やっと条件を見つけた オタク女子
草原に戻ったサクラは、
食糧難について真剣に考える。
草原に戻って、
最初に目に入ったのは、
サクラが作った温泉に浸かっている星神達だった。
その様子を見たサクラは、
「おじさん達は呑気で良いね…」
サクラはノル達に向き直り、
「みなさん、お疲れ様、
草原に到着したよ、
ここは安全だから適当に休んで、
ちょっと休んだら、
鳥の解体お願いします」
初めて乗り物に乗った5人はぐったりしていた。
スピードはそんなに出て無いが、
初めて出会った変な人形と、
初めて見た巨大ギガントバード、
どう見ても子供にしか見え無いヒューマンの、
異常な身体能力…
5人はリヤカー車から降りて地べたに座り込んでしまう、
帰って来たサクラに気がついた星神が、
温泉につかりながら、
「サクラさん戻られたのですね、
サクラさんが作った温泉はとても気持ちいいです」
「おお気持ちいいぞ〜」
「お肌がスベスベになるのね〜」
そんな星神達を見てサクラは、
目を細めて、
「そりゃ〜良かった、
人の生活に一歩近づいたね〜」
棒読みの様に応えた後、
ノル達に、「何も無いけどお水飲む?」
ノル達は凄い勢いでうなずく、
サクラは木のトレーを出して、
さっきと同じ様に水を5つ出し、
リヤカー車を引いて来た太郎君に、
「これ持って行ってあげて」
そう言って渡してから、
大きな木のテーブルを出す。
「木の素材なら何でも出て来るな、
出せる条件がわから無いと…」
そんな事をブツブツ言いながら、
太郎君にギガントバードを、
テーブルの上に置く様に伝えると、
ドスンと大きな音を立てながら置いた、
その音で星神達もギガントバードに気が付いて、
ワラワラと集まって来た、
星神が珍しい物見る様にギガントバードを見てから、
「これは…凄く大きいですね、
サクラさんが倒したのですか?」
「そうだよ、森の中だから気を使うよ、
おじいちゃんがうるさいからね」
星神は「ハハハ」と苦笑いしながら、
「わざわざ担いで来たのですね?」
「え?他に方法あった?」
「だってサクラさん、
アイテムボックス持ってるじゃありませんか」
星神の話にサクラは大きな口を開けて、
「あああああ〜そうだった、
そうだったアイテムボックスがあった…」
「それでこのギガントバードどうするのですか?」
「ノル達が何も食べて無いみたいだから、
これを解体して食べてもらうよ、
ここには何も無いからね、
そうだ、魚って食べていいの?
モンスター以外ダメって言ってなかった?」
「絶対って事は無いですよ、
魚を食べてる種族も多いと聞いてます」
そこに海の精霊王メールがやって来て、
「魚は食べてるが捕まえるのが大変だろうな、
動物も捕まえるのは大変だからモンスターを狩るのが多い」
「大変って?」
「動物は逃げるだろ、
モンスターは向こうから向かって来るから楽なんだよ、
自然の摂理が乱され無いなら、
動物を食べても問題は無い、
魚も1匹も取れれば結構な人数の腹が膨らむが、
なんせ捕まえるのに命懸けになる」
その話を聞いていたノル達が、
「そんな事を無いですよ、
俺達の村の近くの川では村人を満腹にさせるには、
相当な魚を捕まえなきゃなら無い」
メールは顎を撫ぜながら首を傾げ、
「お前達の村は何処だ?
昔からそうだったのか?
