折り畳みベッドの話
ベッドが欲しいのだと母が言い出した。
前からリクライニングのを買えばいいじゃないのと、優しく言い聞かせていたのだが、何しろ頑固で他人の言うことは聞くが娘の言うことは一切聞かない人なので、あーだこーだと拒絶し続けていたのだが、ついに布団から立ち上がるのが辛いと言い出した。
けっこう高齢で歩くのが不自由なのに、本人の山ほど高いプライドのせいで、介護認定を受けていない母は、レンタルで借りると言う選択肢はない。
なので買うとなれば、これがまあ高額なんですね。
さすがにちょっとなあと思っていたらおもむろに新聞の切り抜きを差し出してきた。
12000円くらいのコレが欲しいと言い出した。
聞いたことがない会社で、しかも先払いで振り込めと書いてある。正直不安だ。
その場でスマホで検索したら、大手メーカーでたくさん出てきた。ネットと新聞どちらを信じるかという話だが、わたしはネット上にホームページのある方を信じる。ネットだと大概購入者のレビューが載っているからだ。
そのレビューを見比べて、某メーカーのものに決めて購入した。母の予算12000円は超えたがリクライニングも出来る。金曜に配達してもらっての今日日曜、夫を連れて実家へ行った。
ヘパさんと言う爆弾を右手に抱えているので、ひとりで組み立てる自信がなかった。今日も安定して痛いです。
そして、夫と電動ドリルとを駆使してなんとか組み立てました。
完成したベッドに、母より先に寝転んでみた。意外と寝心地が良い。そして天井を茫然と眺めていた。
リビングのこの場所には、かつて父の高機能電動ベッド(父は要介護4だったのでレンタルです)が置いてあって、父はいつもこの光景を眺めていたんだなと思ったら、ほんのちょっぴりだけセンチメンタルになった。
それも一瞬。よっこいしょと母が横にどかりと座って、立ち上がるのも楽々だわぁと喜んでいる様子に我に返った。
安いベッドだったけど、どうせあと数年くらいしか使わないからこれで良いという母。そんな事言わないでよね。
急に悪化したのは母の転倒騒ぎで3日間振り回されたせいかもしれず。親指って想像以上に使えないと不便です。
明日、テーピングのテープを買ってこよう。




