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ようこそ、アンダーグラウンドへ

次に目覚めた時は、部屋にいた、見慣れない天井。

自分の部屋ではないようだ。

ふと横から複数人の気配を感じる。


ベットから毛布を投げやり、戦闘態勢へ入る。

先ほどの五人だ。


初めからクライマックスだぜ!


【仙道】


黄緑のオーラを放つ。

それぞれの呼吸を見ろ、必ず攻撃のタイミングがつかめるはずだ。


「待て、俺たちに戦う意思はない」

スキンヘッド男が、まず最初に話しかけてきた。

先ほど、俺を気絶させた張本人だろう。

背後からで分からなかったが。


しかし、警戒態勢は緩めない。

今度逃走しても、先ほどとは同じようにはならないだろう。

汗がほほを伝う。何なんだこいつらは?

この状態では、敵わない。

秘儀、ジャパニーズ土下座を行うしかないか……。


「うちらは、先輩には手を加えるつもりは無いです絶対」


さっきのフード娘か。

フードはとっており、かわいらしい顔を見せている。


信用していいモノだろうか?

確かに、それぞれの顔に殺意は感じられない。

徐々に戦闘態勢を解除する。


「君、名は?」


「……レオール」


「良い名だ。俺は絶鬼(ぜっき)

スキンヘッドの男が名乗る。


「某は、タズル」

筋肉隆々の大男が答える。


「あたいは、ギーバ」

大女が威勢よく話す。


「ひひひ、私はマラキール」

隈のできた女が名乗る。


「うちは、(えんじゅ)

緑色の髪を揺らし、無邪気な笑顔でこたえる。


「お前らはいったい?」


「うちらは、『収集同好会』石材や、木材、はたまた魔獣の素材などを集めて、学園内で各団体やお店に売りつけているんです。いっぱい」


「学園外への外出許可が降りているのか?」


「うむ、某たちは、歴史のある同好会ゆえ、生徒会やその討伐部隊と同じように、外出許可は受けているのだ」


「なかなか、興味深い同好会だけど、人数が少ないようだが……」


「しかたねえだろ、人気があるのは、格闘関連の倶楽部だ。やっぱり年に二度ある大会を勝ち抜くにはそういうところに入ってなきゃな」

赤毛の女は、威勢のいい声で話す。


「ふふふ、だけど私たちの同好会では、私と槐ちゃん以外は大会で、格闘関連の倶楽部をやぶって上位にいるけどね」


「うちは今年からだから、上位をとれなくはないです。絶対」


「うぬ、素材売却後の金子(きんす)については、討伐や援護の功績を加味して分配されるので、昔は金子に困った学生が所属しておったが、怪我をする可能性が高く、割に合わないと申して、やめてしもうた。それに……まあよいか」


「まあ、取れ高が高いときは、学園内のどのアルバイトよりも稼げるけどな」


「ひひっひひ。私は、薬の実験ができるから所属してるんだけど」


「先輩どうですか?うちらの同好会に入ってみませんか?絶対」


「俺は、魔術が得意ではないんだ。自分自身では、発現すらできない。役には立たないだろ」


「ほう、本気を出していないとはいえうちの四人を翻弄していた戦いぶりを見て、はいそうですかとはいかんな」

スキンヘッドが、リーダー格なのであろう。


少し考える。

実際問題、お金はほしい。

なぜなら、与えられたお金は、これまでの間に使い切ってしまっている。現在は、ブリジットが御影から、研究協力金として、貰った報酬で過ごしている。ちなみに、ブリジットは、精霊鋼を開発したことにより、今後多くの報酬がもらえる予定になっている。精霊鋼は、まだ商品化していないが、現在市場に流通しているどの金属よりも、マナの伝導率が高く。

今後、魔工都市クジュラでの需要が大きく期待される。

しかも、御影はライセンスを半分ブリジットへ譲ったので、ブリジット単独でも、小規模な町に匹敵するほどの、巨万の富を得る事は疑いようがない。

御影も金にはあまり執着しておらず、どちらかというと、ブリジットを手元に置きたいという考えの方が強いらしく。一時はブリジット名義で、研究結果を報告しようとしていたくらいだ。あまり、目立ちたくないと辞退したらしいが。


ようするに、今の俺は、ブリジットのひもなのである。

やはり、独立して自分でもお金は稼がなければならない。

アルバイトを考えていたので、もしかしたら丁度いいかもしれない。


「七時までには、帰宅したいからそれで良いなら、混じらせてもらおうかな」


「うれしいよ先輩。たのしいから、絶対」

緑髪を揺らし、左腕にしがみついてくる。


「よろしく頼む」

「同胞となったみぎりに……」

大男がうんたらかんたらいっている。

「よろしくたのむぜ」

「ひひひ、ようこそアンダーグラウンドへ」

それぞれの歓迎の言葉をうけて、今日は遅いので解散することとなった。

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