エピローグ
要塞の窓は小さい。
でもこの部屋の窓は少しだけ大きめに設計されていて、北部の高地特有の真っ直ぐに澄んだ陽光が差し込むこの時間はとても明るい。
それに、陽光そのものも強く明るくなっていると思う。
北高地にも、ついに春が訪れていた。その明るい光のおかげで、鏡の前に立つと髪の流れやレースの模様まで全部見える。
俺は鏡の前で、ほうっとため息をついた。
ドラゴンに遭遇して「呪いの吐息」を浴びたのは、もう一年半くらい前のことだ。
俺は十七歳になり、春を迎えて十八歳も近くなっている。気がつくとほんの少し背が高くなった。
体つきも、すっかり大人の女性らしくなってきたと思う。
……嘘だよ。
いや、全てが嘘じゃないけど、かなり大げさな表現だった。
身長が指一本分の幅くらい伸びたのは本当だ。
今でも首から肩にかけてのラインは絶品だけど、ひたすら細かった体に少し柔らかさが増えたのも事実だ。
腰回りなんて、ちょっとだけ骨盤が張ってきて、もともと細かったウエストがくびれに見えないこともない。
巨乳にはほど遠いけど、胸回りにもほんのちょっとだけ丸みが出てきたと思う。
まあ、どれも本当にちょっとだけ……指の幅で一本分とか二本分とか、そういうレベルなんだけどな。
きっちり細かく測定していなかったら、絶対に気付かなかった自信はある!
体型がほとんど変わらない一方で、俺の雰囲気は貴婦人っぽくなっていると思う。
毎日のように立ち姿や歩き方、座り方に話し方などを矯正されたから、気取っているときはしとやかな美女だ。
今日のように極上のドレスを着たりすると、誇張抜きで女神様状態だったりする。
「……俺って、本当に美人だな」
誰もいないのをいいことに、俺はしみじみとつぶやいた。
唯一、俺の独り言を聞いているのは、青と紫の飾り羽を持った鳥のような蛇。アイシスさんのペットちゃんの同類の、俺専用の護衛魔獣だ。
ハリューズ様が捕まえてきた魔獣で、野生種なのに俺にすごく懐いてくれた可愛い子だ。ミーちゃんという名前もつけている。
その可愛い護衛ちゃんは、俺の周りをパタパタ飛びながらミョーンと鳴いた。
言葉を話さない魔獣に同意してもらうまでもなく、俺は美人だ。
正確に言えば、ものすごい美人だ。
相変わらず小柄で貧乳で、気を抜くと自分のことを「俺」なんて言ってしまうけど、俺は美人だ。
たぶん、これから向かう王宮の男どもの半分は泣く。残りの半分は父親の気分で、別の意味で泣くかもしれない。
前夜祭としか言いようのない昨晩の宴会では、要塞の男どもはほぼ全員が号泣していた。思い出すだけでうんざりするような、とにかくむさ苦しい光景だった。
まあ、この要塞はむさ苦しいのが普通なんだけどな。
……いや、昨日のことはもういいんだ。
今は、今日の俺のことだ。鏡の向こうの俺は、最高に美人に仕立てられていた。
翼竜をはじめとした魔獣たちを引きつけ、男どもをバカな集団に変える青い髪は丹念に洗ってもらって、何度も何度も櫛を通した。おかげでサラサラのピカピカだ。
その髪を、左右に一筋ずつ残して、残りはきっちりと結い上げてもらっていた。
ドレスに至っては、メイド長さんとダライズの領主様が本気で手を組んで準備を進めただけあって、言葉にできないくらいすごい。
とにかく美しいというか、最高の中の最高の贅沢というか、これを手がけた職人たちは今頃燃え尽きているんじゃないかって心配になるくらいに手が込んでいる。
それでいて、軽くて動きやすい。
そういう最高のドレスを着た今日の俺は、本当に夢のような女神様だ。
まあ、当たり前だよな。
結婚式の日には、花嫁はこの世で一番美しくなければいけないもんな……。
「……しっかし、ダライズ家ってなんで緑色なんだろうな」
肩に止まって髪に擦り寄るミーちゃんを撫でながら、俺は目にも鮮やかな緑色のドレスに目を落としてつぶやく。
嫌いな色じゃないけど、俺に似合っているとは思うけど。
でもなぜ、よりによってこの色がダライズ家の色なんだろう。
うーんとうなった時、誰もいないと思っていた背後で低いため息が聞こえた。
「……まさか、お前は知らないのか」
「うわっ、おっさん! いつからいたんだよ!」
