生放送でパニック!セット崩壊の瞬間
スタジオの照明が一斉に点灯し、控室の扉が開くと、そこはまばゆい光とカメラの数で圧倒的空間だった。
ちくわは深呼吸をする。
「大丈夫……大丈夫……ぼく、がんばる……!」
しかし、心臓の鼓動は速く、手(?)は小刻みに震えている。
凛は横でスタッフと確認。
「生放送のカウントダウンはあと3分。迷路セットの安全確認はOK?」
スタッフ「はい……でも、ちくわくんが本番でどうなるかは誰にもわからない」
ちくわ「えっ……どうなるんだろう……」
⸻
MCの合図でスタジオ中がざわめく。
「それでは、ちくわくん! 初の生放送チャレンジゲーム、スタートです!」
巨大迷路セットの全貌が公開されると、ちくわの目は丸くなる。
壁は人間の胸の高さほどあり、迷路の通路は狭く、音響と照明で刺激が倍増。
元ハムスターとしての本能が、彼の体に自然に反応を促す。
ちくわ「うわぁ……高い……狭い……!」
思わず匍匐前進で進もうとするが、足がもつれて壁にぶつかる。
バターン!
小さなパーツが倒れ、セットの一部が崩壊する。
MC「おおっと!? ちくわくん、セットを破壊しちゃいました!」
観覧席「きゃー! すごい!」
カメラは容赦なくその様子を映す。
ちくわは目を丸くして固まる。
⸻
凛はすぐにステージへ駆け寄る。
「ちくわ! 落ち着いて! 足元注意!!」
ちくわ「だって……楽しいんだもん!」
元ハムスター的リアクションは止まらず、ジャンプしながら迷路を駆け回る。
共演者も笑いをこらえつつ、目を離せない。
黒川「……こいつ、マジで予測不能だな」
スタッフ「誰か制御できる人はいませんか……!」
⸻
ちくわは迷路を抜け、光が当たる演出に反応して回転する。
「うわぁぁぁ!」
小さな壁をまた倒し、観覧席から笑いと歓声が巻き起こる。
凛「……まさに生放送の地獄……」
でも同時に笑いが会場を包む。
ファン「かわいいー!」
「天才すぎる!」
「元ハムスター最強!」
⸻
ちくわは息を切らしながらも、満足げに笑顔を作る。
「ふぅ……でも楽しかった!」
MC「これぞ、元ハムスターのパワー! 予測不能の生放送!」
凛「……次のコーナーも無事に行けるのか……?」
スタッフ「いや、もう予測不可能……」
⸻
生放送の1時間はあっという間に過ぎ、ちくわは控室に戻る。
握手もトークもセット破壊も、全てがカオスで、誰もこのテンションを忘れられない。
ちくわはひまわりの種を手に取り、頬張りながら満足そうに笑う。
「ぼく、またやりたい……!」
凛はため息をつきつつも微笑む。
「……いや、もう二度と同じことは起きないと信じたい……」




