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妄想から解き放たれる詩 イン  作者: きるけ
未来
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閑話 ドラゴンとの対話

ある時私は夢をみた


世界が何かに巻き込まれて


そして大変なことが起ころうとしていた



それを引き起こしているのが龍だったのだが


なぜかその龍たちが私の前にやってきたのだ



最初の龍は黒い色をした個体で


彼は岸に近い海の中仁王立ちしていた


暗い海の中に足を突っ込んで


今にも人の住む陸に侵入しようとしている


そんな雰囲気だった



全体は真っ黒そしてお中の部分は緑色


海も彼のせいなのか黒くそまっていた



どこかの海岸のようだがそれがどこかは


わからない



いや象徴においては具体的なことは


余り意味がないのだろう



私はこの龍をみたとき災いをもたらすものだと


そう直感的に感じたので



龍を去らせるために祈り続けた


けれど龍は身じろぎもせずに


ずっとずっとそこにいるだけだった



数か月がたった



世界はある問題で沸き起こったままだったが


龍は何も言わないが私はわかっていた



これは次に来る災いだと



停められるものなら止めないとならないとは思うが


私の祈りは伝わらないしそんな力もない



もうあきらめて少しは災いがやってくる角度を曲げる


それぐらいできたらとそう思うように


次第になった



それからしばらくの時がすぎた



何度か龍ににらまれることがあったが


それはとてつもなく恐ろしい恫喝で怖くて


直視できないぐらいだ



実際夢を通りすぎて起きているときにも


見えることがあるぐらい龍は現実に侵入していた



どうすればいいのかさっぱりわからないまま


この恐ろしい龍と対峙続けた



………



ある時私は思った


龍の力には勝てないだったら何か他の方法がないかと


そこで口を開いた



人々はあなたたちの災いを受けても変わりません


それどころか人は愚かになるばかりです


その災いに意味があるでしょうか?



その時ぴくっと龍が反応した


私は驚いた龍にとっても何か思うところがあるようだった



私は続けた



あなたたちが最終的に何を求めているのですか


それを考えてみてください



この方法で人が目覚めることはありません


闘いにしても人は退くばかりで


あなたたちも退屈でしょう



それに私は知っていますあなたの本当の願いからして


この災いをもたらすものは逆にその願いの成就を


遅らせるものでしかありません



そこまでいったときはじめて龍は口を開いた



お前のいっていることは正しい


それではどうすればいいのか


私は知らない



龍はそう静かな声でいった



私は言った



あなたの願いを果たすためにそれを


私にゆだねてください



他の手立てもないでしょうから


それに実はこうして人にゆだねるのが


あなたの願いでもあったのでしょう



龍は何も答えなかった



けれど大きな翼を広げて海のかなたに消えていった



それが最初の龍だった



災いを避けられたと思ったがそれは飛んでもないことだった



私ははっきりみた


海のかなたにあと6頭同じような龍が並んでいたのだ



つまりそれらも全て………



次の龍がやってきた


恐ろしい炎に包まれた龍だった

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