グエッシングゲーム
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目を開き、すぐ行動に移す。
「おい、ちょっと待てよ! どこ行くんだ? まだ終わってねぇ」
この挑発的態度と、発言から考えるに、私は、コイツと喧嘩していたに違いない。
それも、殴り合いの。
私は、構わず進もうとするが、手を掴んで、顔に向かって拳を突き出してくる。仕方がないので、相手の溝落ちと、金的を狙ってさっさとお暇することにした。
「きっ、汚ねぇぞ」
なんか聞こえた気がしたが、無視をした。
路地を抜けて、大通りに行き、現在の場所を確認する。
一つの店に入り、商品を物色していると、地図があった。
ここは、カシンの施設からおよそ80キロほど離れた場所のようである。
私は、構わず行くことにした。
このあたりの交通で最も発展しているものといえば、列車だろう。動力源は、よく知らないが、巷では、とても早く着くと評判だった。
ポケットを探ると、ちょうど、紙幣がたくさん入っていた。
紙幣を使い、見慣れた街並みに着き、一呼吸を置いてから、カシンのいる施設へと向かった。
いつも通り合言葉を唱えて、カシンは、今までの警戒心を緩めた調子で相好を崩して、「頑張って!」と励ましてくれた。
私は、手を重ね合わせる。
少し経つと、クロノの声が聞こえる。
——これより、ゲームを開始しますと。
そして、私は、心の調子を整え、目を瞑った。
目を開けると、早速クロノからの挨拶が始まった。
「みなさんに今回やってもらうゲームは、グエッシングゲーム。ゲーム内容は、その名の通り、お題の品を当ててもらいます。お題の品を当てるための過程は、段階ごとに違うので、くれぐれも一喜一憂しないこと」
クロノは、そう結んだ。
ルールが提示される。
一、ゲームでは、お題の品を当てる推理力が試される。
二、段階ごとに当てる方法が異なる。
三、外した場合は、即脱落とする。
四、お題の名称ではなく、それとわかるような特徴を言うのもOKとする。
五、お題の品は、人によって異なる。
六、制限時間を段階ごとに設けるものとする。
とにかく、なんらかの方法で、なにかを判断する必要があるということを理解した。
——第一ゲーム——
「では、早速、やってもらいたいのですが、一回目は、触覚で判断してもらいます」
パチンッと指を鳴らすと、黒い服の集団が黒い箱を持って現れた。
私のところには、前回と前々回と同じ金髪の無愛想な女が私の前に箱を持ってきた。
箱の側面には、穴が空いており、そこに手を入れて、何が入っているかを判断する仕組みのようだ。
早速手を入れてみる。球形の物体で、上のほうに、なにかは、わからないが、茎なような物が伸びているとわかった。
私は、触った結果、二つの候補に絞った。
梨か、それともりんごか。二者択一であることは、間違いないだろうが、どうやって判断すればいいのだろう。
気分転換のために、一旦周りを確認する。周りの連中も、頭を悩ませているようで、頻りに触っている。
制限時間は、最初は10分だったが、もう残り4分を切っている。
手を臭いを嗅いでみる。実物を触った手には、臭いがついているはず。そう思ったが、どちらの臭いかは、判断がつかなかった。
そこで、りんごと梨の違いを思い浮かべてみる。
水分量、色、手触り——、そうだ手触りだ。
りんごは、比較的つるつるとしていて、梨は、斑点があるため、ザラザラとしている。
改めて、どちらかを判断することにした。
手に残ったのは、ザラザラとした感触だった。私は、覚悟を決めることにした。
「箱の中に、入っているのは、梨だ」
金髪の女が 箱を開けるように促した。
箱を開けると、緑色の球体。梨が入っていた。
ホーという安堵の声を思わず漏らした。
しばらく経ち、全員の結果が集計できたのか、クロノは口を開いた。
「ゲームの結果、一人以外脱落ということになってしまいました。こんなつもりでは、なかったのですが——」
面目ないような表情で感想を言った。
しばらくすると、意識が遠のいていった。予想外では、あったが、勝つことができたのは嬉しかった。




