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血染めの月光軌  作者: 如月 蒼
第一章 短編+SS
49/61

第33.8話 鬼ごっこ記録帳

 短編第伍弾!

 今回はかなり読みづらいかもしれません。

 いえ、間違えました。今回も滅茶苦茶読みづらいです。ごめんなさい。


 時間軸は創造祭二日目の朝と夜。レゼルの女装を賭けての鬼ごっこ&肝試しです。

――これは、創造祭二日目に行われた、創造術師達の誇りを懸けた鬼ごっこの記録である。



□鬼ごっこ記録帳□



〈時:分:秒〉


07:06:32

女装を強制させられそうになったレゼルが、自分の身とプライドの危険を感じて寮の自室を飛び出す。鬼ごっこ開始。


07:06:58

逃げたレゼルを追ってミーファもレゼルの部屋を出る。


07:07:00

レゼルが寮の階段を飛び降りる。実に11段抜き。


07:07:13

ミーファも階段飛び降り11段抜き。


07:07:28

レゼルが寮を出る。後ろをちらっと振り向けば、フロントに鬼神と化したミーファがいる。怖かったのでスピードアップ。


07:08:02

渡り廊下を駆け抜けた末、本校舎に入る。


07:09:01

ミーファが本校舎入りを果たす。だがレゼルを見失う。


07:12:42

二年E組の教室。隅に設置された掃除用具入れのロッカーに隠れる。


07:45:09

見付かる。ミーファの汗が凄いが、同情は出来ないので彼女の足を払って転ばせ、再び逃亡。30分近くロッカーにいるのは流石にキツかったが、スピードを緩める訳にはいかない。


07:50:04

本校舎を出る。既に疲れているミーファを大きく引き離す。


07:51:26

レゼルは追い討ちを掛けるように能力創造・脚力強化を発動。同時にレゼルのSっ気も発動。髪が銀色、瞳が青色に。渡り廊下を風のような速さで駆け抜ける。


08:00:01

校門の横手にある警備員宿舎に入る。因みに窓から。


08:00:05

中で一人お茶を啜っていた警備員を背後から首への手刀で昏倒させる。


08:04:16

意識を失った警備員から剥ぎ取った警備員制服の着用が完了する。全く躊躇わず、追い剥ぎレゼル君誕生。


08:04:48

警備員宿舎を出る。次の目的地は講堂に決定する。


08:06:31

講堂到着。ミーファが中に入っていくのを見る。引き返す。警備員の格好をしているといっても、効果があるのは遠目だけである。


08:09:21

やって来たのは実技棟の裏手にある体育倉庫。無難に跳び箱の中に隠れる。


08:10:58

ただ座っているだけもつまらないので、下から跳び箱の一段目を両手で押し上げ、サザ○さんの真似をする。


08:11:37

自分が酷く駄目な人間に思えてきて、体育座りをして膝に額を押し当てる。


08:23:05

ミーファに見付かる。何でだ。偶然か。跳び箱を粉砕して逃げる。


08:23:08

埃が舞い上がる。俺の誇りも舞い上げなければならない。


08:23:10

ミーファと同時に咳き込む。


08:23:20

警備員さん大丈夫ですか、とミーファに心配される。あれ、もしかして気付いてない?


08:23:26

鼻を詰まんで声を変え、大丈夫です、と答える。


08:24:39

埃が晴れる。既にレゼルは逃げている。


08:25:04

渡り廊下を警備員の如く歩いていたら、背後から悲鳴。


08:25:06

振り返れば体育倉庫から飛び出してくるミーファが視界に入る。


08:25:15

蜘蛛(くも)が蜘蛛が蜘蛛が、嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!! と叫びながら涙目でミーファが走ってくる。


