53 Side.レイア 2
──やはり数が多いな…。
御主人様より命を受け、次元穴の特定作業に従事する…。
全宇宙に存在するそれらを探すのは、途方もない重労働だ…。
だが御主人様に頼まれた仕事だ…。
何が何でも完遂し、お褒めの言葉を貰わなければ…!
そしてできれば…、寵愛を受けられれば嬉しいな…、なんて……、思ったり…。
って、いかんいかん!
作業中に色気づいている場合ではない!
引き続き次元穴の特定し、その位置を御主人様に伝える…。
そして御主人様は、その位置に眷属達を派遣し、眷属達が即座に次元穴を塞ぐ…。
最初は数えることすらできない程の厖大な数だったが、今では数えれるまでに数を減らしている。
それでもやはり数が多い…。
発見しては塞ぐことを何度繰り返しただろうか…。
肉体的疲労をすることも無く、食事で栄養を取ることすら不要になった身体と言えど、こうも同じ作業を繰り返していると精神的に疲れてくる…。
※ ※ ※
漸く最後の次元穴が塞ぎ終わった…。
力を抜いてベッドに横たわると、御主人様から思念が届く。
《お疲れ様…。 レイアのおかげで手間を短縮できたよ…。 ありがとう…》
(も、勿体無いお言葉です! 御主人様!)
御主人様から感謝の言葉を貰い、途方もない幸福感が湧きあがってくる…。
──もっともっと力をつけて、更に御主人様のお役に立たねば…!
自身の魔眼が必要とされることの嬉しさ…。
自身を庇護してくれる御方の役に立てる幸せ…。
(またレイアの力が必要な時は、いつでもお申し付けください! 御主人様!)
《その時はまた…、頼りにさせてもらうよ…。 レイア…》
(…はい!!)
好いている人に必要とされ、頼られる幸福…。
森にいた頃は考えられなかった幸せな日々…。
老いていくだけだった精神も、御主人様の眷属となってから若返った気がする…。
──あぁ…、御主人様…。 レイアは…、幸せです…。
この幸福を…、他の誰かにも分け与えたい…。
この安心感を…、他の誰かにも理解してもらいたい…。
──この幸せをもっと皆で分かち合いたい…。
探さなくてはならない…。
御主人様の役に立つ者を探して、御主人様の眷属として迎えなければ…。
御主人様の眷属になる事よりも幸福なことなど…、この世には無いのだから…。




