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ハーレムは目指さない!~異世界探訪記  作者: ウルカムイ
第二章 夏の思ひ出に…
47/116

箱と魔物の実際のところ

ブックマークいただきました。

評価もいただきました。

ありがとうございます。


ちょっと説明ばかりで長いです。

 どうしてもうまくいかない。

 イメージの構築だと思うのだけど、要は四次元○ケットということはわかる。

 あれは漫画やアニメだから、収納される側が吸い込まれるよう表現されているからと、そう想像してもおさまってくれないんだよね。

 カレーライスは飲み物ですという言葉を発見した芸能人は素晴らしい。

 それくらいの発想の転換ができないと、こんなバカでかいもの、収納できるわけがない。

 可能になってくれれば、部屋を丸ごと切り取って、一気に収納なんて荒業ができるんだけどね。


 浜辺にブリーフケースから取り出した土を大きなブロックに固めなおしてものを前にして、一生懸命に収納しようと、ここ半日をかけて試行錯誤していた。

 さすがに疲れたので昼ご飯にしようと、崖下に戻った。

 肉は手元になかったので、野草とコシ草うどんの煮込みとなる。

「どうやったらうまくいくんだろうね」

 煮込んでいる鍋を見つめながらぽつりつぶやくと、アルノが反応したらしく、肩をたたかれた。

 振り向くと、両手をひろげてさあという手つきをした。

 勝手に人の独り言に反応しておいて、答えもないのに振り向かせるとは…と、ちょっとばかりムッとしたけど、自分も答えを出せてない以上、ここでけんかしても不毛だなと。

「はぁ…」

 それを見て、思案気にしていたアルノは、槍をもって何かを突く格好をした。

「ん?なにか狩りに行くの?」

 そうだといわんばかりに、アルノはうなづいた。

「おおう、じゃあ、お願いするよ。あまり大きくなくて、いいからね」

 親指を突き出すと、あっという間に林の奥へと消えていった。


 ご飯を食べて浜辺に戻ると、また同じ位置に座る。

 収納する対象に触れて、収納される対象にも触れる、までは対象の指定をしなきゃならないから必須だと思うんだよね。

 そこから、この口に収まるようにイメージするのだけど。

 頭の中で、ブリーフケースに土のブロックが、シュポンとおさまるイメージは、散々繰り返した来たのだけど、うまくいく気配がない。

 何度目かわからないが、土のブロックをひたすら見つめているだけになった。


 バシャバシャ。


 波の音ではない水音が聞こえてきた。

 ブロックの向こう側の海から聞こえてきたので、物陰からのぞくようにして、何の音かを探してみた。


 魚だ。魚が跳ねている。


 水面を跳ねるように、ときおり飛び出していた。

 初めて見るな、何の魚だろう?

 動きが速すぎて、表示が間に合わないようで、いつまでもわからなかった。

 なんか、変な動きをするな、この魚…、同じようなところを行ったり来たりしていた。

 もう少し詳しく見てやろうと、少し前に出てみた。

 パシャパシャと繰り返しているのを見ていると、ようやく表示された。


 プルコタス

  HP8920/MP1281

  適正 水/雷

   STR 1933

   DEX 850

   INT 220

   LUK  22

   ATK 480

   DEF 571

   MPR 390


 見た目とステータスが不自然だ。

 あんな魚が、そんなステータスを持つように見えない。

 嫌な感じがするので、さらに様子を見る。

 ………チョウチンアンコウみたいなものか?

 チョウチン部分が小エビにそっくりな魚をテレビで見たことあるが、それか?

 ぞわっと背筋にいやな感覚が走る。

 ヤバい、逃げなくては。

 静かにゆっくりさがり、ブロックの陰に隠れると、崖の前の壁を見る。

「コマンド ムーブ ジャンプ」

 行く場所を見て、壁の上から見たときの周囲の景色を強くイメージした。

 ドラマのシーンのように切り替わる感覚は、ずいぶん慣れたので、乗り物酔いみたいなものはなくなっていた。

 そこから海を振り返ると、バカでかい蛸の足らしいものが土のブロックを取り囲もうとしているところだった。


「あ、危なかった。跳ばなかったら、引きずり込まれてたかもしれないな」

 それにしてもあれは、ばかでかい蛸か?

