異界研究会ルート 2
本編の二話目です。
☆再開する。
さて、今日もいつものように部室に向かう時に、いつもと違うことがあった。途中の廊下で話しかけられたのである。
「こんにちわ」
☆会話する。
☆無視する。
「こんにちわ」
「神谷十六夜君だね。僕は聖霊院法隆。君は最近、放課後すぐ帰らなくなったね」
☆素直に言う。
☆しらを切る。
「たしかにそうですね」
なんとなく、素直に言ってはいけない気がするが。
「この先には、生徒が行くようなところはないはずだ」
どうしよう。ごまかしがきかなくなってきた。
「とぼけるのなら、ついていくだけさ」
下手に動くわけにもいかなくなった。さて、どうするべきか。
「やめてあげなさい」
また誰か来た。
「樹か。君には用はない」
「そんなことないわ。彼は仲間だもの」
「そうか、まあそういうことにしといてやろう」
そういうと彼は去っていった。
「あの、ありがとうござーー」
既に誰もいなかった……。
「ということがありました」
部室に来て、とりあえずベレト先輩に報告しておいた。
「そいつは、風紀取締り委員会だ」
「風紀取締り委員会ですか?」
「通称、取締り会。風紀の取り締まりに非公式部活の摘発などをやっている」
「なるほど」
「あまりかかわるなよ。面倒だからな。特に、聖霊院法隆は生徒会役員でもあるからな」
「わかりました。以後、気を付けます」
なんとも、面倒な奴にかかわってしまったようだ。助けてくれた奴も謎だし。そういえば、
「部長と髑髏はいないんですか?」
いつもなら、来た時には二人がいる。むしろベレト先輩はいない。
「部長は会合に行っている。髑髏はたまにいないからな」
「会合?」
「さっきの非公式部活の会合だよ」
「そんなにあるんですか」
「異界研究会、心理探究会、探偵同好会の三つだ」
そんなに非公式部活があっていいのか。そもそも非公式部活に依頼が来るのか。
「そんなことより、クロウが来てるぞ」
クロウ? 初耳だぞ。
「さすがです。ベレト様」
あの使い魔、クロウっていうのか。てか、どこにいたんだよ。
「依頼は、剣道部の助っ人です」
「そんなのは、普通のところに頼め」
「部員が辻斬りにあってます。助っ人として雇われた生徒も同様に」
「助っ人が必要なのはいつだ?」
「来週の土曜日です」
「人数は?」
「三人です。性別は問いません」
「わかった。部長に伝えておく」
「では」
……。消えるときも唐突だな。
「お前は剣道できるか?」
「出来ません」
「じゃあ基本動作だけ覚えろ」
「わかりました」
☆質問する。
☆読書する。
「ベレト先輩は出来るんですか?」
「やったことはないが、出来るだろうよ」
「そうなんですか」
どこからその自信が出てくるのだろうか。
「セラフィム様からの連絡です」
「どうした」
「今日はこのまま解散だそうです」
「わかった」
「では」
ということで、今日はそのまま解散することになった。
ーーセラフィムサイドーー
ここには、今、三人のヒトがいる。
「セラフィムさん、遅いデス」
「申し訳、ありませんわ」
彼女は、九十九 乱。心理探究会の部長で、生徒会の一員。
「まあまあ、良いじゃないですか」
彼は、鬼龍院 青。探偵同好会の部長。
「それよりも、一体何を話し合うのですの?」
「法隆のやつが、我々を本気で潰そうとしているのデス」
「それは困るだろう?」
「そうですわね」
「対策を考えるのデス。そのための会合デス」
これは、長くなりそうですわね。今日は解散させておきましょう。
「クロウ」
「伝言ですか」
「ええ、他のみんなを解散させておいてくださるかしら」
「かしこまりました」
これで、こちらに集中できますわ。
「便利そうですね。使い魔」
「ええ、便利ですわよ」
「そんなことより、話し合うデス」
ーーセラフィムサイド終了ーー
本編が進む前に、閑話休題。前回紹介したキャラは簡潔に、新キャラメインでやっていきます。
主人公
真名 神 本名 神谷 十六夜
異界研究会の一員。基本的に努力しない。
真名 セラフィム
異界研究会の部長。
真名 ベレト
異界研究会の副部長。自信家の兆しあり。
真名 髑髏
異界研究会の一員。たまにいないらしい。
真名 きららちゃん
異界研究会の一員。まだ会えない。
クロウ
使い魔。どこからかあられ、そして消える。
聖霊院 法隆
二年生。風紀取締り委員会の一人。生徒会の書記でもある。
樹
助けてくれた少年。いつの間にかいなくなっていたので詳細不明。
九十九 乱
三年生。心理探究会の部長。生徒会の庶務でもある。
鬼龍院 青
三年生。探偵同好会の部長。
宮本 玄信
三年生。剣道部の部長。
最後の人とか、まだ出てないけど名前読めないと困るしね。
閑話休題。終了。
というわけで、俺と髑髏とベレト先輩は剣道部に来ている。部長に話したら、自分は忙しいから三人に任せるといわれた。
「よく来てくれたな。若人よ。俺は、剣道部の部長にして主将の宮本玄信だ。」
「この二人は数合わせにしかならないが、それでも大丈夫か?」
ベレト先輩がそういった。事実だけど、会話になってないですよ。
「一人でも勝ってくれれば大丈夫だ」
「なら、当日の待ち合わせだけ確認させてください」
「練習していかんのか?」
「その必要はありませんから」
「そうか」
なんだか話が勝手に進んでいく。
「こんなやつらで大丈夫なんすか? 宮本さん」
剣道部の部員だろうか? 髪を青く染めて不良な感じがするが。
「俺とお前が勝てば、あと一勝でいいんだ。大丈夫」
「部の存亡がかかってるのに軽いっすね」
「諦めたら、試合終了だぞ」
あれ? 今なんか大事なことがあったような?