サーモン1匹5メートル位あるだろ?」
ノル達5人は驚いて、
「俺達はこの山から30キロ先の村から来ました、
俺達は150歳と200歳ですが、
そんなサーモン見た事無い、
せいぜい30センチ位です」
メールは難しい顔になって、
星神と何かコソコソと話を始めた。
そんな2人を横目にサクラが、
「ハイハイ、それよりも今夜の食事が先、
このギガントバードの解体は5人で出来るの?」
ノル達は苦笑いしながら、
「いや〜それはちょっと、
どう見たって無理でしょ」
そう呟くエバン、
「じゃあ太郎君達に手伝ってもらうから、
最初は何をすれば良い?」
エバンが、「最初は羽を抜いて」
サクラは太郎君達全員を集める、
草原に残ってた4メートル2人、
リヤカー車を引いてた1人、
そして10メートル1人、
「太郎君たち〜この鳥の羽を全部抜いて下さい」
サクラはそう言いながら段々と後ろに下がって行く。
それを見てた星神が、
「何で離れて行くんです?」
「だって…アタシそうゆうの苦手だから、
ノル、羽抜いたら次は何するか太郎君に指示して、
太郎君達もノルの指示に従ってね」
太郎君達は凄い勢いで羽を抜きながら、
「御意、マスター」と答えてる、
羽はもうほとんど残って無い、
あまりの速さにノル達もタジタジだったが、
年長組のハンタージルとシェルパは剣を用意して、
剣の刃を何かで磨いて準備をしていた。
そっとギガントバードから離れるサクラに、
星神が声をかける、
「そうそうサクラさん、聞きたい事があって、
サクラさん山に何かしました?」
サクラは首を傾げながら、
ギャルぽく話し出す、
「なんか~アタシが打った~ファイアバズーカーが〜
山に当たって〜30センチの穴が開いたから〜
おじいちゃんに〜直せって言われて〜
直しただけだけど〜」
星神はサクラの変な話し方に、
顔を引き攣らせて、
「直すってどのように?」
いつものサクラに戻って、
「おじいちゃんに嘘つかれて、
ちょっとムカついたから、
元に戻れって叫びながら…
ちょっと強めにエネルギー流しただけ、
それで穴も塞がったんだけど、
何かあった?」
星神と近くにいた海の精霊王メールは、
何とも言え無い顔でサクラを見つめる、
そんな2人に、
「なに?何かあった?」
「いえ、良いことなんですが…
山が元に戻り過ぎた?って感じです」
「元に戻り過ぎた?」
「普通はそんな事でき無いんですよ、
だから私も精霊王達も驚いちゃって、
山のエネルギーが…
この星が出来た頃まで戻っちゃったんで」
サクラはケラケラ笑って、
「星が出来た頃って…そんなアホな」
真剣な顔の星神とメールをみて、
サクラもマジ顔になり、
「それって悪い事?良い事?」
「多分…良い事です、
この山のエネルギーがずいぶん減っていたので、
エネルギー補給出来たのは良かったんですが、
ただ一気に戻ったので、
この山の生態系がどうなるかは様子を見ないとわかりません」
「なるほどね、
アタシはここでゲームの世界を作るつもりだから、
何かあったら直ぐ手伝えるよ」
「ゲームの世界?ちょっと説明して欲しいんですが」
「この星の住人は今食料難でしょ?
その為の牧場と、農園を作る、
普通の牧場と農園だと、
収穫数や収穫期が決まってしまう、
ゲーム構成で作った場合、
一年中野菜も果物も収穫できるからね、
家畜は病気になら無い死ぬ事もない、
毎朝ミルクや卵が取れる、
後は肉なんだけど…
どのゲームか忘れたけど、
ブタを飼う事になって、
屠殺するの嫌だなって思ってたら、
ブタが毎朝肉を落としてくれるの、
ちょ〜感激しちゃった。
しかもちゃんと肉が袋に入っていて、
あれなら、豚肉、鶏肉、牛肉が
心苦しく無く食べれる、
そんな場所にしたい」
早口で説明されたが、
星神とメールは半分位しか理解出来て無い、
「それはここで出来るのでしょうか?」
「それを確かめる為に色々試したいんだけど、
あのおじいちゃんが助けに行けってうるさくって、
助けた所で渡せる食べ物も無いんだよ、
あっ、今日倒したギガントボアの肉も、
少し取って置けば良かったか?
