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真夏の夜のインムの友情

国立魔法学院 第九魔術学習施設 シャコガイルへ受験を受けに来たダイヤモンドブリザード、ラキオレヴィオン、バウアー・ボウダンロウ、リズ・アルベール四名は無事一次試験を突破した。


  第二次試験が開始されしばらくたったころ、リズアルベールとラキオレヴィオンの戦いが始まった。その戦いはリズアルベールの勝利に終わる。


 リズアルベールがラキオレヴィオンの心臓を貫いたほんの数秒後リズアルベールにかけられていたカイバ真悠の補助魔法星間魔術星龍の記憶「ケンタウロスの灯」が解除される。解除されたリズが最初に見たのは、リズアルベールが愛した男の子笑顔だった。目の前にいる少年ラキオレヴィオンは笑っていた。その次に実感を得たのはラキオレヴィオンの体を心臓ごと貫いた手の感触ぬらっとした真夏の夜みたいな感覚。それは、リズアルベールに吐き気を催させるものだった、しかし不思議と嗚咽や嘔吐のようなものは出てこない。理由は単純だった。ラキオが笑っていたから、あの笑顔は本心だろうということは、幼馴染であるリズでなくたって分かる。それを私なんかの劣情で汚したくはなかった。リズアルベールはゆったりとラキオレヴィオンの体から貫いた腕を引き抜く。ラキオは笑顔のまま重力いわば地球に負けるみたいにゆっくり倒れる。

    _____

  /  __,ノ___

‐' :.     イ  :____)_

  ー―'  l    :____)

       ,ノ / :_____)

- 、       l ノ___)

    ̄ ̄ ̄ ̄


 「終わったの?」リズはゆったりとラキオに対してかみしめるように聞く。それに対しての返答はもちろんない。まるで鬼ごっこ鬼のまま一人取り残されたみたいな、かくれんぼで隠れたまま忘れ去られたみたいな、只々儚いだけの少女がただ一人愛した少年の返り血で真っ赤にその存在自体を染め上げながら。ぽつりと涙を流した。別に魔術師にとってこんなことは日常茶飯事なのかもしれない。こんなことで泣くなんてことはは許されないのだって分かっている。カイバ真悠が優しさとして人殺しの背中を押してくれていたことだってわかっている。ただただむなしい殺し合い、そんな中でも最後に残ったのは笑顔だった。「完敗だ」リズは彼の親友の死体を見つめながら言った。


 「終わったみたいだね、、、」後ろの木々が揺れその木々から声が聞こえる。そこから聞こえる声はリズアルベールに親友を殺させてくれた優しい教師のものだ。それに対して簡単に返答することは出来なかった。ここで終わったと言ってしまえば、本当に終わってしまう気がするから、単純に自分が弱いだけということはリズアルベールにだってわかっていた。

「お疲れ様、きみは多分魔術師に向いていると思う、普通あんなことされたら怒るでしょ、」カイバは元気づけようとしているのか少し明るいトーンで言った。

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