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私は精霊ではありませんよ   作者: lassh-leyline
第三章  小さな大賢者(小賢者)
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第九話   昼休み以後(晒し者)

第九話   昼休み以後(晒し者)



 二番目の教授は謝罪とともに気を遣ってくれたのか残りの時間は私の発表に対するレポートだけで自由行動としてくださいました。

 以後出席は無くても単位認定してくれるそうです。学部主任に逆らえなかったとのことで、ここまで酷い状態とは知らなかったとのこと。

 ほかの方にも説明してくださるとのことだ。手間が省けると良いけど。


 早めに下の世話(こればっかりなのはしかたないのですが)を済ませ、昼食用のバスケットを取り出します。

 ここで天幕があるのが助かりましたが、保健委員の待機所(給餌要員付)だったのは盲点でした。委員長恐るべし!

 委員長をはじめ見たことの無い子たちを交え、あーん状態です。

 ナナは私が確保(キープ)しました。ほかの方の口にした物を・・・なんて許せませんから!

 出来るだけ見えないように口移しします。何故か周りの注目を浴びてます。盛大なため息とともに・・・

 何故こっちを見るんです?うっとりとしながら。アスカとエミリーまで・・・

「まるでおっぱいあげてるお母さんみたい・・・」

 ちょっと待て下っぱその一、私はまだ十歳だ!お初もまだなのにお母さんって!せめて雛にえさやる・・・アスカさん、おめめがこわい・・・


 とりあえずナナさんが済んだところで今度は三人が取り囲まれました。今か今かと待ち構えていました。

 諦めておとなしくもてあそばれているエミリー。

 この天幕の中にも数人の獣人とその血を引くらしい子が混じっています。そのためそれほど偏見はありません。


 ナナさんも含めみんな見た目もスタイルも良いんです、でした、か・・・

 この街の領主に献上されるぐらい。簡単に死んだのが許せないがこればかりはあきらめるしか・・・・


 アスカさんは気丈に振る舞っていますが足は震え声はうわずってます。泣きそうなところが嗜虐心を煽ります。これは堪りません。おっと。

 無理矢理感満点での給餌でした。


 ・・・私も思い出したくありません。ナナじゃ無いんだから口移しは・・・・


 そのまま魔法講義場へ御神輿状態です。四人とも力なくなすがままです。


 実際に講義を受ける六人を残して皆散っていきました。

 


 残ったのはその一といつかの半獣、ユークちゃん。人馬族(ケンタウロス)のハーフ。馬の耳、腰までのたてがみ、下半身は馬のよう。

 綺麗なシッポ(ポニーテイル)と肉付きのよいおしりがチャーミング。足の蹄は鉄のサンダルで守られています。たぶん人間くらいなら簡単に葬れる武器です。

 容姿はちょっと地味ですが、落ち着きのある優しげな子です。

 その一とは逆のタイプです。容姿は良いのにいつも、おたおた、きょろきょろ。何も考えてなさそうな笑顔はにへらだし。

 別に気になんかなってませんよ。名前だってその一で十分です。



 いつの間にかフードを下ろされていた二人を中心に遠巻きに輪が出来ていました。

 少なくともこの場に居るのは美少女ばかりですから注目を浴びるのも仕方ありませんが・・・


 そろそろ時間だが向こうでニヤニヤしながらこっちを見ている脳筋そうなのが講師だろう。

 こちらが気付いたのを確認してから招集を掛ける。

 

「これから体力測定を兼ねた持久走を行う。まず全ての魔法を切って講義場を三十週しろ。まずはそれからだ。いけ!」


 とんでもない話です。本来なら立っているのも辛い二人には魔力の補強無しでは身動きも出来ないでしょう。ゴーレムでしか動けないナナには論外です。

 ユークちゃんは済まなそうにごめんなさいと言うと走っていきました。早いです飛ぶように走り抜けていきました。


 その一はおろおろとこちらと講師を見ています。

『いいから先に行きなさい。あなたもシンディ。』

「私達はここで待ってますわ。」

「無理してもいいことなさそうだしね。」

「うん、何かあったら呼んでねすぐに帰ってくるから。」

「あ、あの私もお手伝いできることがあったら言ってくださいね。」

「じゃあ行くよ。みんな、行ってきます。」

 

 自慢じゃ無いけどそれほど足は速くありません。後ろ髪がぐいぐい引かれていますもの。

 

 二人で走り出しますが、その一,後ろ向きで走る余裕があるならさっさと先に行け-!


 動かない三人の元に脳筋講師が近寄っていきます。相変わらずにやにやを貼り付けて・・・ 

アスカさんから一言いただきました。

「うちは鳥じゃ無いんだからね!!ちゃんと妖精族の一部族なんだから!とりっれいうな!!」

ありがとうございました。・・・・「かきなおしてよーばかー!!」

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