一章 いきはよいよい(3)
こうしんです。
しごとあがりつかれてるので、おかしいとこあったらおしえてほしいです。
文字数少なくなってしまってすまないのだ……。
扉を叩く、いや殴る音はどんどん大きくなっていく。
向こう側から聞こえてくる言葉の羅列は、時間が経つにつれてどんどん意味が分からなくなっていっている。呻き、叫びともとれるその声が、僕の頭の中に濁流のように流れ込んでくる。
思考がバターのようにじわじわと溶かされていく。
「小鳥君っ! 後ろの窓まで全力で走って! 扉は見ちゃダメ!」
先程までの大きいだけの緩い叫び声とは違う、キレのある指示が先輩から飛ぶ。
僕は考えるより先に体が動いていた。机に体がぶつかるのも意に介さず全速力で窓に駆け寄る。
窓の外に広がるのは、二階の高さから広がる校庭だった。
ガゴンッ。
流石に飛び降りるのは……とたじろいでいると、扉がたたき割られる鈍い音が背後から聞こえた。
反射で振り向きかけた僕の首根っこを、愛麗先輩が掴む。
「こっちをっ……見るなぁあっ!」
刹那、凄まじい力で僕の体が引っ張られ、窓の外に勢いよく放り出される。
ぐるんと一回転した視界がかろうじて捉えたのは、先程飛び降りるのを躊躇した校庭。
気付けば僕は、落ち葉のようにふわりと宙を舞っていた。
地面に叩きつけられる——と思った瞬間、愛麗先輩の腕が僕の体を受け止めた。
「っとと、大丈夫? まさかこんなに軽いと思わなくて、思ったより吹っ飛んじゃった。ごめんね?」
先輩はにやりと笑って僕を地面に降ろした……まて、僕を放り投げたのは先輩だよな?
……なぜ、先輩は僕より先に下にいた……?
訝し気な目線に気が付いたのか、先輩が口を開く。
「いや、あたしだって仮に投げられたらあのくらい軽く吹っ飛ぶよ? 軽いよ? もうそりゃ羽毛布団くらい軽いから」
「あ、別にそこは疑ってなかったです」
……全く見当違いの答えが返ってきた。僕はため息をつき、疑問点を改めて聞き直す。
「なぜ僕の事を放り投げた先輩が、僕より先に下にいるんですか?」
「あぁなんだそんな事? そんなの簡単だよ。高めに投げて先に飛び降りたの。二階くらいの高さなら怪我しないだろうと思ったし」
「いや全然普通に致命傷だと思うんですけど……」
「運動が足りないんじゃない? あたしと一緒に毎朝走る? 20キロ」
……先程扉を叩いていたモノと先輩。果たしてどっちがバケモノだろうか。……正直どっちもどっちだと思う……なんてぼやいたら殺されるだろうか。
大人しく従っておこうと思う。この先輩に逆らうのは得策じゃないと心の底から思った。
先輩は軽く手を振りながら周囲を見渡し、ふと動きを止めた。
「……ねぇ小鳥君。さっきさ、校庭だったよね……ここ」
「え? そりゃ放り投げられましたしね……え?」
先輩から指摘されて僕はようやく異常に気が付いた。
ここは校庭じゃない。
僕たちが話していた場所は——校内だった。それも、災害に巻き込まれた時にいた廊下。
僕が放り出されたであろう窓を見上げても、そこにはチカチカと点滅する電灯しかない。
外の景色はどこにも見えない。
さらに少し前方には、先程までいたはずの教室の扉が、何事もなかったかのように静かに佇んでいた。
「……ループ、してるかな。これは」
少し低くなった先輩の声は、薄暗い廊下に吸い込まれて消えていった。
もうちょっと進みたかったけど今日はこの辺で……。
これからも毎日投稿するから楽しみにしてくれよな




