もんハン
閃光により、クレイドレイクたちが、こちらを見る。
翼が退化したその姿は、まるで中型の恐竜である。爪が進化して、長く神経性の毒をもっている。咬みつきと切り裂きに注意すればいい。しっぽでの攻撃は、あまりやってこないので、背後が弱点だ。
地面を蹴りだす。
道人との講義で、かなり身体能力は強化されている。
踏み込み、まずは先頭の、二体に向かい立て続けに、突きを食らわせる。
骨にまで達する一撃に加え、雷撃により麻痺状態にする。
必要以上の攻撃は、隙を生じさせるのでさけ、最低限の攻撃で行動不能にする。
丁度相手も三体づつで、襲ってくる。
相手の呼吸をよく見れば、回避は容易にできる。
奴らは、反射能力は高くても、攻撃がパターン化している。
三体くらいなら、攻撃と回避を同時に行う事は、可能だ。
二十体を過ぎたころから、相手が円形になって包囲してきている事に気が付く。
やはり、数が多すぎる。攻撃が五方向から行われるようになり、さすがに一人では、きつくなった。更に五体を沈めた頃に、背後からの攻撃を感じたが、避ける事ができない。
「先輩ピンチですよ。うち助けますよ。絶対!」
「いや、待て」
絶鬼が止めに入る。
「でも!」
珍しく、槐が声を荒げる。
背後からの脅威を感じたが、その口は、空を切った。
【瞬刻】
攻撃してきた個体は、前かがみになったまま、その体勢を戻すことなく、前のめりに倒れる。
「どうして!」
槐が驚いて声を上げる。
「うぬ、あれは槐の技だな」
「ひひひ、あの時見て覚えたのね」
「なんなんだよ、あいつは」
残る一五体も、【瞬刻】を駆使しながら、戦闘不能まで追いやる。
他の、メンバーの力も見たかったが、まあいいだろう。
マラキールが言っていたが、自分の開発した武器の威力を試すのには、この同好会はちょうどいいな。
大量のクレイドレイク。
タズルが、それぞれ締めて血抜きの作業を行う。
マラキールは、小型の瓶を持参しており、その血を収集している。
小瓶は不思議なもので、ドンドン吸い上げる。
何か薬品になるそうだが、さっきの紅いのってまさかこれじゃないだろうな。
これだけの、量を運ぶのは至難の業ではない。
しかし、絶鬼が壺を取り出す。
何やら詠唱をはじめ。
最後に「せい!」と声を上げると、クレイドレイクを壺が飲み込む。
何と便利な道具か。
その後は、珍しい石や、木材なども切り出し帰路につく。
「先輩、何でうちの技を使えたんですか?気になり」
「これのおかげだ」
革靴に入る紋章を見せる。
「これで、【瞬刻】が使えるんですね。驚き」
「慣れれば誰でもできるさ」
「それを、先輩が作ったんですか?驚き」
「企業秘密だ」
槐は、はぐらかされた事に腹をたてて、頬を膨ます。
その、頬を摘まみ空気を抜く悪戯をする。
そんな事をやりながら、学園へ帰ってきた。




