36話 効率のいい村の散策
余裕がなくなってきた。
ストックが〜_(:3」z)_
う〜ん。杖ってこれだよな。
宝石ついてるのは、絶対高いだろう。
「杖探してるのかい?」
「魔導師と神官様なんですが、何が違うかよく分からなくて。」
「予算にもよるけど、どれくらいで考えているの?」
「今のところ銀貨2枚くらいかなって。」
「ふむふむ。他に買いたいものありますか?」
「後は戦士用の武器。こっちはメインで攻撃しないから、護身用に欲しいくらい。」
「成る程ね〜。そうなると、今買うのはまだやめた方がいいかもね。」
戦士の武器は、安いやつはすぐダメになっちゃうし。
魔導師と神官なら、無くてもいけるから。
無理に安いもの買っても、新しいものをすぐ買い換えになるって説明をしてくれた。
「商売人としては、売らないとなんだけど。」
「いえいえ。ここまで親切に説明してもらって、逆にありがたいです。」
「武器が無いと戦えないって言うなら、買ってもいいだろうけど。君達は見た所、急いでなさそうだし。」
「まぁ、あった方がいいので、もう少し予算稼いでからでもいいかなとは思ってます。」
「その方がいいよ。やっぱり買うなら、気に入ったもの買ってもらいたいからね。」
武器屋のお姉さんは、買わないお客にもとても親切だ。
あれこれ必要なものを説明してもらった。
そこで一つ気になったものが…。
「これって銃?」
「そう銃だよ。でもこれは飾りみたいなもんよ。」
「そうなの?弓より強そうなんだけど。」
「そうね。攻撃力で言えば、最強クラスの投擲武器ね。」
「それなのに、飾りなの?」
「火薬で撃ち出す関係上、反動が凄いから。DEX上げても中々当たらないのよ。」
「それなら、近くで撃てばいいのでは?」
「それなら当たる可能性は上がるけど、投擲武器としては下手したら、石より使い勝手悪いのよ。弾薬高いし。」
こそっと耳打ちで、値段を聞いてみた。
なんと弾薬1つで、銅貨1枚するらしい。
とてもじゃ無いけど、今は買えそうも無い。
「でしょ?DEXとAGIが高くても、LUKが低い人間には無用な長物って事。だから飾りなの。」
「LUKが高い人はどうなんですか?」
「高いならクリティカル重視で、ここぞの時使えると思うわ。ただ一式揃えるのに金貨1枚は必要だけど。」
「どちらにしても、手が届かないですね。」
「そうね。何処ぞの貴族が、コレクションにするくらいじゃないかしら?」
いい事を聞いた。
この銃欲しいな。LUKチートの僕の為と言っても過言じゃ無い。
しかし金貨1枚で揃えて、その後弾薬買う事を考えると、まだ手が出ないけどね。
「色々聞いておいて、買わずにすいません。」
「お客がそんな事気にしなくていいよ。私は目先の商売には興味ないからね。」
「彼女はこの村一の鍛治職人だからな。買って損はさせないと、私も言っておこう。」
「あら、嬉しいじゃないの。ローズちゃんにここまで言われたら、頑張らないとね。」
「その際はお願いします。」
「はいは〜い。またのご利用をお持ちしてます。」
僕らは武器屋を出て、ローゼさんのパトロールに着いて行く。
雑貨屋と防具屋に武器屋を回ったけど、その他にも面白そうなお店はあった。
「ここ…なんのお店?ボロボロだけど。」
「ここは、魔法屋だ。魔術師のスクロールなど売っている。」
「ほほぅ。それは行ってみたいですね。」
「今日、いるかだが…。」
―コンコン………。
「いないみたいだな。」
「こちらは、やってない事が多いのですか?」
「一人で切り盛りしてるからな。気分で店を開けるんだ。」
「それじゃ、タイミング合わないといけませんね。」
「言ってくれれば、店主を呼んでくるぞ?」
「そうですか。ですが、手持ちに余裕が出来たらでお願いします。」
「スクロールは私も必要無いからな、相場は知らないが、今度会った時にでも聞いておこう。」
「それは助かります。ありがとうローゼさん。」
「いやいや、それくらい。なんてことは無いわよ。」
クロイがお礼を言えば、顔を赤らめて手を振るローゼさん。
「お菓子の家!?もしかしてここは!?行こう!今すぐに!」
「シーちゃん落ち着いて。」
「あ、ごめん。つい。」
「ここは、想像通りのお菓子を売ってる店だ。」
「銅貨2枚までなら、買ってきていいよ?」
「ソラヤ君!行こう栄理ママ!ローゼさんも!」
「はいはい。行くから引っ張らないの〜。」
「私は別に。甘いものは…。」
シーに引っ張られ、連れてかれるお母さんとローゼさん。
見るからに甘そうな雰囲気に、男性陣は店に入らないで外で待つ。
「女の子は甘い物好きだよね。」
「栄理もよくお菓子を作っていたな。ほぼ一人で食べていたが。」
「わたくしも、ちょくちょく頂いてましたよ。糖分は適度には必要ですし。」
「適度にはね。」
銅貨2枚渡していたが、1枚でクッキーが結構買えたので、余ったと返してもらった。
「他に食べたいのも買えばよかったのに。」
「ちっちっち。ソラヤ君。選んで食べるからこその、楽しみがあるんだよ。」
「そ、そうか。シーが満足ならそれでいいんだけどね。」
「うん!ありがとうソラヤ君。」
ホクホク顔のシー。喜んでもらえるのなら何よりだ。
甘い物は…って言っていたローゼさんも、何か買っている。
実は好きなんじゃ無いだろうか?