本当に解体とかアタシ無理だから、
あのゲームのブタちゃん出せ無いかな〜
10匹位居てくれたら、
バラ、ロース、ヒレをランダムに出す様にして、
そしたらベーコンとか焼豚、トンカツ、ヒレカツもいいな、
出て来てくれ無いかな10匹!」
自分の世界に入ってしまったサクラを、
呆れた顔で見ていた星神とメール、
その時「ブヒ、ブヒ」と可愛い声が聞こえて来た。
サクラが「はっ」として周りを見渡すと、
ゲームに出て来た小さめの可愛いブタが10匹現れたのだ。
サクラは慌ててブタの数を数えて、
「イメージした通りのが出た〜〜〜!」
と叫ぶとみんなの注目を集める、
精霊王達とノル達は、
さっきまでいなかった、
ブタが10匹もウロウロしているのを見て、
ブタの周りに集まって来た。
おじいちゃんも驚いて、
「サクラこれは一体どうしたんじゃ」
動物の精霊王のクレアは、
見た目にそぐわない感動の仕方をしてた。
「おいおいおい、これは何だよ〜
すっげえ可愛いじゃ無いか、
おい、サクラ1匹俺にくれ」
サクラはクレアを「キッ」と睨んで、
この子達はアタシの家族なの、
1匹たりとも渡さない」
そう言いながらブタに近づき、
「ブーちゃん、
今日の分のお肉もらって無いから、
出してもらって良いかな?」
サクラが頼むと、
ブタ達は可愛く跳ねながらくるりと回ると、
葉っぱに包まれた物を落とす、
それを拾ってサクラが広げてみると、
1キロはありそうなブタバラのブロックだった。
サクラはその肉を掲げて、
「やった〜ブタバラ〜思った通り〜」
周りで見てた人達も何が起きたのか理解出来ずに、
ただボーゼンとしていた。
その時、我慢出来なくなったのか、
クレアが1匹のブタを抱き上げて、
「何だよ今の動きは、
俺、参っちゃったよ〜」
そう言いながらギュウーと抱きしめていた。
サクラはそんなクレアを冷めた目で見て、
肉を拾い集めながら
「おっさん、抱っこは良いけど、
連れて帰るなよ!」
「分かってるさ、ちゃんと戻す」
その会話を聞いてたノル達も、
ブタ達を撫ぜたり抱っこしたりし始めた。
星神も呆れた顔でクレアを見ていたが、
「サクラさん、
この子達がさっき話してたブタさんですか?
何故出てきたんでしょう?」
「それはアタシも分からないだよね、
何の魔法使ったのかも分からない、召喚?
多分条件が揃ったから出て来た?
その条件がまだ分からない、
試しに牛もやってみるか」
サクラは目を閉じて、
「あのゲームの乳牛10匹でて来い」
そう呟いた後、
目を開けて周りを探しても牛は現れなかった。
「う〜ん、何でだ?何でブタは出た?
じゃあ次はニワトリやってみるわ」
サクラは目を閉じて、
「卵の為のメスのニワトリ10匹、出て来い〜
肉の為のオスのニワトリ10匹、出て来い〜」
次の瞬間「コッコっコ」と声が聞こえて来た。
目を開けてみると、目の前に20匹のニワトリがいた。
「来た〜ニワトリ〜たまご〜」
その叫びにおじいちゃんが、
「何じゃと、これがニワトリか?」
サクラは「フッ」と鼻で笑ってから、
「何だっけ目玉焼きは食べられないだっけ?
