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三十八、邪魔
「うっ…。」
「ひっ!い…生きてる?」
僕が恐怖で真っ青になっていると、鼠に群がられていた男が、突然呻き声をあげた。
青白い顔をした彼は、現在進行形で鼠に四肢をかじられながら、心底不愉快そうに僕を睨め付けた。
「何…見てるのさ…っ。」
彼はふらふらと立ち上がり、突如手元から青白い光を放って鼠たちを吹き飛ばした。
「うわぁっ!」
土埃が舞い、腕で顔を庇う。薄らと目を開け、吹き飛ばされた鼠を見やると、鼠はまるで蒸発するかのように跡形もなく消えていった。
「!???」
もう何がなんだか分かんないよ!?
オロオロしていると、ボロボロの状態の彼に、再び睨みつけられた。
「怪我したく無かったら、早急にここから去った方が身のためだよ。」
彼がそう言って見ていた左斜め前方では、青い目をした鼠が体勢を立て直してそこに居座っていた。鼠が目をギラリと光らせると、沸いているかのように再び沢山の鼠が現れる。
「邪魔だから…どっか行って。」
男はそう言って、鼠の群れへ謎の紙を投げつけた。