「閉まっているお店多いね。ここは何の店が並んでるの?」
「野菜やパンに肉類の食材屋の道だな。朝一か夕方しかやってないんだよ。」
「食材屋さんか、今度チェックに来ようかな。」
「料理は栄理さんの担当か。私も作るが、今度色々教えてほしい。」
「私で良ければ。それにこの村の料理とか見てみたいし。」
お母さんとローゼさんが、料理の話に花が咲く。
シーはこの会話に参加せず、さっき買ったクッキーを大事そうに食べている。
「何か音がしますね。あの裏からですか?」
「ここは主に木材を使った、日常に必要な物を作っている。」
「成る程。今度見てみたいですね。」
「ここは職人達が作業しているからな、興味あれば今度見学を頼んでみよう。」
「それは楽しみです。」
仕事中だから、何かない限り邪魔をしないようにしているとの事。
ローザさんが、後日見学出来るか聞いてくれるみたいだ。
お父さんは花壇とか、偶に椅子とかテーブル作っていたから、興味があるのだろう。
住宅街を周り、ギルドに戻ってきた。
皆んながそれぞれ興味のある場所があった。
「と、ざっくりとだがこんな村だ。」
「いやはや。大変助かりました。ありがとう御座います。ローゼさん。」
「パトロールのついでだからな。これくらい問題ない。」
正直、闇雲に歩いて半日で回れそうもない。
ローゼさんがいたからこそ、分かる事も多かった。
「では、私はここで失礼する。約束の件、分かり次第宿に伝えに行こう。」
「あ、基本的にギルドを中心に回るので、会った時でいいですよ。」
「そうか、ならギルドで会ったら、声をかけよう。」
「よろしくお願いします。」
案内をしてくれたローゼさんと別れた。
「いい時間だし、お昼食べようか。」
「どこで食べるの?」
「ほほ。とりあえず、宿に行きましょう。」
「今はそれしか選択肢がないしな。」
「作りたいけど食材がないからね。」
宿に戻って昼食をとる。
人数分の食事で銅貨2枚使った。
「さて、これからだけど。依頼をしようと思う。」
「どんなのやるの?」
「とりあえず、討伐系かな。素材も売れればお金になる。」
「お金使っちゃたし。銃も買わないとだからね。」
「そうだね。あれは是非に……あれ?」
おや?買う方向の話?
僕は欲しいって言ったか?
「ソラヤ君、あんなに熱心に聞いてたし。」
「空ちゃんが、興味持ったものだしね。」
「ほほ。頑張らないとですね。」
「今回は私が盾を頑張りますよ!」
「一通り揃えるのに金貨1枚。弾1発は銅貨1枚だよ?」
「「「「…………。」」」」
黙り混むパーティ。
「こ、今度は、ワー・ウルフを私が倒すよ。」
「盾は任せてください!」
「私は回復頑張るよ。」
「ワー・ウルフは、レアみたいですから。そんなに出逢えないかもな。」
「じゃ、ギルド行きますか。」
そして僕らは、朝行ったギルドに再び向かう事になった。