「お前が美人だとかブツブツ言っているのは聞いたな。それより……これが何か、わかっていなかったのか?」
振り返った俺は、おっさんが指差すものをじっと見つめた。
やっぱり真緑色の服を着ていたその胸元に、宝石をちりばめた豪華な飾りがあった。
金に色鮮やかな魔石と宝石を配した胸飾りで、ダライズ家の紋章がついている。庶民育ちの俺には奇妙に思えるんだけど、ダライズ家の家紋は虫の形なんだよ。
それも、牧場で長く過ごした俺にはとても親しみのある虫だ。
「フンコロガシだろ?」
「……フンコロガシじゃねぇよ。よく見ろ。これはコガネムシだよ!」
「えっ、そうかな。この丸っこい形は……あ、そう言われると前脚が違うかもしれない。うん、確かにコガネムシっぽいな!」
「コガネムシっぽいんじゃなくて、コガネムシなんだよ! 昔、俺が馬を買いに行った時に、ガキのお前が荷物を勝手に漁って隠していた家紋を見つけただろ。あれから俺のことをコガネムシって呼び始めたのを……まさか忘れたのか?」
「……えっ、いや、もちろん覚えているよ!」
俺は焦った。
完全に忘れていた。
でも、そういえば確かに……懐き始めた頃だと思うけど、変な虫っぽい模様を見たことがあるような、ないような。
そうか、だから「コガネムシのおっさん」だったのか。
は、ははは……俺が言い出したのか……!
「……あ、もしかして、俺たちの衣装が緑色なのはコガネムシの色なのか!」
「そういう事だ。……まったく、近頃は大人になってきたのかと思ったら、ちっとも変わってないな」
「そう簡単に変わるわけないだろ!」
「まあ、お前らしいか。しかし……」
俺のそばにやってきたおっさんは、つま先から頭のてっぺんまでをじろじろ見た。
何も言わないから、誇張抜きで世界で一番美人な俺に見惚れているのかと思ったら、目をそらして妙に重いため息をつきやがった。
なんだよ、ムカつくな!
「おい、俺の美しい姿を見ながら、嫌そうなため息をつくなよ。美意識が腐ったのかよ!」
「お前は間違いなく美人だと思うけどな。ただ……最近のお前は女に見え過ぎて困るんだよ」
「……は?」
「ビザーに勝手に話を進められてしまって、結婚式が今日になってしまったがな。つまり、お前は本当に覚悟はできているのか?」
「えっと、それは……」
俺は視線をそらした。
でも、俺はすぐに目を戻し、真正面に立っている俺のドレスと対になる衣装を着た男を見た。
最近のおっさんは、傭兵と言うより実質的にこの北高地の要塞の司令官をやっているんだけど、来年から名目上はダライズの領主様になる予定だ。
まあ、おっさんはおっさんだからな。
実質的な領地経営は現領主様の娘婿さんがやるらしい。お嬢さん方には子供もいるから後継の問題もない。
だから後継者を作るための結婚じゃないんだ。
だけど……おっさんが俺を見る目は、もう見逃すことができないほどの熱がある。おっさんの中でも、俺は完全に女になってしまったらしい。
でも俺自身はそんなに女になった気はしないんだよな。女神様なのは顔と雰囲気だけで、エロいスタイルでもないし。
黙り込んだのをどう誤解したのか、おっさんは苦笑いを浮かべて目をそらした。
「覚悟ができてねぇんなら、ビザーに何を言われても俺の寝室に入ってくるなよ。いつも短剣を持ってろ。俺が酒を飲んだ時には絶対に近寄るな」
「なんか、似たことを前も言われたな」
「男はみんな野獣だからな。……わかったら、もう行くぞ。翼竜で王都に入る許可が正式に出ているんだ。遅れるわけにはいかないだろ?」
おっさんはさり気なく話題を変えた。
実は、俺たちの……け、結婚式は、王都の王宮で執り行われるんだけど、それに合わせて翼竜を正式にお披露目することになっているんだよ。
おっさんは一応は王族なわけで、そういう人の結婚式となるとそれなりに盛大になる。その式のついでに、翼竜を正式に披露してしまおうってことになっているんだ。
……でも実際は、どっちが「ついで」なのかはアヤシイと思っている。
春の王都の空に翼竜は映えるから、この時期に結婚式なんてものをさせられるんだと思うよ。
だって、ビザーたん様はああ見えて冷徹な支配者だからな!
