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血染めの月光軌  作者: 如月 蒼
第一章 短編+SS
48/61

第33.5話 女の子には恋をさせよ③ with Luchia.

 短編第肆弾! ……というよりSSです。

 今回もセリフのみ。


 時間軸は創造祭二日目の午後。

「あれ、ルチアさんじゃないですか。こんにちは」

「ん? あ、レー君……て、あれ、一人? セレンちゃんは?」

「セレンは今、レズビアンな教師に連れ去られています」

「は?」

「ともかく今セレンは一緒じゃないんです。あまり気にしないで下さい」

「そ、そう……レー君は何してるの? 大通りで」

「創造祭二日目も特にやること無いんで、一人で寂しく歩いてるだけです」

「それだけっ?」

「はい」

「ふーん……お店入ったりとかしないの?」

「フードで隠しているといっても、やっぱり俺は入りづらいので。一人ですしね。――あ、ルチアさん、歩みを止めないで。大通りでは他の人に迷惑ですから。歩きながら話しましょう」

「あ、ごめんごめん……じゃーさレー君、あたしとどっか行かない?」

「どっかって何処ですか?」

「それは今から決めるんだよ、レー君は行きたいお店とか出し物とかないの?」

「特にないですね」

「少しくらい考えてもバチは当たらないと思うけど?」

「……うーん、行きたいとこかー、何処だろー」

「棒読みの言葉発しながら考えるフリしないでくれるかな? あたしがダメージ受けるんだよね、そういうの?」

「ご愁傷さ……」

「ご愁傷さまとか言われたらレー君の肋骨何本折れるかな?」

「……すいませんでした」

「宜しい?」

「そんなとこまで疑問系? ――まぁ、俺は暇なんで、ルチアさんに付いてきますよ。ルチアさんこそ行きたい所とか無いんですか?」

「特に無いね?」

「ちょっとくらい考えてもバチは当たらないと思いますよ。あれ、なんか今デジャヴった」

「ていうか本当に何処行こっか? うーん、喫茶店でお茶でもする?」

「俺昼飯食ったばかりなんですけど」

「えぇぇー?」

「……分かりました、良いですよ。それなら、駅前の広場に良い喫茶店が――ってルチアさん! 歩みは止めないで下さいってば!」

「え?」

「『え?』じゃないですよ、後ろの人達詰まってますから! 歩きながら考えて下さい」

「あっ、うん、ごめんなさい――って、え?」

「ルチアさん? どうしたんですか――」

後ろの人「あ、あの、貴女はルチアーヌ・セヴェリウムさんですよね? 《暦星座(トュウェルブ)》の!」

「え、っと……そ、そうだけど……っていうかまず手を放して欲しいな?」

後ろの人「凄ぇ! 本物のルチアーヌ・セヴェリウムだ! 緑様だ!」

「誰が緑か」

後ろの人「何でリレイズにいるんですか!? あ、創造祭だからですか!?」

「ちょっと……誰だか知らないけど、いい加減、手、放して――」

野次馬A「ルチアーヌ・セヴェリウムだって!?」

野次馬B「えっ、ルチアーヌ様が来てるのかっ?」

野次馬C「何処!? 何処にいるの!?」

野次馬D(もとい変態)「何処だ俺の女神様(ルチア)はっ!?」

野次馬E「ルチア様がいるって、何処!?」

野次馬F「ルチア様! 見たい!」

野次馬G「みっくみくだぜ!」

「ちょっ……きゃあ!? やばっ、これは本格的にバレたっ……!」

「ルチアさん!」

「れ、レーくn……」

「ルチアさぁーんっ!? くそマズい、もう人集(ひとだか)りでルチアさんが見えない!」

「くっ……ちょっと、アンタいい加減にして! 手、放して!」

「ルチアさん! ……成程、最初にルチアさんに気付いた奴が腕を掴んだまま放さないのか。ちょっと待ってて下さいねルチアさん、今人集り掻き分けますから!」

野次馬B「ちょ、おい、何だお前!? 押すなフード野郎!」

「うるせぇ! ――ルチアさん、大丈夫ですか!?」

「レー君!?」

「早く、俺の手を握って下さい! そこから引っ張り出しますから!」

「え? あ、うん!」

「じゃ、行きますよ! 走って!」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「……ふぅ……」

路地裏(ここ)まで来ればもう大丈夫でしょう。ルチアさん、大丈夫ですか?」

「う、うん、大丈夫。ありがとね、レー君?」

「どういたしまして。でも、次からは気を付けて下さいね。野次馬の中に、何か変な奴もいましたから」

「ごめんなさい……ね、レー君?」

「何ですか?」

「……あの、手が?」

「え? あ、あぁ、すみません。握ったままでしたね、放すの忘れてまし――」

「い、いいよ、放さなくて!」

「え? でも、最初にルチアさんに気付いた奴に、何度も『放して』って言ってましたよね?」

「れ、レー君だからいいの! ほら、手を繋いでエスコートするのは男の子の役目だよ?」

「えっと……? まぁ、ルチアさんがいいなら手を繋いだままでも別に構いませんけど。じゃあ、気を取り直して。何処行きます?」

「……何処もいかなくていいかも?」

「は?」


 24歳、只今絶賛恋愛中

    『君と一緒なら何処だって楽しいよ?』

 読んで下さり、ありがとうございました!

 やっぱり乙女思考警報発令中。

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