これで食べられるようになったわ〜
あ〜はははは〜」
サクラは高笑いをしていたが、
急に真剣な顔になって、
ギガントバードを見つめる、
次にベッドに走って行き、
布団をマジマジと観察してから、
また凄い勢いで戻って来ると、
鉱物の精霊王に近づいて、
「ピエール!あんた石油持ってるんじゃ無い?」
ピエールはブタを抱っこしてほっこりしてた所に、
突然質問されて目を見開いて、
「何よ突然、石油?持って無いわよ…
ん?ちょっと待って、
そうだった、私の服の胸についているビーズ、
確か石油で作った物があったわ」
サクラは両手を上げて、
「分かった〜〜〜条件が分かった〜〜」
おじいちゃんが迷惑そうな顔をして、
「サクラうるさい、
何が分かったんじゃ?」
「ほら、おじいちゃん、
朝から温泉は出るのに、
バスタオルが出ないって言ってたじゃん、
何で出なかったか分かったんだよ、
コットンに出会って無かった、
ベッドの布団は化学繊維で出来てたんだ、
化学繊維は石油や木から出来る、
その素材になるものと出会ってたから、
作れたんだよ、
アタシはこの世界の人間じゃ無いから、
ゼロからのスタートだったんだ、
地図が真っ黒で進んだ所から開放されて行くあんな感じ」
興奮しながら説明してたサクラに向かっておじいちゃんは、
「そんなの知らんがな」と言い放った。
「ジジイお前が聞いて来たんじゃろが〜」
その時太郎君が近付いて来て、
「マスター解体終わった」
ノル達が驚いてギガントバードが乗ってたテーブルを見ると、
テーブルの上にきちんと素材別に並べられていた。
驚いたハンタージルが、
「早過ぎでしょ」と突っ込むと、
「剣借りた、スパスパ切れて、速く出来た」
サクラは満足そうにウンウンと頷いて、
「じゃあ肉を焼くテーブル作るか、
条件が分かったから、炭も出せる、
後塩が有るといいんだけど」
「塩なら私持ってるわよ、
ピンクの岩塩、毎朝ちょっとだけ崩して食べるの、
ミネラルって大事よね」
「精霊王達は何も食べなくって良いってジジイが」
「それはそうだけど、
食べちゃダメって訳じゃ無いからね、
好きな様に生きるのよ」
「アタシもそっち派、
やっぱジジイはチェンジだな、
さ〜卵もらって目玉焼き作ろうと」
サクラはニワトリ達に近付き、
「今日の分の卵頂戴」
そう頼むと、
ブタの時と同じ様に可愛く跳ねながらクルッと回ると、
卵を落としてくれた。
サクラはザルを出して丁寧に卵を拾うと、
太郎君が、
「マスター、卵、洗わないと」
そう言って来た。
「さすが太郎君、
じゃあお願いして良い」
そう言って卵を渡してから、
「目の保養にヒヨコも居た方が良いかな、
メスのヒヨコ5匹でて来い」
ピヨピヨと可愛く鳴きながら現れたヒヨコ達、
見てホッコリしてると、
目の前にでっかいおっさんが立って居た、
「サクラ、それは何だ」
サクラは動物の精霊王クレアを見上げて、
「この子達はヒヨコ、
さっきのニワトリの子供だよ」
「そうか」と言って動物の精霊王クレアがしゃがんで、
ヒヨコ達に手のひらを差し出して、
「よ〜ち、よちよち、可愛いね〜
この手に乗りなさい」
あまりの豹変ぶりにサクラがドン引きしていると、
ヒヨコが1匹クレアのごっつい手に乗った。
クレアが目を大きく見開いて、
何とも言えない顔で感動して、
「はぅはぅ、可愛いね〜」と言いながら鼻の下を伸ばして居た。
変態爆誕の瞬間だった。
「さわっても良いけど…
持って行くなよ、注意したからな」
そう忠告しながらヒヨコを後にすると、
フィーが飛んで来て、
「キャ〜可愛い」と叫んでいたので、
「フィー、ヒヨコは5匹、
そのオッサンが誘拐しない様に見張ってて」
フィーはクレアの様子を見て、
ドン引きした後に、
「任せて」と胸を叩いて居た。
サクラは自分用の犬小屋の隣に、
同じ大きさの四角い建物を建てて、
「ここはキッチンハウスにする、
でもな、水回りと、レンジ…ガスレンジ?
決まるまで何も置かなくていいか」
建物の前に大きなポーチを作り、
そこに石で出来た大きなテーブルを作った、
テーブルの真ん中に炭を入れる窪みを作って、
その上に鉄板を作ろうとしたが、
鉄板は出てこない、
「あれ?剣って鉄で出来て無いの?
アタシ見て無かったか?