 全身が見えなかったので、はっきりわからなかったけど、たぶん軟体系だろうなぁ。

 下を見ると、アルノが狩りから戻っていた。

「アルノ、浜辺にプルコタスって生き物がいるけど、手を出すんじゃないよ。たぶん、アルノより強いから」

 アルノは、やむを得ないというふうに、首をかしげるしぐさをした。

 さすがにあれを獲物にしてとは言えない。

 それにしても、浜辺も安全ではないんだな。


 プルコタスがあきらめて引き上げるまで、しばらく見ていた。

 最後まで全身を見せることはなかったけど、相当のでかさだったことは想像できた。

 ようやく浜辺が落ち着いたので、跳躍で下に降りた。

 あれ?

 どうやって上に乗ることができたんだ?

 たしか、見えていないと跳べなかったはずだけど。

 リストを探る。


 空間魔法

  分類庫 異空間に物資を保存可能 INTに依存

  跳躍 視界が通る範囲で遷移できる


  移動手段 遷移 転移


 なにか、項目が追加されている。

 遷移と転移?同じようなものじゃないのか?

「遷移と転移の違いは?」


  遷移 連続的に移動させること

  転移 置き換えること


 置き換え?

 そうか、ずりずりと引きずるように動かすのではなく、空間ごとえいやっと置き換えればいいのか。

 異空間の空間をイメージして、そこに対象の物体が収まるのをイメージすればいいのか?

 ブリーフケースから土のブロックを取り出し、そこそこの大きさに組みあげて固定する。

 ブリーフケースを左手に持ち、土のブロックを右手でさわり、収納ではなく置き換わるというイメージをする。

 右手で触っていた土のブロックが消えていた。

「おおおおおおお」

 で取り出すときは…あれ?

 取り出すときはどうなるんだ?

 大ウシのときは、口の大きさは一致していたから、そのまま取り出せたけど。

 ブリーフケースをじっと見ていると、表示が出た。


 ブリーフケース【アイテムボックス】 異世界から持ち込まれた鞄類のひとつ。


「ここかな?」

 アイテムボックスの部分に集中すると、リストが表示された。

 物の名前とだいたいのサイズがずらりと表示されていた。

 もちろん、「ブロック(土) 1 × 1 × 1」というものがひたすら続いていた。

 これは1m角の中におさまるものって意味なんだろうな。

 でも、これだとお目当てのものが探しにくい。

 なんか方法はないのかなと思い、見つめていると。


 カテゴリごとにまとめますか? はい/いいえ


 おろ、親切になってきたじゃない。

 もちろん、「はい」を選んだ。

 すると、食料、道具、武具、その他の項目に分類されて表示された。

 土のブロックは、その他になっていた。

 たぶん、素材だからだろうな。

 食べられる野草類は食料に入っていたけど、寝床に使う草はその他に分類されていた。

 で、さっきの作ったやつは、加工が入ったせいか道具の中にあった。

 念のため、右手を地面近くに置いておく。

 リストの項目をクリックしたように念じると、右手の先にさっきの土のブロックが出てきた。


 いろいろ試行錯誤したけど、なんとか使えるようになったかな?

 遷移がアナログだとすると転移はデジタルかな?

 口の大きさが合えば、アナログ、デジタルともにOKで、大きいものはデジタルのみOKってことだね。

 これで、大ウシを腐らせずに保存できるね。


 そうそう。

 ちなみに、魔法で作ったアイテムボックスでは、デジタル扱いはできなかった。

 ものの大きさに合わせて口の大きさをそろえなきゃいけなかった。

 なので、結局使いでがなくなってしまったので、崖の下のアイテムボックスは崩してしまった。

 崩されてしまったアイテムボックスは、どうなるんだろうね?

 崩した瞬間、あの腐敗臭が漂ったことを考えると、たぶんそこら中にばらまかれることになるんだろう。


 ブリーフケースが壊れませんように。

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