1話 失意からの異世界召喚
上下ジャージに度の強い黒縁眼鏡を掛けた男。
俺の名前は从二二二。まるで本当の名前を二重線で消されたかのような漢字で書く名前だ。
実際に俺もそうなりたい。
……ふっ変な名前だと思うか? 俺は初めてこの名前を知った時変だなと思ったよ。はは。はぁー。
懐かしいな小さい頃のことなんて……。
今までの人生色々あったが、振り返ると全てがしょうもない。そしてこれからの未来の出来事も全てがしょうもない。全てに希望が持てない夢も持てない。
現在23歳無職。生まれた時点で他と1年のハンデをしょっている負け組3月生まれだ。
就活に敗北し2年程ニートをやっていた若手です。色んな職業に応募したが全て弾かれた。
だからこうなってるのかって? これだけじゃない。
全てを話せば長くなるから掻い摘むが、中学生の時好きな人ができて内緒で親友だと思ってたやつに話したらそれを本人とクラス全員にばら撒かれ振られ、それを学年や学校が変わっても誰かが言いふらす地獄の学校生活を送り。
家で親は何故か俺がミスするのを笑い楽しむために小さい頃からずっと間違ったことばかりを教えてくる。その結果、俺は大事なことを何も知らない間違ったことばかり言う人間になって笑われ役をずっと買う羽目になった。
人は自分に都合の良いことしかしない。都合が悪くなると途端にさって行く。
ここ日本は助け合う国じゃない。蹴落とし合い相手を下げて自分を高くする国なんだ。
ほんと、クソみたいな日本だよ。
深夜4時、俺は13階にも及ぶ高いビルの屋上の際に立っていた。このビルには入れる昼の内に来て、バレないようにこの時間帯まで隠れていた。
この時間帯なら下に落ちても巻き込む人は誰もいない。
「はぁー……死にたいなー死ねるといいなー」
俺はポツリと言う。小さく見えるきらきらと街灯などが光る建物を俯瞰して見た。俺の鼓動は徐々に早くなる。
来世は何になれるかな? とか普通なら考えるが、俺に来世はいらない。もうこの意識はこれで終わりでいい。終わらせてくれ。
俺の心臓の鼓動はドンドンドンドン強くなっていく。
「こぇーなぁ゙ー」
自分でも驚くぐらい震えた声で言った。
「……」
立ち止まっていてもしょうがない。
俺は深呼吸して少しぼーとする頭を覚ます。アドレナリンが頭に出ているのか気持ち悪さと震えが和らぐ。
「じゃあ行くか」
俺は一歩前へ足を出しビルから落下した。
「ブィゥゥーーー!!」
風が全身を強く打つ。心臓が出そうな程の圧力。
もうちょっと落ちるのを楽しめるかと思ったが、あっという間に地面が近づく。
俺は目を閉じた――――。
…………あれ? 痛みがない……死ぬ時ってこんなもんか? もっと痛いと思ったんだが……。
「おおう!」
「素晴らしい!」
「成功した!」
え?
俺は声がして目を開けようとする。
うっ……。
が眩しくて直ぐには目が開けられない。
鼻の上にちょっとした違和感。
眼鏡は……あるか……。
と思ったが大丈夫だった。手でしっかり存在しているのを確認した。
少し慣れて目を開けると明るい光が差し込んでくる。だいぶ光に慣れて視界が安定して見えるようになった。
自分の状況を把握すると、俺は大の字で地面に伏せていた。
なんか視界に時間や俺の从二二二と言う名前、Lv1やHP、MPまで表示されていた。
「な、なんだこれ」
触ろうとしてもすり抜ける。
よく見ると周りには服装が日本ぽくない杖を持った、ゲームでよく見る魔道士みたいな人たちに囲まれていた。
囲まれている中には俺だけでなくもう3人いた。
病院の先生が着ている白衣を見に付けた大人の男性。
ライト付きのヘルメットを被った工事現場で見る服装の若い兄ちゃん。
白髪の映画とかで見る王女様が着ていそうな綺麗なドレスを身に纏う若い女性。
でもどの服装にも一部鉄の鎧のようなものが付いている。風景もぱっと見城の中の様な場所だった。
立ちながら3人とも困惑している様子で、周りの魔道士っぽい人たちは笑顔で喜びに溢れていた。
……俺生きてるのか……それとも転生? 来世はいらないって言ったのに。
一応俺も自分の服装を立って確認すると、眼鏡は普通だが上下ジャージに鉄の盾のようなものがちょこんと胸と膝に付いていた。
なんだこれ?
奥から周りとは違う一層高価そうな物を見に付けた白ヒゲの生えた男がやって来て俺たちに頭を下げた。
「よくぞ参られました職業勇者の皆様」
え、職業勇者……?
1話の最後まで読んでくださりありがとうございます!!!!
1話読めたあなたならきっとこの先も読める大丈夫!
それと私は3月生まれでして、作中の『負け組3月生まれ』は作者の私自身に言っております。ので他の3月生まれの方は別に負けてないので批判などはしないようお願いします。
それでは!




