体育祭へ向けて
僕達は中間テストを終え一段落付けると思っていたが、ビッグイベントが待っていた。
体育祭である。
この学校は中間テストからおよそ3週間後に体育祭がある。
盛り上がると聞いている。
「体育祭楽しみだな」
「この中で楽しみにしてるのは、あんただけよ、亮」
「明と茜は楽しみじゃないのかよ」
「楽しみじゃないと言ったら噓になるけど、そこまで楽しみにはしてないかな」
「何で?」
「個人競技が少ないからよ」
「うん、個人競技の方が楽にできるからね」
「団体競技のバスケ部のエース達がそんなこと言ってもいいのかよ」
「バスケはみんなでたくさん練習してるから連携が取れるのであった、体育祭は少し練習時間が足りないかな」
「それはそうだね。僕はもともと楽しみじゃないけど、みんなに迷惑かけないように頑張るよ」
「駿は偉いな」
「昔から俺と凛とは違って努力家だもんな」
「私を巻き込まないで」
「いいじゃ~ん。俺達は一心同体みたいな感じじゃん」
「はいはい、そうですね」
「うまく流されたな」
「同居カップルは黙ってろ」
「種目何あるんだっけ?」
駿は興味がないものは一切知ろうとしないため、種目を知らないらしい。
「借り物競争、全員リレー、五人六脚だよ」
「五人六脚が一番心配だな」
「ペア次第か」
「自由に決めたいな」
「まぁ、運に任せるか」
「そうだな」
結局自分たちで決めて良いことになった。
僕達はちょうど五人だったため、みんなで組むことにした。
練習を始めたが、全然うまくできない。
凛と茜、駿と亮が合わないのだった。
理由はすぐに分かった。茜と亮は一歩を大きく出すタイプだが凛と駿は一歩が小さい。
歩幅が合わないから当然だ。
いくら練習してもうまくいかない。
僕達は膝にたくさんの擦り傷を作ったが、上達することなく帰ることになった。
何か策を考えなくてはと思ったが、何も浮かばない。
「茜、どうすれば良いと思う?」
「歩幅を合わせるだけだよね」
「うまい練習方法はないから、体に覚えさせるしかないね」
「傷を作っていくだけか」
「仕方ないさ。練習方法ないんだから」
「それもそうだね」
そう決意して、僕達は次の朝を迎えたのであった。




