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私は精霊ではありませんよ   作者: lassh-leyline
第三章  小さな大賢者(小賢者)
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第三話   賢者の魔法(真理を知るもの)

どういうわけか規格外が集まってくるようです。




第三話   賢者の魔法(真理を知るもの)


 以前カレンさんから魔法の基礎は教わりました。

 カレンさんが他の魔法を使えないので実践は出来なかったのですが、魔力の操作と魔法への変換については十分理解していたので、ナナと試しているうちに変換パターンの法則性があることに気がつきました。

 それについてこの学校で調べるつもりでしたが。初期魔術の本の載ってることに残りのヒントがありました。

 あとはいろいろな魔法の設定条件を調べればほぼ再現できます。今でも知ってる魔法ならいろいろアレンジできます。

 

 アスカは話を聞いただけで理解できたらしく、飛行魔法で空を飛べるようになりました。

 自分の翼は以前大病を煩ったときに動かなくなってしまったそうです。今でも大切に手入れをしています。

 エミリーさんはまるで私とナナを見ているようだと少し引き気味。


 アスカはこの街に来てすぐに襲われたらしく、魔法が使えるのが知られると魔法封じの首輪をつけられたそうで、抵抗できなくなったそうです。義理のお父さんが高名な賢者だそうです。誰かまで聞きませんでしたが。


 エミリーさんはここに来るまでのことはあまり話してくれません。誰にも言いたくないことはありますよね。

 魔法も使えるようになるとも勉強するとも考えてなかったらしく、全くの素人でした。

 逆に変な思い込みとかがない分、イメージ構築や魔力変換は素直に受け入れられ、あっと言う間に私達と変わらないくらいの実力をつけました。

 今のところ魔力量は、なな>>私=エミリー>アスカの関係です。

 まだ成長途中なので多少は変動するでしょうが、教科書の記述からまだ十歳の私の方が伸びしろは大きいみたいです。

 因みにエミリー十五歳アスカは十三歳だそうです。二人とも十分大人の女の人・・・もう女性としては駄目だったのでした・・・つい考えてしまいます。ごめんなさい。



「さて、次は実技の試験ですが、暗記できた呪文はなんですか?」

 因みに導師の魔力量はアスカとエミリーの間くらい。

 実はこの時点で魔力量の目測が出来ること自体異常なことらしいです。あとで魔力制御が異常と言われました。


「「「「!」は?」」」

 話を聞いてみな青くなってしまいました。


 私達は魔法を使うことの練習はしましたが、呪文の暗記はしていませんでした。

 改めて課題を思い出してみる。”魔法を憶えて(・・・)使えるようになること”

 つまりは呪文の形で憶えなきゃいけないってこと?

 めんどくさいな、もう。


 すまなさそうに私達を見たアスカさんが憶えている初期魔法をいくつか披露する。

 殆ど初めての”正式な”魔法。へえ、なんかごてごてといらない装飾と魔力抑制が付いている。無駄に魔力消費が大きいし。


 あとで発動前の呪文を聞いただけで基本初期とはいえ初見の魔法の殆どを理解したのも異常だと言われましたよ。

 私だけじゃないもん、ナナは呪文まで憶えたっていってたし。私はまだこのときは・・・


「いいですね、アスカさんは以前からいくつか憶えていらしたようですね。次からは上級魔法の行程に入りなさい。」

 今度は私達の方を向いて、ため息をつきます。ナナには視線を向けようとはしません。まだ付き合い方の整理が付いてないのでしょう。

「まああなたたちだけでここまで頑張っているのですから多少は大目に見ますが・・・せめて今からでも憶えてください。うまくいかなくても何度でも試せば良いのですから。付いていてあげますから。さあ、始めましょう。アスカさんも気付いたことがあれば教えてあげてくださいね。」


 ほんとうにアンジェリカ導師は良い先生です。試験も落第では無く出来るようになるまで教えてくれるのですから。

 ちまたでは変人と呼ばれていますが、そんなことはありません。

 まあ異種族、さらに壊れた人たちを受け入れてくれるだけで無く、まともに教授してくれるなんて端から見れば変に見えるかも。

 感謝と尊敬は胸にしまっといて、とりあえずは暗記です。

 