「部の存亡とはなんだ? 聞いてないぞ」
「ああ、今回の船島高校との練習試合に負けたら、剣道部は解散なんだ」
「守谷教頭直々の決定っすからねえ」
「負けても、俺たちのせいにしないでくれよ」
「それは大丈夫だ。俺と総壱が負けることはありえないからな」
「まあ、依頼された以上ベストは尽くさせてもらうぜ」
かくして、練習をすることもなく、その日は訪れた……。
「これより、浅山高校と船島高校の練習試合を始めます。一同、礼」
試合は五対五の勝者数法。順に髑髏、俺、ベレト先輩、沖田さん、宮本先輩である。
俺と髑髏については、いうまでもなく負けだ。俺は何とか一本取ったもの、相手に二本とられて負け。髑髏に至っては、なすすべもなく二本とられて負けであった。ベレト先輩は、宣言どおりに二本とって勝利。相手の選手もかなりのやり手らしいが、ほぼ初心者に負けてさぞ悔しいことだろう。沖田さんは相手と激しく打ち合ったあと、なんとか一本を取り勝利。宮本先輩曰く、相手は前回まで主将をやっていた、斎藤という男で、宮本先輩と互角だったらしい。そして今、大将戦である。
開始から三分が経過したが互いに一本は取れていないが、宮本先輩が押しているようだ。しかし、一本は取れないまま五分が経過、延長戦へ。と、相手の動きが変わった。攻めて攻めて攻めて、ひたすらに打ち込んでいく。宮本先輩は防戦一方だ。と、気が付くと竹刀が空中にあった。
「面!」
「一本!」
見事な一本であった。敵であっても見惚れてしまうような。
結果は二対三で敗北。最後のは巻き技からの一本で、試合ではそうそうみられるおのではないらしい。そして、剣道部は解散。依頼は果たしたが、なんとも煮え切らない結果となった。
ーー船島高校サイドーー
「佐々木。最後の一本見事であったぞ」
「ありがとうございます。塚原先生」
「斎藤に柳生も負けはしたが、よくやった」
「これからも精進します」
「今日の反省を生かし、自分を磨きます」
「義輝。お前は家に帰ったらみっちり稽古だ」
「そんな、自分は勝ちましたよ、父上」
「あんな素人に勝ったくらいで粋がるな」
「申し訳ありません」
「田中はまあ、文句はない。よくやった」
「ありがとうございます」
「では、各人気をつけて帰るように」
助っ人に負けた時は焦ったが、なんとか勝ててよかったわい。
「約束は果たされたので、報酬をお持ちしました」
「おお、感謝するよ[アイリーン]。君のおかげだ」
「このことは、くれぐれもご内密に」
「わかっておるわ。自分の学校のせーー」
「不必要にしゃべらないでください」
「悪かった。だからその物騒なものをしまってくれ」
「わかりました。それから封筒は家に帰ってからお開けください」
「わかった、わかった」
「では、もう会うこともないでしょう」
まったく恐ろしいガキだ。やったこともだが、拳銃を持ってるなんて異常だ。
ーーその日の夜。船島高校の剣道部顧問、塚原北淀が自宅で亡くなっているのが発見された。死因は青酸中毒であり、青酸カリの錠剤がはいった瓶も発見されている。疑問もあったが、机の上に置かれた封筒から遺書が見つかったことにより、自殺で処理された。
ーー船島高校サイド終了ーー
「てなわけで、よろしくっす」
ここは、異界研究会の部室。なぜか沖田さんがいる。
「ここがどんな部かわかっててきたのか?」
今日も部長は不在につき、ベレト先輩がしきっている。
「それは大丈夫っす。あと真名も考えてあるっす」
状況を説明すると、剣道部はあの試合に負けたので解散。みんなバラバラになり、沖田さんはここに入部を希望した、というわけである。
「神。お前が決めてくれ」
「俺ですか?」
「まかせた」
「頼むっす」
☆断る。
☆受け入れる。
ゆっくり考えられるのは、久しぶりだな。さて、どうしたものか。
「神。考えて。自分で」
どうやら一人で考えるしかないらしい。
「いいと思います」
「それじゃあ改めて、べリアルでよろしく」
今回は、異界研究会のメンバーが一人増えました。あと、謎も増えました。そして、次の選択は、
☆続ける。
☆やめる。
(続ける)が選択されましたので、次回に続きます。