ド派手な婚礼衣装で翼竜に乗って、北高地から王都上空まで飛行して、安全に王宮に降り立つんだ。
事実上の軍事訓練で、示威行為だよな。
「翼竜に乗っていくのは、他に誰かいるの?」
「ヴァライズが護衛を兼ねて同行するそうだ。あいつ、自分が王太子だってことを忘れてねぇか?」
「んー、あの人も翼竜は大好きだからなぁ。……と言うことは、ヴァライズ様の騎乗準備はもうできてるんだよね?」
「当然そうだろうな」
おっさんの返事に、俺はドレスの裾をさばいておっさんにそばに寄った。
巨乳のお姉さんだったら胸が押しつぶされるくらいにグッと体を寄せて、遠ざけようとする手を無視して肩に手をかけた。
「……おい」
「なあ、おっさん。俺と、追いかけっこをしよう」
俺はにっこりと笑った。
この笑顔がどれほど威力があるか、俺はわりと知っている。最近はおっさんにも有効な笑顔を、ほとんど真上にある顔に向けた。
分厚い体が一瞬硬直する。その瞬間を狙って、俺は肩にかけた手に力を入れてジャンプした。
ぐっと近くなった日焼けした頰に、俺はちょんとキスをする。そしてすぐに飛び退いた。
「俺と結婚する気があるなら、俺を捕まえてみろよ! ……ミーちゃん、百を数える間、おっさんを足止めして!」
「ミョーン!」
青と紫の羽を持った護衛魔獣は、しゅるっと飛び上がって俺とおっさんの間に移動した。
大きな口を開け、鋭い牙をむきだしにして威嚇する。
その剣幕に、さすがのおっさんも数歩下がった。でも抜剣はしない。相手はミーちゃんで、ガブガブ噛みつく以上のことをおっさんにはしないと知っているからな。
ミーちゃんに後を任せ、俺は一気に走った。
相変わらず動きやすく仕立てられたドレスの裾を持ち上げ、廊下を走り、階段を飛び降り、開けっ放しになっていた頑丈で分厚い扉を抜けて外に出た。
ゴツゴツとした岩が転がる地面に、何頭かの翼竜が降り立っている。
走ってきた俺を見ると、我先に近寄ろうとピーと鳴いた。
その鼻先を走りながらなでて、俺は驚いて目を大きくしているヴァライズ様とその騎乗する翼竜の前で足を止めた。
「これはマイラグラン嬢! どうかしましたか?」
「頼みがあるんだ! 俺を乗せてよ!」
「え? しかし今日は、キルバイン殿と一緒に乗る予定では……」
「追いかけっこをするんだよ! おっさんに、俺を捕まえたら結婚してやるって言ったんだ! だから早く乗せてくれよ!」
「……なるほど。では、参りましょう。王宮まであの人から逃げ切れたら、あなたは未来の王妃だ!」
「え? そ、それはちょっと……おい、それは絶対にないからな!」
「そのくらいのニンジンはお許しを。……今日のあなたはとてもお美しいですからね!」
ヴァライズ様は俺を抱き上げると、ひょいと翼竜の背中に飛び乗った。
この人、見かけは細めで優美なのに、身体能力はおっさんに似ているんだよな! 翼竜も軽々と乗りこなすしっ!
