1等星
初めて書きます。
四月、俺、村田 懐は県立木ノ下高校の二年生となっていた。
俺の所属することとなった二年F組の担任は去年と変わらず浜田であまりクラス替えを行ったような感じはしない。もちろんクラスの面々は去年と違うのだがそんなことはどうでもよかった。二年生最初の授業はHRだった。教壇に立った浜田の
「はーい、みんな最初なのでぇ、それぞれ自己紹介してもらいます。」
の言葉でみんな順番に自己紹介していく。 少し明るめの茶色の髪をワックスで逆立たせて、左耳には銀のピアスを光らせた男が立ち上がる。
「どーも、仲山 友貴でっす。バスケ部に所属してまーす。絶賛彼女募集中なので、みんな、よろしくー。」
ユウキは相変わらずだった。一瞬にしてクラス全員が笑顔に包まれナカヤマユウキという男を認識する。
「増村友愛です。バレー部所属です。よろしくお願いします。」
「紫健太です。自分は、、、、、、、、」
「村倉唯です。部活は、、、、、、、、、、、、、、、、」
みな各々のスタイルで自己紹介をしていく。
「ほら、次ナツの番だぜ。」
ユウキが笑顔でけしかけてくる。
「わかってるよ。」
俺はユウキに答え、立ち上がり教壇に向かう。
「村田懐です。よろしくお願いします。」
そう言って席に戻る。
「ナツくん、それだけですかぁ?」
浜田が席に戻る俺に投げかける。無視して席に着く俺をみてユウキだけが笑っていた。
その後も自己紹介は続き、
「はーい、全員終わりましたのでぇ。」
浜田のいささかふざけたような声が教室に響く。
「残りの時間は委員会決めをしたいと思います。実はさっき自分から学級委員長になりたいと申し出がありましてぇ。中田香菜さん、彼女がやってくれるそうでぇす。みんな拍手―。」
教室中にパチパチと手と手がぶつかり合う音が流れる。
「なあなあ」
ユウキが俺の肩をつつく。俺は黙って耳を傾ける。
「物好きもいるもんだな。」
俺は何も言わない。
「中田さん、かわいいよな、成績もお前程じゃねーけど良いらしいぜ。くぅー、付き合いてぇ」
ユウキは相変わらずおどけてみせる。こいつ、いつもこんな事言っているが、決してモテないわけではない。女子に告白されたという自慢話も嫌というほど聞いた。だがユウキは決して首を縦に振らなかった。誰か思いを秘めている相手でもいるのだろうか。ユウキとは学校では話すがお互いのプライベートはまったく知らない。そもそも去年同じクラスだっただけだ。
「はーい、あとは学級委員長の中田さんに任せるのでぇ。先生は職員室に帰ります。二時間目からは普通に授業始まるのでちゃんと受けてくださいねぇ。それじゃ。」
浜田が言う。俺は席を立つ。
「あれ、ナツまた抜けんの?」
そう言ってくるユウキを無視して俺は浜田と同時に浜田とは反対の後ろのドアから教室を出る。
廊下で、一緒に教室を出た俺を見つけた浜田は
「おー、ナツくん。今年も一年よろしくお願いしますねぇ。どこか行くんですかぁ?二時間目はちゃんと受けて下さいよぉ?。」
そう俺に告げて職員室に向かっていく。
フィクションですよ。




