第4話 報告書3
1.報告日
年不明(生誕から4年経過)7月1日
2.報告要旨
①魔力量増加について、引き続ききわめて順調である。
②魔術について、中級魔法も使用可能であることが確認された。
これにより1転世界の全魔術が使用可能であると推定される。
③生活環境は、引き続ききわめて劣悪である。改善策の実施に着手する必要がある。
3.上記の詳細について
(1)魔力量増加について
・1転世界における十五歳時点程度の魔力量を確保していると推定される。
・これにより中級魔術の日常使用が可能となる。
・なお、上級魔術については、2転世界における魔力欠乏時の状況が不明であるため、慎重を期して発動検証を行っていない。
(2)魔術について
・1転世界と同様に土魔法の系統魔術である「錬金術」が発動可能であることが確認された。生活環境改善に期待が持てる。
(3)生活環境等について
ア.自身について
・本名はサブローで相違ない。なお、姓は持たず、正式名は「父の名+自分の名」である「ジローの息子サブロー」となる。
・2転世界の名のつけ方について
男性には「長男・次男・三男」を意味する「タロー」「ジロー」「サブロー」と名づける。ただし、タローを名乗れるのは、宗族における本家長男のみである。それ以外の長男は「コタロー」「ユータロー」
というように、タローの前に一文字または二文字を入れるとのこと(故に上の兄はコタローとなっている)。
*特記事項 恐るべきことに、サブローは村にごくわずかしかいない。人口抑制策によるものと想定される。重大事項であると認定する。
イ.家族について
・父の職業は小作農
血統としては、現村長のいとこにあたるとのこと(父が「ジローの息子ジロー」であることからこれだけの身分差が生じた模様)
・祖父が開拓者であり、「伯爵家の三男」であったとのこと。
・母の出自不明。どうやら「流れ者の娘」であった模様。母にこの話をすると、きわめて機嫌が悪くなるため詳細不明。
ウ.生活環境等について
(ア)居住地について
・村の名は引き続き不明。おおよそ30世帯100名が居住している農村、
おそらくは「開拓村」である模様。
・繰り返しになるが、とにかく冬季が寒い。夏もそれほど気温が上がらず、降雪がほとんどないことを含めると、イメージとしてはオリジナル世界における釧路に近いか。
(イ)生活環境改善について
・タンパク質摂取量が圧倒的に不足している。
・サブローという名の住民が村内にほとんどいないことを踏まえると、「人口抑制策」が厳格に講じられている模様である。対策が必要である。
4.今後の課題・対応方法等
①引き続き魔力量拡大に取り組む。
②食生活改善プラン(以下「プランF」FはfoodのF)を取り進める。