08:25:17

何が何だか分からないが、遣り過ごそうと渡り廊下の端に寄る。


08:25:30

もしかしたらレゼルより速いんじゃないかという勢いでミーファがレゼルの横を駆け抜けていく。


08:25:47

ほっ、と安堵の息をついたのも束の間、ミーファがこれまた物凄い速さで此方に戻ってくる。


08:25:50

「待ちなさいレゼル君!」――バレてた。


08:25:51

レゼルが走り出す。ミーファが追い掛けてくる。


08:30:00

中庭の噴水を挟んでミーファと対峙していたらチャイムがなる。ミーファはもう和風喫茶の方に行かなければならなくて、鬼ごっこ終了――


【創造祭を楽しむ】


20:12:56

――かと思いきや、夕食中に鬼ごっこ勃発。一番早く食べ終わったミーファに背後から狙われる。


20:12:57

危険を察知、椅子を蹴飛ばして立ち上がる。ついでに食べ損なったデザートの苺ババロアに別れを告げる。


20:13:21

テーブルと生徒の間を摺り抜けるように走り、食堂を出る。再び鬼神ミーファ誕生。


20:13:30

一緒に夕食を食べていた晴牙とノイエラが面白がって参戦。だが二人は鬼神の味方。


20:13:32

セレンが溜め息をついて、レゼル達のトレイと皿を片付け始める。


20:14:09

食堂棟を出て隣の本校舎へ。


20:14:46

ミーファ・晴牙・ノイエラが食堂棟を出て本校舎へ。


20:15:02

本校舎に隠れる――と思わせて、一階にある四年D組の教室の窓から外に出る。


20:20:34

渡り廊下を通らずに学生寮へ。電流創造をして自室に入る。


20:20:52

朝に追い剥ぎした警備員の制服を着る。因みに、その制服を隠していたのはクローゼットの奥。


20:21:02

何処へ逃げようかと考えながら、自室から出る。


20:28:41

警備員のフリをしているので、走らずに歩いて第五実技棟へ。


20:30:12

しかし実技棟の中には入らず、その裏に回る。こんなところには誰も来ないから、実技棟の壁に背を預けて鬼ごっこが終わるのを待つことにする。


20:45:36

だが、何故かルイサが第五実技棟の裏に訪れる。


20:45:40

レゼルが自分の今の格好に気付いて逃げ出す。つまり『警備員の格好をしている→ルイサに顔を見られる→警備員の制服を奪ったことがバレる→怒られる』ということ。再度言うが、この格好は至近距離では全く意味が無い。


20:45:42

しかし彼女は、能力創造・視力強化を発動していたらしい。姿を捕捉された。「待てレゼル君! 大人しくミーファに捕まれ!」しかも、いつの間にかルイサは鬼神(ミーファ)の味方=敵になっていて、追い掛けてくる。


20:45:50

捕まる訳にはいかないので逃げる。渡り廊下を全力疾走。


21:05:11

本校舎前。20分弱続いたレゼルとルイサの鬼ごっこに晴牙とノイエラが乱入する。


21:05:20

流石に4対1は不利になると判断したレゼルが、創造術で強化した脚力を使って本校舎の壁を駆け上がる(ベランダとかは気にしたら負け)。


21:05:22

ルイサ、晴牙、ノイエラの三人、驚愕。


21:05:24

出来るだけ三人から距離を取りたい&何処か建物に隠れたいという理由から、(屋上を抜かして)最上階の六階の開いていた窓に飛び込む。


21:05:30

侵入したのは学院長室。何故かミーナが怪しい笑みを浮かべてレゼルを待ち受けていた。どうやら彼女もミーファの味方らしい。


21:05:34

「ふふ、行かせないよレゼル君。学院長室の扉はロックが掛かっているからね」そう言って、ミーナが窓をピシャリと閉める。


21:05:38

レゼルが口端を吊り上げて笑う。「残念でしたね」


21:05:39

マホガニーデスクの下に素早く手を伸ばしたレゼルが、そこにあるスイッチを押す。


21:05:42

学院長室の扉がスライドする。ミーナ、驚愕。「どうして隠しスイッチの場所を知ってるの!?」


21:05:45

「『第6話 姉弟愛』の最後の方参照です!」メタなことを言いながらレゼルが学院長室を出る。


【色々あったけど省略】


21:30:04

まだ本校舎内。三階の廊下でウィスタリアとマズルカ、マリンカに会う。


21:32:07

事情を話し、三人を味方に引き入れる。「ミーファ達に会ったら、寮の方に行ったって伝えて下さい」「分かりましたわ。でも、レゼルは何処へ?」「取り敢えず、寮と反対側にある職員棟にでも逃げます」


