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ハーレムは目指さない!~異世界探訪記  作者: ウルカムイ
第三章 いざ征かん、大河の果てに
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川の流れに身をまかせられない

とうとうここまで来ました。

ここから第3章になります。

今後とも、よろしくお願いします。


 崖を出発してから3週間が立とうとしていた。


 道中出会ったものは、少しの魔物とほどほどの動物、たくさんの木々だった。

 もちろん、魔物や動物はデュークが倒してくれた。

 そして、木々の始末はもっぱら自分の仕事だった。

 その木々を使って道を作っていった。

 ただただひたすら、土の加護を使いまくって整地しながら進んでいった。

 そうそう、わりと動物系も数がいたので解体の技術はあがった、気がする。

 ただ皮のなめし方がわからなかったので、ブリーフケースに突っ込んだままになっている。

 街に行けば、半分売り払って、残った皮のなめし代にできればいいかなと。


 道のほうといえば、薄めに石板を並べて、その上に倒した木を丸太のように加工して並べていった。

 丸太も、そのまま並べていくのでなく、いかにもそのまま倒れたような雰囲気を作りながら、隙間を詰めながら作りこんでいった。

 まあ、これから何度も往復するだろうし、整地しておけば移動するのが速くなるから、手間暇惜しまずに力を入れた。

 もっとも、ところどころ九十九折りのようにしてみたり10mほどを藪越えしないと抜けられないようにしておかないと、ここを見つけた誰かが、まっすぐ崖までこられてしまうのは、ちょっと困るからね。

 なので、時間とMPをかけながらだったので、思うよりも時間がかかってしまった。

 でも、ひととおり道ができてしまえば、自分一人なら丸1日掛からずに移動できると思えば、苦じゃない…かも。

 そんなことを思いながら、せっせとブリーフケースに肉や野草を詰めていたのは、もはや習慣といえるだろう。



 で、行き詰ったのが、目の前に流れる川だった。

 崖から見渡した時に、大きな川があるなと思っていたけど、目の前の川はかなりの幅があって気軽に越えられるようなところではなかった。

 目測だけど、500メートル以上は確実にあるかな。

 これならもう少しストレートに道を作ってもよかったかもしれない。

 滅多に人が渡ってこれる感じでないよね。

 さて、どうしようかなぁ。

 船かなぁ?

 土から石船にして、もいいけど、どうやって前に進もうかねぇ。


 結局は上流を目指した。

 川岸は割と歩きやすかったので、道の入口に自分たちしかわからないような目印を作ってから川筋を上っていった。

 1日歩いたが、渡れるような幅になるところはなかった。

 途中途中で、なぜか型の大きな魚が目の前に飛び込んできたので、頭をついてはブリーフケース行きになった。


 デミシャーク

  HP820/MP58

  適正 水/雷


 なんか、魚というよりは魔物っぽいんだけど、どんどん獲れるので、しばらく困らないだろう。


 夜になって、川筋に野営しようと思ったけども、海岸の時のようになっても困るので、すこし奥のほうで小屋っぽいものを作った。

 ブリーフケースにいくらでも土のブロックがあるので、それを使った。

 そろそろ作り置きした料理も尽きてきたので、途中で摘んだ野草やデミシャークの身を使った。

 淡白でおいしいな、これ。

 さすがに刺身にするのは寄生虫が怖いので、食べれなかった。


 あれ?寄生虫どころか、こっちの世界に来てからというもの虫を見てないな。

 こんな森なら、虫という虫が飛んでていて当たり前だし、土の中ならいろいろな虫がいて当たり前のはずなんだが。

 虫がいない世界なのか。

 だったら、刺身にして…いや、ちゃんと煮て食べよう。

 どうして、虫がいないんだろうか?

 いつかの大ウシは、普通に腐っていったから、分解する微生物は存在するんだよね。

 微生物から虫に進化してもいいような気がするんだけど。

 土を作るのは微生物とそれを食べる虫が存在しないと成り立たないと勉強した気がするけど、虫がいなくても大丈夫なんだろうか?

 草花の受粉にしたって、蝶やハチとかいう虫が成り立っているのに、ここでは不要なんだろうか?

 魔法があるから、それで何とかなるんだろうか?

 そういや、魔物やただの動植物でもMPがあるよな。

 それと虫がいないことと、なにか関係があるんだろうか?

 んむう。

 この世界の食物連鎖って、どうなっているんだろうか?

 街に行ったら、誰か知っているのかな?



 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎


「久しいの」

 お久しぶりです。

「ずいぶん忙しくてな、なかなか覗きにこれなくてすまんかった」

 いいえ、なんとなく暮らしてますよ。

「おろ?お主、付加魔法はどうしたのじゃ?」

 そういえば、そういうものもらってましたね、ついてませんけど。

「ふむ、発現しなかったとういうことかな。それは困っておるだろう」

 んんんん、意外に困ってませんね。

「だがないと、石人形に固定できないんじゃがな」

 え?固定できるんですか?何回も作り直さなくて済むんですか?

「まったくとは言えんが、まあマスターになるものには、固定されることが必須でな」

 そうなんですか…、それって何か条件があるんですか?

「想定じゃと、岩山をくりぬいて家を作るときに、明かり取りに石板を発光させることを思いついて、前の担t…石人形にしてもらうのを見ることじゃった」

 誰かがしているのを見て、なんですね。

 火おこしのときにたくさん消費したんで、お願いできなかったんですよね。

「ああ、なるほどの。わかった、そのうち何とかしよう」

 はい、あると便利そうです。

「ほいほい」

 あ、今日はそれだけですか?

「ん?……………ないの」

 いろいろ残念です。

「……。まあ、がんばってこい」

 はいはい。


 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎



 朝が来た。

 さて、朝ご飯を作って出かけようかな。

 小屋は、また来た時に使えるように、多少カモフラージュして目立たないようにした。

 なだらかな小山を作って、樹を植え替えたりして、そうそう、指輪を火山に捨てに行く話しにでてくる家のような感じにした。

 ちょっと小さいけどね。

 昨日に引き続き、川筋を上っていった。

 相変わらず、デミシャークがときおり行く先に飛び込んでくるので、デュークが始末しては、ブリーフケースの肥やしになっていった。

 ようやく見晴らしのいいところまでつくと、そこは三角州の分岐点だった。



「渡れねぇ」

 そうつぶやくしかなかった。

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