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滝の助太刀

智嬉が真面目な顔になる

「……ヴェイクについて、ですか?」

『うむ』

『あの男は、元々“幻影呪縛”の適性が異常に高かった。だが、今の術式は別物だ』

智嬉は首を傾げる

「別物?なにか違うんですか?」

滝は確かに、と頷く

「ああ、今まではさ、ただ俺たちに脳内に入り込むだけだったろ? だけど、それだけじゃない 俺たちの記憶を塗り替える…というか、更に悪い方向へ変えてくる」

ロダの表情が腑に落ちた顔をした

『その通りだ、滝』

「記憶を……塗り替える?」

滝は険しい顔をする

「ああ。 見せられるだけじゃないんだ。

“あの時こうだった”って、頭の中で勝手に変えられる感じがする」

智嬉は腕組みをして、

「……つまり、過去の失敗を誇張して見せるだけじゃなくて、“本当にそうだった”と思い込ませるってことか」

『例えば――』

『仲間に救われた記憶を、“見捨てられた記憶”へ変える』

智嬉の表情が険しくなる。

『信頼していた言葉を、“嘲笑された言葉”へ変える』

滝に少し異変が出た

『そして最終的には――

“自分は最初から一人だった”と思い込ませる』

ロダ様の一言で、滝は頭痛を感じる

「うっ…!!」

智嬉は慌てて駆け寄る

「滝!! ロダ様すいません!これ以上は!」

ロダ様はため息をついた

『滝には相当、強い執念があるようだな 』

智嬉は滝をサロンへ連れていった


イーストフロンティア側では ヴェイクの研究が始まっていた

純の生まれ変わり、ジュン・タルナが協力的

「……なるほどな ヴェイクの野郎、“孤立”を作ってから壊すタイプか 嫌な敵だぜ」

蒼山貴明の生まれ変わり、トヴァースも研究に参加する

「幻影呪縛を甘くみるな ヤツらはこちらが怯むとすぐにでも殺しにかかる」

ロダ様の声が響いた

「トヴァース、ヴェイクの術式に、“外部からの声”は届くか?」

トヴァースは資料を一枚めくる

「届く可能性はある だが危険だ

不用意に呼びかければ、ヴェイクにその声を模倣される」

ジュン・タルナは腕を組み、眉をひそめた

「つまり、術式そのものが変わってるってことか? 影を見せて、記憶を縛って、心を折る……それだけじゃねえ?」

トヴァースは短く頷く

「違う。今回のヴェイクは、幻を“見せる”のではなく――」

イーストフロンティアのモニターがふっと揺れる

そこに映る滝の表情が、一瞬だけ空っぽになる

「相手の中にある孤独の記憶を、勝手に増幅している」

「なんて野郎だ こちらを戦意喪失させるってことか」

「ヴェイクの狙いは、戦意を奪うことではない。

仲間へ向かうはずの信頼を、自分への疑念に変えることだ」

ジュン・タルナの表情が険しくなる

「……“俺が足手まといだから”とか、“俺がいなけりゃよかった”って思わせる気か」

「そうだ。そして最終的には、仲間の声すら届かなくする」

トヴァースは滝の映像を止めた

「滝は優しい。だからこそ、自分が傷つくより、“仲間を巻き込むこと”を恐れる」

「……あいつ、昔からそうだな」

「そこを狙われている」

タルナは腕を組み、

「俺らが結局、やれることは?」

「アジトの居場所、そこさえ分かれば…」

滝の影武者、体格は大きくて違いはあるが、髪型は同じの…ダガントが現れた

「トヴァース様!私が突き止めます!!」

「なに?」

「滝が動けないなら、今こそ影武者の私が前へ出るべきです!ヴェイクは滝の精神を狙っている。ならば、滝に執着している敵の視線を、私が引き受けます!」

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