いい加減に…
正直、いい加減にして…。
私がそう思うのも無理はないと思う。今日この頃―――。
生まれてから、もう二月が経つ。一体いつまでこれは続くのだろう。流石に疲れちゃった…。
今、私は、子供にもみくちゃにされてます。誰か助けて!
事の発端は、兄姉たちが近所の子に私のことを自慢しだしたことから始まる。どうやら、新たに妹ができたこと、またそれががかなり嬉しかったのだろう。マゼンダ姉上にとっては、初めて自分より下の子ができたということもあり、かなりの人に言い回っているらしい。
そのおかげか、連日私のベッドの周りには大勢の小さなお客さんが…。確かに、みんなに歓迎されてるのは嬉しいしありがたいんだけど…―――。
いい加減にしろっつうのーーー!これ以上は、疲れるわーー!!寝かせろ~!赤ちゃんは寝るのが仕事なの~~!
と、内心そんなことを思いながらもきゃらきゃらと笑っていると、母上が子供の生け垣を分けてきて、抱き上げてくれました。
「いい加減にしなさい!サティもあなたたちの相手するって、ずっと起きてて疲れてるのよ?――わかったらおとなしく外で遊んできなさい」
「――…は~い」
母は偉大です!私が疲れてることをきちんとわかっていました!
そんな母を見る私に気付いたのか、兄姉と子供たちは引き下がってくれました。やりました。私はやっとゆっくり眠れるのです!眠ることがこれほど素晴らしいこととは…!
母の胸に抱かれて、揺すられているうちにゆっくりと睡魔が降りてきた。
やっと落ち着いて眠れる…、ホント、子供の相手は疲れます。って、私もまだ子供だったっけ…。
ようやく眠った様子のサティルノを見て、母――ミラトリアは思わず囁いた。
「まったく、この子は誰に似たのかしら。―――無理してあの子たちの相手なんてしなくてもいいのに」
優しくいたわるようなその言葉は、すでに深い眠りについているサティルノには届いていなかった。
久々の更新です。間が空いてすいません。
なんですけど、…どうしよう。
ホントはもっとコメディっぽくする予定だったのに!