21:34:24

本校舎を出て職員棟へ向かう途中、渡り廊下で水蘭とサラに会う。


21:36:52

事情を話し、二人を味方に引き入れ以下省略。


21:40:31

職員棟へと入る。何故かミーファや晴牙、ノイエラ、ルイサ、ミーナに待ち伏せられる。


21:40:49

慌てて外に出る。怪しい笑みを湛えたウィスタリア、マズルカ、マリンカ、水蘭、サラに行く手を阻まれる。


21:40:56

ミーファ達に待ち伏せされていたのは彼女らの仕業だと気付いたレゼルが悲痛に叫ぶ。「お前ら……何で裏切ったんだよっ?」「「「「「だって女装見たかったから」」」」」


21:41:03

ブロークンハートしながらも、レゼルがウィスタリア達の頭上を飛び越える。


21:50:32

渡り廊下や中庭を駆けずり回ってミーファ達を撒く。


21:58:13

本校舎。隠れようと理科準備室の扉を開ける。


21:58:14

人体模型の首がギギギと音を立てて此方を向くのを目撃する。


21:58:15

人体模型の眼球剥き出しの瞳と目が合う。


21:58:16

人体模型が『にたり』と嗤う。


21:58:17

レゼル、固まる。


22:00:00 Just

悲鳴。


22:00:01

回れ右、理科準備室から全力で逃亡。


22:01:01

本校舎の廊下を猛スピードで滅茶苦茶に走ったあげく、美術室に飛び込んで扉に背を預ける。


22:01:10

荒い息を整える。


22:01:12

絵画の中のモナリザ(もど)きが微笑んでいるのすら怖くなる。


22:01:15

美術室を出ようと踵を返す。


22:01:16

室内に向けた背中をトントンと叩かれる。


22:01:17

思わず振り返る。


22:01:18

肉体を得たモナリザと目が合う。


22:01:19

レゼル、固まる。


22:05:31

悲鳴。


22:05:33

美術室逃亡。


22:06:47

廊下で座敷わらしに遭遇。悲鳴。


22:08:14

グラウンドで落とし穴に落ちる(パニックになっていた)。


22:08:52

落とし穴から這い上がったところで、何故かグラウンドにいた女性が警備員の制服に付いた土をはたいてくれる。その女性がのっぺらぼうだと気付く。悲鳴。


22:10:09

家庭科室で料理器具たちのポルターガイストを目撃。悲鳴。


22:11:43

廊下で蒟蒻(こんにゃく)が顔面激突。悲鳴。


22:15:25

二年D組の教室で二人の女性が首を吊っているのを見てしまう。悲鳴。


22:17:41

白いノースリーブワンピース姿の少女と渡り廊下で()れ違う。


22:17:43

振り返ると、彼女は講堂へと入っていった。ただの生徒だろう。


22:20:03

学生寮の一階フロアで首無し人間が自分の頭を小脇に抱えて階段を下りてくるのを見る。悲鳴。


22:25:51

本校舎横の食堂棟。人恋しくなっていたレゼルは、彼女が鬼神だということも忘れて、廊下で前を歩いていたミーファに声を掛ける。


22:25:53

振り返ったミーファの腹が切り裂かれ、内臓が飛び出しているのを直視する。創造学院にまたも悲鳴が響き渡る。


22:25:54

ミーファ、レゼルを確保。彼の女装が決定する。


――こうして、創造祭二日目に行われた、創造術師達の誇りを賭けた鬼ごっこは、鬼の勝ちで幕を閉じた。



■追記■

ルイサ『そういえば皆、どんな罠やお化けを仕掛けたんだ? 私は人体模型なんだが』

レゼル『え、じゃあ全部誰かの仕業だったのか……』

ミーナ『私はのっぺらぼうの女だよ』

サラ『私は家庭科室でポルターガイストを』

水蘭『私はねぇ、座敷わらし!』

マズルカ&マリンカ『私達は教室で首吊りを』

ウィスタリア『寮の一階で首無し人間をしましたわ』

ノイエラ『私はモナリザです』

晴牙『俺は落とし穴と蒟蒻だな』

ミーファ『私はレゼル君も知ってるでしょ? 内臓晒したスプラッタ人間よ』

レゼル『マジかよ。お前らクオリティ高過ぎだろ……』

ミーファ『ふふ。大人しく女装してもらうわよレゼル君!』

レゼル『ああ、分かったよ……やれば良いんだろ、やれば。……あ、じゃあ、アレは誰がやったんだ?』

晴牙『アレって?』

レゼル『いや、今って冬だよな?』

ノイエラ『そうですよ?』

レゼル『お前らの中で、ワンピースの少女のお化けやった奴いるだろ?』

レゼル以外の全員『……え、っと?』

レゼル『とぼけないで下さいよ。ノースリーブのワンピースなんて夏物の服を着て、驚かそうとしたんでしょう?』

レゼル以外の全員『……』

レゼル『……』

全員『ッ、ギャ☆£△@℃¥◎¢♪㊥$!?』



――そうして、鬼ごっこの話は禁止になったとか、ならなかったとか。

 読んで下さり、ありがとうございました!

 本編で省略した鬼ごっこが書けて楽しかったです。というか、何時だって書いてて楽しいのは自分だったりします。



 先日、『台詞の前に人物名がくるのは台本みたいになってしまうのでは?』という、尤も且つ貴重なご意見を頂きました。ですが、如月の執筆能力不足により、今話の最後が思い切り『台本』になってしまいました。地文を入れるとスムーズにオチ(というほどのものでもないですが)に行けなくなり、人物名を消せば誰の台詞だか分からなくなってしまいました。これから、解決案を考えたいと思います。上手く出来るかどうか分かりませんが、解決案が思い付いたら改善していきたいと思います。

 有難いご意見を頂いたのに、改善出来たものを更新出来なくてすみません。精進していきます。

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