第2話 小さな出会い
前回に続いて2話目を作ってみました!
ぜひ読んでくれると幸いです!
ここから仲間を増やして行くのでよろしくお願いします!
アルヴェルト街に生まれてから、五年が経った。
俺は10歳になり、少しずつ街の外へ出ることを許されるようになっていた。
とはいえ、まだ子供だ。町人たちからは危なっかしいと思われているらしく、遠くへ行くことは許してもらえない。
それでも、俺にはやりたいことがあった。
「やっぱり、この街の畑はひどいな……」
街の外れにある畑を眺めながら、俺は小さくつぶやいた。
前世の知識と、固有スキルである《開拓者の眼》。
この二つを使えば、少しずつでも街を豊かにできるはずだ。
しかし、問題は山積みだった。
農具は古く、肥料も足りない。そもそも、村人たちには新しい方法を試す余裕すらない。
「何か、いい方法はないものか……」
そのときだった。
「それ、あなたが考えたの?」
背後から声がした。
振り返ると、そこには俺と同じくらいの年齢の少女が立っていた。
淡い金色の髪に、少し古びた服。村では見かけない顔だった。
「えっと……誰?」
「私のなまえはセリア•バーンズセリアって呼んで!」
「あなたこそ誰?」
「僕はアルノ•ヴァレンこの村の領主の息子さ」
「あなたそんな身分だったのねこんなとこで何しているの?」
すると俺の手元にある紙をのぞき込んだ。
そこには、畑の改善方法を考えて書いた簡単な図が描かれていた。
「この線は何?」
「水を流すための溝だよ。畑に水を届けやすくするんだ」
「でも、ここに溝を作ったら、雨が降ったときに水が集まりすぎない?」
「……あ」
思わず声が漏れた。
確かに、その通りだった。
俺は村を豊かにすることばかり考えていて、細かな問題を見落としていたらしい。
「あなた、面白いことを考えるのね」
「セリアこそ、どうしてそんなことが分かるんだ?」
「昔、父に教えてもらったの。土地のことや、守る方法を」
その言葉に、俺は少し興味を持った。
「セリアのお父さんって、何をしている人なの?」
すると、少女の表情が一瞬だけ曇った。
「……今は、いないよ」
それ以上、俺は聞かなかった。
しばらく沈黙が続いた後、セリアは俺の紙を指さした。
「ねえ。これ、私も手伝っていい?」
「もちろん!」
こうして、俺は一人の少女と出会った。
彼女の知識は、俺が持っている前世の知識とは違うものだった。
土地の歴史、人々の暮らし、そして人をまとめる方法。
俺に足りないものを、彼女は持っていた。
「そういえば、アルノ」
「ん?」
「あなた、本当にこの街を変えられると思っているの?」
俺は少し考えてから答えた。
「分からない。でも、何もしなかったら何も変わらないだろ?」
セリアは少し驚いたように目を見開いた。
そして、小さく笑った。
「……それなら、私も手伝う」
その日、アルヴェルト街に小さな協力者が一人増えた。
今回いかがだったでしょうか?
次回のネタバレになりますが次回はスキルについて触れて行きます!
新しく出会った2人に何が訪れるのか?次話にご期待ください!




