61話 二千年後の王都
地形がちょっと変わってるな………。でも、大きく変わったわけじゃないから迷う心配はないな。シュバルツ王国の王都ってこっちだよな?ん!たくさんの人の気配を感じる!そろそろ歩くか。
おおー!なんだか大きくなっていか??すごい広くなっている。とりあえずは、冒険者ギルドに行くか。ん?どうやって王都に入るのかって?ふふふ……これだよ!
「そこの少女!止まれ!何か身分を証明出来るものはあるか!?」
私はシュバルツ王国の西側の門の門番。名はアクスク。今日は何やら少女が一人で門にやってきた。だが、私は子供だからといって、一切の手を緩めん!
「はい、これ」
「うむ。………!!?!?こ、ここここここれは失礼しました!ま、まさかSSランクの冒険者のお方だったとはあ!!も、ももももも申し訳ございません!!!!!」
「いーや、よく言われるから気にしてないですよ。それじゃ」
「お気をつけて!」
寿命を伸ばす術でも覚えた隠居していた魔法使いのお方だったか?何はともあれ触らぬ神に祟りなし!!
ふふふ!これだよ!これ!冒険者カード!!いやー助かったなあ!つくっといてよかった!そしてそしてお次は情報を集めなきゃね!まあ、情報集めるなら冒険者ギルドだよねー。あ、そのあとにもちろん図書館にも行くとも!!
ということで冒険者ギルドなう!えっとー受付受付……お!あったあった!
「今回は何か御依頼でも?」
あ、カードを見せるのを忘れてた……おバカさんだ。あはは!
「依頼を受けに来ました」
「失礼しました。冒険者の方でしたか。えーと、ランクは……SS!?え!?」
えっ?何か問題があったのか!?SSランクの冒険者いないの!?ま、さ、か。
「しょ、少々お待ちください」
落ち着いた様子を見せながらも受付のお姉さんは慌ただしく走って行ってしまった。十分程待つと、お姉さんが戻ってきた。俺は奥の部屋に通された。
「君がSSランクの冒険者か」
その部屋には金髪のイケメンなおじ様がいた。俺は男だが、少し見とれてしまった。
「はい、そうです。依頼を受けに来ました」
「単刀直入に聞こう。君は何者だ?今、SSランクの冒険者は存在しない。だが、君はSSランクのカードを持っている。一体何故?」
「………これは二千年前の物です。二千年前にこの王都で作った物です」
「本当か……?」
「本当のことです。信じてください。ウソはついていないので、入口で武器を持って待機させている方達を下げてくれませんか。手を出されたら容赦はできません」
俺がそう言うと部屋の扉が開いて、部屋の外に待機していた三人が入ってきた。
「へへっ、勇者様方の育成よりもこっちの方が楽しそうで何よりだ。で?どうする?やっちまうか?」
「……二千年前の物というのは嘘としか思えん。このような嘘は重大な罪だ。拘束して尋問する必要がある」
「人間とはあまり戦いたくはないです」
俺は防魔結界を体の周辺から部屋全体まで広げた。防魔結界っていうのは結界の中から外と外から中への魔力の行き来を完全に遮断する結界だ。慎吾の結界も一応魔法に分類されたものらしく、解析して取得した。
「な、なんだこの魔力はぁああああ!!!」
「な、なぜこれほどの魔力を隠していられたのだ!?」
「まあ、秘密です」
もちろん教えるはずがない。俺は部屋全体に広げていた防魔結界を体の周辺まで縮小した。背後で誰かが尻もちをついていた。
「それよりも……勇者と言いましたね?どういう事ですか?この国はまた勇者召喚をしたのですか?」
「あ、ああ、異世界より勇者を召喚した。それが何か?」
「僕にも勇者の育成を手伝わせてくれませんか?」
部屋中が静まりかえる。そして、俺は言葉を続ける。
「あ、ついでにSSランクの冒険者でギルドに登録しておいてください」
「………いいだろう。勇者達の育成は既に始まっている。そこのSランク冒険者達のパーティである音速の剣に勇者育成の依頼を任せた。それに同行するがいい」
「ありがとうございます!やはり王城ですか?」
「ああ、城の兵士訓練場のはずだ」
部屋を出ようとすると、さっきまで話していた男に声を掛けられた。
「SSランク冒険者の件だが、ここが冒険者ギルドの本部でよかったな。登録しておこう。そして申し遅れたが私がギルドマスターのアレイスターだ」
ギルドマスターだったのか。まあ、そんなことより………城にも入口あるよな?彼らも連れて行こうか。




