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自分の背後

 友達のKって奴がおかしな事を言うようになった。


「近頃おかしなのが見えるんだ。俺が帰路を歩いてると髪型や着ているもの、それから立ち振る舞いまで俺そっくりのヤツが背を向けて前を歩いてるんだ」


 曰く、『それ』はふと気づけばKの前を歩いており、ふと気づけばいなくなっているのだと言う。「別の道を使ったらどうだ?」とは提案したがKは「今以上に便利な道が無い」と言って首を横に振った。


「だが何度かアイツに追いつきそうになった事もあるんだ。チャンスを狙ってアレの顔を拝んでみるぜ」


 Kはそう息巻いていた。


 ――そしてそれがKを見た最後の日だった。


 Kは自宅で首を吊っているのが発見された。「見なきゃ良かった」と書かれた遺書を残して。

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