俺を手際よく固定したヴァライズ様は、すぐに飛翔を開始した。
跳躍と羽ばたきによって上空に舞い上がり、巨大な要塞はあっという間に小さくなった。遥か遠くの山や平地までよく見える。
「キルバイン殿はまだ来ていませんね」
「ミーちゃんに、百数える間の足止めを頼んだから。……あ、ミーちゃんが来た!」
「では、まもなくですか。しっかりつかまっていてください!」
魔力で移転してきたミーちゃんは、俺の肩にのると甘えてきた。
ご褒美に撫でてあげたかったけど、翼竜が本気の飛行を始めているからそんな余裕はない。ミーちゃんはあきらめたのか、自分から俺の頰に何度もすりすりして、手綱にしがみつく俺のお腹のあたりにくっついて満足した。
地表の光景はあっという間に後ろに流れて行く。
要塞のある岩場も、だだっ広い湿原も、すぐに遠くなった。
大地には穀類の穂が揺れる広大な農地が増え始め、その間に石造りの街並みがいくつも見えてきた。
激しい風の音の中に別の羽音が聞こえた気がして、俺は少しだけ振り返る。
翼竜五頭分くらい後方に、翼竜が飛んでいた。
俺が振り返ったのが見えたのだろう。背に騎乗した人はひらりと片手をあげた。
それから、後ろの翼竜はひときわ大きく羽ばたいた。
ほぼ同じ高度だった後ろの翼竜は、ぐんぐんと高く舞い上がった。高度を上げながらもスピードは落ちることはなく、むしろ俺たちの翼竜に追いついていた。
おっさんの翼竜は、俺たちのほぼ真上まできた。
皮膜の翼が大きく広がっている。
翼の裏側はいつもより赤みが強く見えた。おっさんが騎乗する四号はオスだ。オス特有の真っ赤な皮膜は、上空で見上げると目を奪われるほど鮮やかで美しい。
初めて翼竜で飛行した日に見た、地平に沈む直前の巨大な太陽のようだ。
「さすがだな。もう少し逃げることができると思ったのですが」
ヴァライズ様は落ち着いていたけど、とても悔しそうだ。
上空の翼竜は、翼を傾けて俺たちの翼竜の横を滑空して高度を下げた。それから再び俺たちの上空へと一気に上昇した後、すうっと緩やかに降下して俺たちの真横に並んだ。
「おい、マイラ! 追いついたぞ!」
「わかった、覚悟を決めたぜ! きっちり受け止めてくれよ!」
「……え? そ、それは危ないですよ、マイラグラン嬢!」
俺は体を固定していたベルトを外した。
ヴァライズ様は慌てたけど、肩に移動したミーちゃんは楽しそうにミョーンと鳴いた。
俺は用心深く立ち上がった。
すでに翼竜のスピードは落ちているようで、俺が立ち上がってもすぐに吹き飛ばされることはない。それでも危険だから、俺はゆっくりゆっくりと立ち位置を変えた。
おっさんは翼竜を俺たちの乗っている翼竜の後ろへと動かした。
俺が何をしようとしているのか、わかったのだろう。
だから俺は、ニヤッと笑って思いきって後ろへと飛んだ。
何も支えのない空間に、俺は浮かぶ。
浮かんだ後に、ものすごい勢いで落ちて行く。
でもすぐに下からの強い風に煽られ、落ちるスピードが落ちた俺はがっしりと抱きとめられていた。
「お前なぁ! 危ねぇだろうが!」
「一応勝算はあるよ。ミーちゃんがいるし」
「……だからと言って……まあ、お前らしいか」
「うん、そういう事だから、普通の女の子らしいことはあきらめてくれよ」
「そんな無駄な期待はしねぇよ」
