アスター視点②
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自分の部屋に駆け込んだらマーサが待っていた。
「アスターお嬢様!どちらに行かれていたんですか!シェリルお嬢様の目が覚めたそうですよ!」
「あ、うん、そうだね…」
「あら?もしかして今シェリルお嬢様のところへ行ってらしたんですか?」
マーサが何か話しかけているが、お姉様と話せたことでアスターは夢心地である。話せたというよりも言葉を遮って、言い逃げをしてきただけだが気にしない。
「お姉様と少し話せたの!今日はいい日ね!」
なんて、呑気にマーサに言っていた。
そして3日ほど経った頃、お姉様が部屋を訪ねてきた。
「今まで無視して申し訳なかったわ。これから少しずつでも仲良くしてくれると嬉しいわ」
「え…?あ、あのお姉様...?」
お姉様が私の部屋まで来るのは初めてだったため、どうやっておもてなしすればいいのか、などいろいろ考えていたら、謝られてしまった。
どうして謝られているのかわからず、考えがまとまらないうちにすでに去ってしまった。
去っていく時少し顰めっ面して頬が赤くなっていた。
その初めて見る顔に胸がいっぱいになり何も言えず送り出してしまった。
それからの私の人生はとても毎日が輝いていた。お姉さまはいつも挨拶してくれるようになった。
1年半もかかったが少しずつ会話もできるようになった。そんな時カフェの話を聞き、お姉様を思い切って誘ってみると、快諾してくれた。
今までにないほど浮かれ、スキップでバラ園に足を踏み込むと、レンガにつまづいて勢いそのままバラに顔から突っ込んでしまった。
なんとか救出されたものの、目と顔が痛くて痛くてたまらない。
そんなとき、ふわっと温かい何かが流れ込んできて、どんどん痛みが引いていった。
痛みがなくなった時、恐る恐る目を開けてみる。
「...え?痛く...ない...何で...」
何が起きたのかわからず混乱するが、目の前にはお姉様がいて顔が真っ青を通り越して真っ白になっている。
「……よ、か……った...」
お姉さまの身体はそのまま地面へと傾いていく。
思わず手を伸ばして支えようとしたが、それよりも先にお父様が受け止めてくれた。
するとお父様がお姉様の胸の上に手をかざした。ほわんと青白く光ったと思ったら、お姉様の顔色がどんどん良くなっていく。
それを眺めていると、気づくとお姉様はいつの間にか目を閉じていた。
その後、お姉様はまた魔力枯渇になってしまったそうだが、今回は心配ないとだけ聞いた。
次の日の朝、昨日の夜に目を覚ましたことを聞き、お姉様に私のせいで何かあっては生きていけない。一目だけでも見て安心したい。そんな思いでいてもたってもいられずお姉様の部屋に押しかけた。
そしたらなんと謝りに行ったはずなのに一緒にお出かけする約束ができた。お出かけは本当に楽しかった。終始浮かれていたが、誘拐事件に巻き込まれたと聞いたときは血の気がひいた。でもお姉様のお陰で事件自体は未遂に終わったと聞いてさすがお姉様だと思った。
すると今度はお城で王子様の誕生日パーティーに参加することになったお姉さまに一緒にと誘われた。もうどこまでも一緒にいたい私はもちろんすぐに快諾した。
正直王子様はどうでもいいのだけれど。
誕生日パーティーではヴァネッサとかいう令嬢に私のせいで喧嘩を売られて申し訳なった。でもお姉様が守ってくれて、私を大切に思ってくれていていることを感じて、お姉様には申し訳ない気持ちもあったけど嬉しかった。
王子様と会ってないけど帰ってもいいかと聞かれ、私はお姉様がいてくれれば何でもいいからすぐに了承した。むしろ二人きりのほうがいいもの。
そしたらまさか…王子様の婚約者になるなんて。その時はまったく思ってもいなかった。
この王子とは婚約披露会で初めてあったけど、私の敵だと思った。
私からお姉様を奪おうとする。そんなことは許さない。
でもお姉様の婚約者だから悪口とかを言うと優しいお姉さまは悲しんでしまうかもしれない。そう思うと何も言えなかった。仕方なく挨拶もしたし会えば少しお話しもする。
そのたびに嬉しそうな顔をするから仲良くしてほしいのだと思った。その顔は可愛いとは思うけど内心複雑で。私ににできるかはわからないけど…お姉様が望むなら頑張るけど…。
敵認定はしたままだけど表面上は仲良くしようと決めた。心の中ではあいつ呼びだけど。だってあいつも私のこと邪魔だと思ってるとひしひし伝わってくる。表面上はにこやかだけど目が笑っていないもの。
お姉様のために我慢しているだけ。私はお姉様の笑顔を守るためなら何でもする。
お姉様の慈善活動にも積極的にお手伝いをした。だってお姉様と一緒にいれるから。
基本的に王都からでられないあいつはいないからなおいい。
お姉様の望むようになるように何でもするから。
だからお願い。
今度は絶対、ずっとずっと私と一緒にいて──
お読みいただきありがとうございます。




