SuperKEKB魔王の撃退法
うっかり潜り込んだKEKB!
うっかりで潜り込むところではない……!
前項にて私が迷い込んだKEKの最重要ダンジョンSuper KEKB(通称カックビー)
SuperKEKB加速器は、電子ビームと陽電子ビームをほぼ光の速さまで加速し衝突させる、周長約3キロメートルの円形加速器です。衝突点に設置されたBelle II測定器で衝突後の素粒子反応を捉え、宇宙創生の謎を解く鍵となる新しい物理現象を研究しています。(公式サイトより引用)
分かったような分からないような感じ…?
でも、超カッケエことは分かりますよね!
ここでは地下11メートルに走るビームラインの真横を歩くことができます。
勿論、3キロ全部じゃなくて一部…500メートルくらい?…を歩きます。
おおむね円を描いているはずですが、大きすぎて直線に見える。
長く伸びる金属のパイプに規則正しく配置された磁石…無数に走る電線はさながら伝説の竜が如し。
最重要ダンジョンだけあって、ところどころに案内人の賢者(研究者さん)を配置。
素朴な疑問から専門的な難問まで、なんでも答えてくださいます。
レーザーをぎゅっと細く細く絞っているのですが、なんと髪の毛の数千分の一くらいまで細く絞っているそうですよ。
細さとぶつかるレベル世界一ですって!
自慢げ~~もっとやっていいよ~~!!
電子や陽電子ってものすごーーーーく小さいので、衝突させるのすっごい難しいんですよ。
この打率も世界最高レベル!
いいよいいよ~もっと自慢していいよ~~!
私、それ聞きに来てるー!
さて、なぜsuper KEKBが最重要ダンジョンなのか。
それはズバリ!
ノーベル賞を獲ったから!!
宇宙は物質でできている。
だけど、宇宙の始まりには物質と反物質が対生成され、そして対消滅した…はず。
なのになんで物質だけが残っているの?
…というのが物理界を惑わす魔王のような存在。
ちなみに専門用語(?)で「対称性が破れている」といいます。
その魔王にダメージを与える「CP対称性の破れ」を証明したのがこのカックビーなのです!
多分合ってる!
その呪文の生みの親がメインホールにその名を残す小林先生と益川先生。
そしてそもそもの「自発的対称性の破れ」の生みの親南部陽一郎先生(推し!)のお三方が、その功績により2008年ノーベル賞を受賞しました。
それでもまだ魔王退治は道半ば。
カックビーの戦いは続く…!
今の最重要討伐対象なんと言ってもは「ダークマター」!!
…こうして私はダンジョンを抜けた。
地下11メートル、地下四階分の階段を息も絶え絶えに登り切って。
…エレベーターが混んでたものだから。
ほら、講演聞きたいからゆっくりしてられなくて。
ーーーなのですが…
カックビー突入時間→10:02
講演開始時間→10:30
カックビー脱出時間→10:52
あれ?
なんか、自発的に時間の対称性が破れてない?
というか、なんで20分(10分は移動時間)でカックビー踏破できると思ったんだ、私は?
体感では20分以内だったけど?
私、すごい速さで走ってた?←相対性理論(どや顔)
ーーこれが、講演を45分遅刻した顛末なのです。
講演にはやっぱり間に合いませんでした。
間に合うわけがないのだった……




