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第二話
第二話
「・・・間に合うかな」
俺は自転車のスピードをあげた。
いつもの坂道に差し掛かったところで俺はブレーキをかけ始める。
「このままじゃ間に合わんかもな・・・」
―無機質な空間
―生命を感じることのできない
―色のない・・・世界
ふと、
―ヅンッッッ!!!!!
―なにかを切り裂く強烈な破壊音がきこえたかと思うと、
「ブブーーーーーーッ!!!!」
その瞬間、俺の目の前を大きな鉄の物体が通り過ぎた。
「おいっ!!あぶねえぞ!!
全くなに考えてんだよ・・・」
大きな鉄の物体~トラックの運転手は俺にそう叫ぶとどこかへ去っていった。
ドクン、ドクン
動悸が今にも聞こえてきそうなくらい心臓がなみうっていた。
この動悸は恐怖によるものなのか、それとも非現実な世界を体験したことによる・・・
「しかし、今のはなんだったんだ?変な・・・空間?」
「やべっ!学校学校!」