もしかして…一回視界に入れないとダメ?」
そう思った瞬間、
とんでもない速さでノルに近付き、
「ノルの剣って鉄で出来てる?」
ノルはブタを撫ぜまくって気が緩んでいた時に、
突然サクラが現れたのでビックリして立ち上がった。
「鉄で出来てます」
サクラは頷くと、「見せて」と一言いって、
ノルは剣を出して見せる、
サクラはノルの剣を見てから、
ノルの体をジロジロ見て、
「ノルの着てる服って素材は何?」
「えっと、シャツは麻で、
ズボンはモンスターの皮ですかね」
「下着は?」
「え?下着?」
「そう、下着、シャツの下とか、
下に履くおパンツとか」
「えっと…コットンです」
それを聞いたサクラは目を見開き、
「見せて、コットン」
「え〜パンツなんで、
ちょっと恥ずかしいかと、
何で見たいんですか?」
「一回視界に入れないと、
魔法で作れないみたいなんだよね」
「ちょっと…何言ってるか分から無いんだけど、
どうしても見たいなら、
同じ女の子のポルンに頼んで下さいよ」
サクラは一瞬ポルンを見て、
「女の子にそんな事頼めない、
つべこべ言わずに見せろ」
そう言ってノルの後ろに回って、
ズボンを引っ張って中を覗く、
ノルは「ギャ〜」と叫んでいた。
「もう一瞬だけ見ただけなのに大袈裟だな、
良いから見てて」
サクラは手のひらを上に両手を出すと、
何かをブツブツ言う、
次の瞬間両手にバスタオルが5枚出て来た。
「やはり、一回見ないと作れないんだ、
これみんなにあげる、
今日は疲れがだろうから、
肉食べた後、温泉にゆっくり入って行きなよ、
明日には帰るでしょ」
「温泉ですか?」
「風呂だよ風呂」
「風呂?」
「入った事ない?
入り方は太郎君が教えてくれるよ」
「はい…ありがとうございます、
こんなコットンで出来たタオルを、
貰っちゃって良いんですか?」
「良いよパンツ見たお詫び、
じゃあ肉の準備してくる、
それと、アタシに敬語なんて使わなくって良いよ、
アタシ年下だし」
「え?いくつなんですか?」
「アタシは別の世界から来たから、
ノルとは歳のとり方が違う、
20歳だよ」
ノルは驚いて「ええええ」と叫んでた。
そんなノルを置き去りに、
せっせと肉を焼く準備をする、
思った通り剣を見た後に鉄板は作れた。
ついでに包丁も作り、
太郎君達が肉を切って行く、
ベーコンが焼けて来て、
良い感じに脂が出た所に卵を割って焼いて行くと、
みんなも集まって来て肉を食べ始める。
全員座れる様にしたが、
ちゃっかりおじいちゃんも座って、
カリカリベーコンを食べている、
「おじいちゃん精霊王は食事しなくても大丈夫なのでは?」
「何事も経験じゃ、
おぬしが言ったんだろうが」
「ま〜確かに経験は大事ですよ、
それより、ノアは精霊王達に何かお願いがあったのでは?」
初めて食べるブタの肉を楽しんでいたノアが、
急に手を止めて俯く、
「ここに来て、
色々な事があって、
頼んでも無理かなって思ちゃって」
サクラはクスッとわらって、
「あ〜頼り無い感じ?
でも話してみると良いよ」
ノルの様子を見てたエバンが、
「今のままだと、食料の調達が難しいのと、
何故か野菜も育たなくなって来て、
冬も越せそうに無いから、
村人全員で山の麓に移住するっかって話になって、
ここホーリーマウントに来ても、
危険なだけで食料調達が出来るのか?
食料調達出来なくても精霊王様に聞けば、
食糧難について良い案があるかもと…
後、ノルの母親が具合悪くって、
何とかならないかって…」
それを聞いてた星神が、
「この山は危険だと思います、
今日サクラさんが山にエネルギーを大量に注いでくれたので、
森の実りは増えると思いますが、
何たってモンスターが巨大ですから危険です、
ただサクラさんが管理するこの草原なら、
きっと安全で食料も増えて行くでしょう、
サクラさん次第ですけど」
星神の話が終わると一斉に皆がサクラを見る、
サクラは肉焼きに集中していて、
肉を焼きながら呑気に返事をする、
「別に良いよ、
ただルールは守ってもらうけど」
「どんなルールだよ?」
「アタシはここを動物でいっぱいにする、
動物をいじめない、これは絶対、
多分これからどこかに出かける事もある、
その時は太郎君達が守ってくれると思うから、
太郎君を大切にして欲しい、
人形じゃ無いから、
それと田畑も充実させて行くから、
収穫のお手伝い、モンスターの解体の手伝い、
そんなもんかな〜後はみんな仲良くが良い、
それとさ、ノルのお母さんは病気なの?
