第十四話 神のいたずら(本来の姿)
第十四話 神のいたずら
シンディーが目覚めたのは三日後です。
相変わらずよく寝る子です。
まず次に魔法を掛けてもらうのは、ぼくにしてもらうことになりました。
アスカちゃんはもうしばらく考えさせてと言うことでシンディーが起きる前に決まりました。
たとえこの傷が無くなっても、憶えた魔法が無くなるわけじゃないし、ボクたちの友情が壊れるわけじゃない。
逆に、炎に関することは殆どやったしそれでボクの中の傷が悪い結果になってもみんなが着いててくれる。
もう何も思い残すことは無い。本当に生まれ変わっちゃって何もかも忘れちゃってもみんなと一緒なら怖くないし。
どっちにしても一週間は様子を見てと言う話になった。
すっかり子供っぽくなっちゃったナナさんと対照的にシンディーちゃんは妙に大人びてとても落ち着いて見えます。
どうやら魔法の成功の噂が流れているようでナナさんを見に来る人が増え、美少女たちを見に来る見物人は増える一方です。男、こわい・・・
ナナさんが自由に動けるようになったので、もう部屋に閉じこもる意味は無く講義や実習にも出るようになりました。
そして面倒なことに、いつの間にやら筋肉教師が扉越しにナナさんと世間話をするようになってました。
まだ直接顔を見ながらでは恐れて・・・かな?顔をみると逃げ出しちゃうんだけど、それ以外ではすぐそばで話しているみたいだし。顔を見せない日は一日機嫌が悪かったりするし、やっぱり嫌いじゃあ無いんだろう、うん。
そして一週間。
シンディーに異常が無いことが分かり私はベットの上に寝かされた。
すべての衣服を脱ぎ醜く爛れた腹部を晒す。すべての穴がつながるほど大きく広がったやけどの傷。
毛皮で覆われているから特に境目がはっきり見える。さすがにまじまじと見ることは無かったので違和感がまだ残っています。
「心の準備はいい?はじめるよ。」
前とは違う魔法じゃ無い言葉を交え呪文を唱える。なんだか体の中から何かがあふれ出てくる。
「・・・・あなたドワーフだったの?」ユークが零す・・・
え、何で分かっちゃったの?いままでだれもきづいてくれなかったのに・・・
いつのまにかつむっていた目を見開き周りを見回す。何か大きな物がほほにあたってる。そっと触ってみる。耳?たれた大きな耳。
両親や兄妹たちと同じ耳。今まで無かった物。
いたっ、耳に刺さる丸く尖った爪、大地を走るもの特有の先の丸いでも長い爪、毛皮に覆われた手。
今までより少し大きめの胸は産毛に覆われ綺麗になった股間は昔のように綺麗な割れ目が・・・
おしりを押し上げているのは丸くて短いシッポ。全身を覆う茶色い毛、ああ、今は夏毛の時期か。
アスカさんが鏡を向けてくれました。紅く大きな瞳、大きな垂れ耳私の一族は垂れ耳ですが本来のドワーフは短めで、ぴんと立っている。
思わずベッドから飛び降ります。
鏡に全身が映る太めの腕と脚、体格には不釣り合いな大きな胸くびれた腰と立派なおしり、まだあそこは少女のままに見えます。
低くなった背。ドワーフとしては普通ぐらいですがシンディーちゃんと同じくらいの高さです。
顔は幼げな少女に見え、ちょっと口から除く前歯がかわいい。自分だって自覚できるのが不思議。今まで無かった物だらけなのに・・・
崩れ落ちるように座り込んでしまうボク・・・涙があふれてくるよ。なんの涙なんだろうこれ・・・
ナナが毛布を掛け、抱き上げてベットまで連れて行ってくれた。シンディーはすでに隣のベットで眠っている。
「大丈夫、私がここに居てあげるからゆっくりお眠りなさい。」
ナナさんが頭を撫でてくれている。
アスカちゃんも手を握っててくれている。
「落ち着いたようね。」
静かな寝息を手てる二人を見て私は胸をなで下ろす。
「まさかドワーフだったなんて・・・特徴が全くなかったから人族の取り替えっこだと思ってました。」
「あの魔法の特徴から言うとドワーフの隔世遺伝の人族化していたとみるべきだろうね。」
この子もこの場に居るべき人だったと言うことだね。
「さて、あなたはどうするんだ?試してみるかい?あなたの想いって物を自分が信じる物を・・・」
「・・・うちは・・・・」
「あ、お客さんだぁ。」ぱたぱた
コンコン
「こんにちは、マルゼークです。ナナさんいらっしゃいますか?」
「はい、マルさんこんにちは、今日は遅かったですねえ。」
「きょうあたりエミリーの魔法治療をやるんだと思ったから、少し遅めに来ました。状況はどうなりましたか?」
「んー、詳しい話はまた明日ね。今日はもう二人とも寝てるから。とりあえず状況終了。双方疲労で寝ていますが朝には起きるでしょう。さっきユークちゃんに買い出しに行ってもらったのでもうすぐかえってくるとおもうけど、今日はどんなお洋服かとっても楽しみなのぉうふふふふ。」
きっと明日はみんな大騒ぎよ、こぉーんなにかわいいアイドルがデビューするんだもの。