 おもいだしながら、さらに入らない部分を着け足しながらの呪文では集中力の関係かうまく発動しません。


 エミリーさん切れかけてますよ。結構短気だから。っと、集中集中。



『・・・導師、アンジェリカ導師ちょっと良いですか。』

「はいなんでしょう?」

その場に居たエミリー(集中、中)を除く全員の動きが止まる

 返事をしてから何かに気付いたようにナナをみる導師。

 ナナが魔法を使っています。

 使っている魔力が少ないので発動まで気がつきませんでした。

 風系列”音を作る”の魔法。


「魔具?いや、まさかそんな・・・・無詠唱で使えるのですか?」

『ええ、この程度なら。ここに居る子たちならもうこのくらいの技術は持っています。ただ呪文として憶えていないだけ・・・』

 多少途切れ途切れですがナナさんの声です。もう二度と聞けないと思っていた・・・



「・・・おかあさま・・・いえ、ここは結界の外だし、第一あの方はお母様ではありません。なのに何故お母様と同じ声が・・・・」

「えっと、何がどうなってる?」

 アスカのつぶやきが聞こえたのはエミリーだけでした。でも状況が分かってない彼女はただ戸惑うばかり。


「・・・これはあなたの指導かしら?えっと賢者ナナ。」

『私は賢者ではありません。ですが質問の答えははいであり、いいえです。詳しくはシンディに聞いてください。集中力はもう持たない・・・・』

 声が途切れてしまいました。

 思わすナナさんに抱きつきますが荒い息づかいしか聞こえてきません、あと確かな心臓の音ちゃんと生きてるんだものね。




 しばらく腕を組みあごに手を当てて考え込んでいたアンジェリカ導師。

 泣いていることに気付いてちょっとタオルでぬぐいます。体の痛みが和らげばもっとお話しできるようになるよね。もっと声を聞かせてもらえるよね。


 みなが改めて導師の周りに集まりました。結構、いえかなりのプロポーションをしていらっしゃったのですね組むと腕が隠れそうです。

 暫し黙孝ののち、

「どうやら思い込みであなたたちに失礼な態度をとってしまいました改めてお詫びします。」

 なんだかよそよそしい口調に。ちょっと寂しいかも。

「改めてあなた方の得意とする魔法を見せてください。」

 

 顔を見回し、まずはさっきから苦労していたエミリ-から。

「火!(炎を生じ我が意に従いてその身を委ねよ)」

 無詠唱とは行きませんが、火の大きさと強さ、はもっと大きく出来ます。

 何も無い空間に炎を維持するだけでなく好きな形にしたり熱が伝わらなくしたり出来るようになりました。

「ボクは火のせいでこんな体になっちゃった。だけどこのままじゃ負けっ放しじゃ無い?だからもう負けない。火をボクの下僕にしてやったんだ。」

 彼女は常設型の耐火結界を張っていてもう火属性で傷つくことは無いでしょう。さらに火自体をコントロールする魔法もあり、もう炎の魔神てかんじ。

「あなた確かここに来るまで魔法は勉強すらしてないっていってましたよね?」

「うんそうだよ。でもみんなの話を聞いてたら火を自由に操る方法を思いついたんだ。もちろん他の魔法も憶えたけど。」


 なんかアンジェリカさんの顔がひくついています。


「ちょっと準備が居るので失礼します。」

 無詠唱で飛行魔法を発動したアスカさんは窓から飛んでいきました。

 魔法が使えるようになってからはよく窓から出入りするようになりました。翼は動いてないので魔法だと一目で分かります。


 もはや笑いをこらえられないニヤニヤと期待を込めた目で私を見ています。


 私はあまり余裕が無くて特別なことはしていません出来ることは・・・

 両手を広げ周りの水を集めます。それをいろいろな形に変えて、最後に使った食器を入れてあるバケツの中に注ぎ、食器を洗って食器は机の上に水に運ばせて、水の中に残った汚れは固めてくずかごへ。

 洗濯も同じ要領で出来るようになってからはだいぶ楽になりました。

 残った水をどうしようかと思ったときアスカさんが帰ってきました。ん?

「ちょうどよかったですわ、そのお水を分けてもらえませんか。」

「その前に、導師申し訳ありません。すこしのあいだうしろを向いててくださいませんか?あの、アンジェリカ導師?」

 あ、私が使ってたのは魔力での直接操作で厳密には魔法ではありません。あとでやり直しをしないと。導師、呆然としています。

「あ、ああ。なんだね?ああすまない後ろを向いていよう。」後ろを向き何故か肩を振るわす導師。

 エミリーに視線で問いかけますが彼女も首をひねるばかり。

「ごめんなさいアスカさん気付いてあげられなくて。」スカートが濡れています。

 小声で話しかけられて始めて気がついたようです。真っ赤になって座り込んでしまいました。

 下に着ていた物を全て着替え二人の方もチェックしたところ、ついでにしておきなさいと導師から言われました。


とりあえず水入りです。いろんな意味でw

次仕切り直しです。

何故笑いが止まらないかも分かるかも

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