治癒魔法で治せ無いの?」
ノルが悔しそうに、
「オヤジが死んでから、
母さん無理してて、
食べ物も俺と妹に食べさせるばかりで、
そのせいで、母さん凄く痩せちゃって、
病気なのか精神的なものなのか、
ただ栄養が足りないのかよくわからない…」
星神はノルに笑いかけてからサクラを見て、
「サクラさん、治癒魔法は怪我を治します、
古い傷とかは魔力量が大量に必要になるので、
誰にでも治せると言う訳ではありません、
浄化は毒とか呪いに使います、
病気に関しては私も詳しく無いのですが、
薬を作って飲むって聞いた事があります。
それからノル心配はありませんよ、
多分大丈夫ですよ、
サクラさんが何とかします」
サクラは目を丸くして驚き、
「はぁ〜なに適当な事言っちゃってるの?
星神だっけ?神なら何とか出来るでしょ」
「サクラさん、
あなたは自分の事、何も分かってない、
今日あなたはこのホーリーマウントを治療したんですよ」
サクラは間抜けヅラで「ふぇっ」と変な声をだす。
おじいちゃんはサクラの顔を見て「プッ」と吹き出す、
「サクラ、何だそのアホヅラは、
山の穴を塞いだエネルギーは、
エルフにも効くって事じゃ」
「えええ〜ジジイの嫌がらせに、
ちょっと強めのエネルギー流したんだが、
それがエルフの体も治すと?
あれは何魔法なのさ」
「そんな事知らんがな」
「はぁ〜やっぱ使えね〜
サポートはピエールとチェンジで」
おじいちゃんは、
この世の終わりの様な顔を向けて来たが、
サクラはガン無視して、
「ノル、出来る事はやらせてもらうよ、
アタシも昨夜ここに来たばっかなんだよね、
だから魔法も良く分からない、
そして2年間ほっぽらかされていたんだ」
サクラは遠い目で空を見つめる、
星神は凍りつく、
「でも最善は尽くすよ、
魔法でどうにもならなかったら、
アタシには錬金のスキルもある、
薬も作ってみるよ、
パンツ見せてもらったお礼だ」
そう言ってサクラは親指を立てた。
ノルは「クスッ」と吹き出すと、
「ありがとう、頼りにしてるよ」
と言って笑顔を見せる、
その場の空気も柔らかくなったその時、
太郎君が慌ててサクラに報告に来た。
「マスター、ヒヨコ、1匹いない」
サクラは驚いて太郎君を見てから、
動物の精霊王クレアを見て、
「おっさん、返せやコラ!誘拐だぞ」
クレアはサクラを睨むと、
「人聞きの悪いこと言うな、
俺がそんな事するか!
だいたい見て見ろ俺は上半身裸だぜ、
どこに隠すって言うんだ?」
サクラは素早くクレアの後ろに回ると、
いきなりクレアのズボンに手を突っ込む、
クレアは「あああん」って変な声をあげて居たが、
サクラが股間から取り出したのはヒヨコだった。
「甘いんだよオッサン、
アタシが呼び出したんだよ、
アタシと繋がっているに決まってるじゃん、
ちょっとサーチすればわかるんだよ」
クレアは泣きながら「返して!」って言って来たが、
サクラは目を細めて、
「この場所…出禁にするぞ」
それからサクラはヒヨコを見て、
「可哀想に、
変な所に入れられてたから、
黄色くなっちゃった〜
どうしてくれるのよ」
「つまらん、冗談だな」
おじいちゃんがベーコン食べながら呟く、
サクラとクレアのやり取りを、
見ていた周りの人達は呆れていたが、
ノルが一言、
「精霊王様ってこんなだったのか…」
と小さく呟く、
救出されたヒヨコはサクラの手の上で、
可愛くピヨピヨと鳴いていた。
読んで頂きありがとうございました^_^




