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勘違いしないと決心した俺は、それでも勘違いしてるらしい  作者: 陽瑞
第一章:親友のラブコメを羨むのはおかしいだろうか?
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親友兼幼馴染としての勘

朝、晴翔と一緒にマンションの廊下で朝日奈が来るのを待っていた。

幼稚園の頃から、ずっと一緒の俺たちは、小学生の頃から一緒に登校していた。

それは高校生になっても変わらず、マンションの廊下で集合して一緒に行くのが日課になっている。


「そうそう、晴翔。お前に渡さないといけないものがあるんだ」


俺は鞄から昨日、後輩から渡されたラブレターを取り出し、晴翔に渡した。


「昨日の放課後、姫乃琴弓って後輩からお前にラブレターを渡して欲しいって頼まれたんだ」


「そうなんだ。ありがとう」


「あんまり嬉しそうじゃないな」


「これから断らないといけないと思うとね」


もう断ることが決定してるのか。

もしかしたら、彼女のことを知っていたのかもしれない。


「あんな可愛い後輩の告白を断るなんて、やっぱりモテ男は違うな。ほんと、一体誰ならお前の心を動かすんだ?」 


「さぁ、誰なんだろうね。」


前に似たようなことを聞いた時もこんな感じの返答だったが、今回は何故か腑に落ちなかった。

何で引っかかるのだろう。

親友兼幼馴染としての勘みたいなものが、こいつが嘘をついているっていってるのか?

まさか、晴翔には好きな人もしくは付き合っている人がいるというのか。


「もしかして好きなやつとかいる?」


「どうなんだろうね」


何故かは分からない、分からないのだけど晴翔に好きなやつがいる気がする。

もし、俺の勘が当たってるなら、めっちゃ気になる。

いや、でも、それ以上に思うことがある。

頭脳明晰、運動神経抜群、容姿端麗というだけでも羨ましいのにその上、彼女がいたりするのなら、いくら幼馴染とはいえ羨ましすぎて嫉妬しそうになるね。


まったく、何故同じ人間なのにここまで差が生まれるのだろう。

晴翔を見ているとこの世界の不平等さ、理不尽さを簡単に知ることができる。

もしこの世界が物語の世界なら、晴翔は主人公というより、公式チートだな。

こんな化け物に一体誰が勝てるというのか。

世界に祝福されているとしか思えん。

そんなつまないことを考えていると晴翔に話しかけられる。


「朝日奈、遅くない?」


『確かに朝日奈のやつ、遅いな』と思い、スマホで時間を見ると、いつもの集合時間から10分過ぎていた。

いつも遅れない朝日奈が遅刻とは珍しい。もしかして寝坊したか。

「チャイム鳴らすか?」と晴翔に聞こうとした時、朝日奈の住む住戸からドアの開く音が聞こえた。

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