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スクリーン
ゆのぼせる
帰省の時に実家近くの露天風呂に入った
あいにくと今日の天気は曇りらしい
曇った空はとても暗く
夜空にカーテンが降りたかのようだった。
ずっと見ていても変わらない一面の黒
熱いはずの湯に浸かっていることさえ忘れるほど
その黒は熱さすら飲み込んでしまいそうだった
普段の夜空も好きだ
星が見える夜も好きだし
月が浮かぶ夜も好きだ
けれどたまにはこういう夜空も嫌いじゃない
この空の向こうには
無限の星々があるのだろう
けれど今俺の目に映るのはこのスクリーンだけだ
何も映さない真っ黒なスクリーン
なんて贅沢な映画なんだろう
そう思いながら俺はゆっくりと湯を楽しんだ