うん、まあ、そりゃそうだよな。
心配するまでもなかった。
大人しく俺は固定ベルトを取り付けられながら、おっさんを振り返った。
「俺、ドレスとか宝石には興味ないけど、翼竜は大好きだ。魔獣も懐いてくれるから、そういう方面で金がかかる気がする」
「確かに犬や猫と比べると桁違いだが、貴族の浪費として普通レベルだ」
「おっさんのベッドには近付かないかも」
「それもわかってる」
「でもなー、俺、おっさんと一緒にいるのは好きなんだよね」
「……おい、笑えねぇ冗談は口にするな」
「冗談なんて言ってない! 俺はおっさんが好きだし、おっさん以外の男はダメだ。何か悪いかよ!」
俺がにらみつけると、おっさんはベルトを取り付ける手を一瞬止めた。
でもすぐに作業を続け、片手で手綱を握ったままため息をついた。
「……この……クソガキが……!」
ため息に紛れ込んだつぶやきは低かった。
何か言葉が続くのかと思ったけど、おっさんはトンと踵を蹴って翼竜をぐんと横に動かした。
その直後に、すぐ近くを翼竜の巨体が通り過ぎ、さらにその後に突風が俺の髪を吹き乱した。
どうやらヴァライズ様の乗った翼竜が体当たりを仕掛けてきたらしい。固定されている体が大きく揺れ、俺は慌てて手綱をつかんだ。
でもキルバインのおっさんは平然としている。
慌てる俺の頭をポンと叩いて落ち着かせると、そのまま翼竜のスピードを上げさせた。振り返ると、もう一頭の翼竜とヴァライズ様が遅れることなく続いていた。
耳の横を、風がものすごい勢いで過ぎていく。
下に目を向けると、森や畑があっという間に流れ、遠のいていた。
「もうすぐ王都だ」
耳のすぐそばで声が聞こえた。
いつの間にかおっさんが軽く膝をついて、俺の耳に顔を寄せていた。
「王宮は邪魔をする奴らばかりだから、今のうちに言っておくぞ」
「えっ、何?」
「そのドレス、よく似合っている。今日のお前はこの世で最高に美しい女だ」
「……あ、ありがとう」
俺はなんとかお礼を言ったけど、心臓がばくばくしてあとは言葉にならなかった。
そんな俺を笑ったようだ。おっさんはがしがしと俺の頭をなでて、それから俺の頰にキスをした。
「ヴァライズ、高度を下げるぞ!」
「了解! でも王宮到着までは、隙があればマイラグラン嬢を奪いますからね!」
「……面白い、やれるものならやってみろ!」
振り返って叫んだおっさんに、ヴァライズ様が好戦的に応じる。
その答えがおっさんのツボにはまったようだ。再び立ち上がったおっさんは、なんか無茶苦茶楽しそうに笑っていた。
おい、おっさん。
変なテンションで浮かれるなよ。高度を下げながら翼竜がうんざりしているよ! 攻撃的に体を寄せてくる向こうの翼竜もイラついているみたいだぞ!
降下しながらの急加速と急減速なんて、軍事訓練そのものじゃないか! 固定されている俺は、ひたすら振り回されてしまって最悪だっ!
……と思うのに、俺もいつの間にか笑っていた。
俺はそう言う性格で、悪ガキみたいな顔で笑っているおっさんも嫌いじゃない。
結局おっさんも俺も王宮の中庭に降り立つ時までずっと笑っていて、待ち構えていたお偉い方々にドン引きされてしまった。
は、ははは……俺たちって最低だな!
最後まで読んでいただきましたことを感謝します。
ありがとうございました。




