はじまりとおわりと
日本語の本はアマンダでみた。
自分のようにこちらの世界に紛れ込んだ遺物だ。
でも、これは違う。
断じて違う。
長い時間を重ねられて作られた言葉だ。
そして、今ここで用意された状況は。
「なぜ、そんな言葉が伝わっているのですか」
「なるほど、この音の並びの正体が分かるということかい」
「わかります」
「たしかに、最後の四つはおまえさんの名前なんだろうね、キヨタカ」
「はい」
「最初の四つの音は何だい」
「こっちの言葉でいうなら、見つけた、です」
「見つけた、見つけた、キヨタカ、かい。ふぅ」
主は近くから椅子を運ばせると、どっかりと座り込んだ。
「なんてことだね。千回以上も季節を繰り返してまとめた言葉が、ただの戯言かね」
「え?」
きつい物言いに驚く。
「私らは代々ね、この言葉をわかろうとしていろいろとなぞ解きをしてきたのさ」
「は、はあ」
「わからないのかい。変なところはのろまなんだね。つまりだ、財宝とか貴重な遺物とかが隠されているところを示す言葉なんじゃないかとか、探していたのさ」
「あぁ、なるほど。そういうことになるのは、わかります」
「おまえさんにわかってもらったところで、なんの得にならんよ」
「あ、あのほかに何かないのですか」
「ほかに?石板でも見てみるかね」
「はい、ぜひ」
石板の近くまで寄って、詳しく調べてみた。
主が、少しばかり期待するような目になっているのは気のせいか。
石板には大きく自分の顔が彫られていた。
その周りを装飾のように文字が彫られていた。
日本語のカタカナらしかった。
「あ、文字が書かれてますね」
「文字じゃと。何と書かれている」
「紙と書くものを、ありませんか」
「イルム」
「はい、ただいま」
イルムと呼ばれた執事のような人がいなくなる。
その間に先読みをする。
・・・ワ・・タシハ・・アナ・・・タヲ・ユル・・・サナイ・・・
マ…コ
次回は12月4日ころを予定します。
できれば感想など・・・(ノД`)・゜・。
感想に値しない・・・だと・・・(ノД`)・゜・。




