大陸って広いの?」
基礎的な知識がないのでわけわからん
ギルド長に頼んで、基礎的な知識を教えてもらう事に
クリスも似たような感じだったので一緒に
ユリもいまいちそうなので一緒に学ぶ事に
人族やっぱり国かーと思いながら 移動する
講師は受付のお姉さんのユミさんだった
この国は、人魔獣共存の国
国の名前は、[オースティン]首都は大陸南端の
ライデン市 王族制ですが王族は統治せず
国議館と呼ばれる講堂に種族の代表が集まり
国を統治している、派閥もあるが基本は
自種族第一主義 各種族は大陸中に分散しているが
獣人族等は定住地がありほとんどそこで暮らしている
他種族との交流を求めない種族も有るが
国議館で定められた法律には従う
この国での種族分類は
戦闘民族 猫人族、兎人族、鼠人族、魔族、人族
非戦民族 我狼族、犬歯族 狐人族、エルフ族
この位ですね 種族代表の中から数年に一度
議長を選出して国全体の決まりごとや問題点の解決を
しているとの事です
トールは「あれ?悪魔族や神族は居ないの?」
ユミははて?な顔をして、「この国には居ないですね」
居るとしたら他国ではないかしら
戦闘民族は争いが多い上、古くからの因縁もあり
仲が悪いです 人族が入ってるのは
魔族にも獣人族にも靡く上 悪意のある人も居るので
盗賊とかに特に多い種族です 「人族こわっ」
好い人も居るのですが判断は難しいです
「ユミさんは何族?」
こう見えて私は、犬歯族です
ギルド長も犬歯族です
「犬なの?、人族にしか見えない!」
「あ、犬歯族の容姿は犬ではなく人族に近いです」
人族との違いは、口を開けて
この歯がこうでこうなってる感じです
歯が牙っぽいのが多かった、因みに我狼さんも
人に近い容姿です、口あけないとわかりません
ご飯屋さんで食事してるのを観察してたら
わかると思いますよ
非戦民族は商売してる人が多くて多才ですね
商人さんや交易、貿易してる方も多いです
動物の容姿は耳がある猫、兎、鼠、狐だけ
エルフさんは耳が橫に長いからわかりますね
その他は人族と変わりませんので盗賊の中にも
犬や狼が居るかもしれません
職業協会で更新されると困るので盗賊職の方は
協会が有りません盗賊職は盗賊とか暗殺者とかの
職業の方です 「職業なのか!」
鑑定必死だな、どの人かわからんし
クリスはすごくメモしていた
ユリはほげーっと話を聞いていた
やっぱ国だよなー、と納得したトールだった