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底辺FPS配信者のオレが、新米Vtuberのコーチに就任してしまった件 〜一応理論上最強キャラの全1です、はい〜  作者: お汁粉パンチ


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13/19

第13話 反省会

「惜しかったですね」


「……はい、すみません」


 それはなんとも重苦しい空気。

 いつも明るい彼女が落ち込んでいると、暗くなってしまうのは必然であった。


「いえ、謝ることはないですよ!

最初のスペシャル、よく当てたじゃないですか!」


「……でも、あれは橙さんが教えてくれただけで、私は何も……」


 んー……重症だ。

 励ましの言葉が、全く届いている気がしない。



 パンパンジー

 ・大丈夫?


 Ram

 ・別に上手かったけどな〜


 寒気タン

 ・なんか重力系能力者いる?()


 トマトマァァ

 ・本当に堕ちちゃった?


 

 このままだと、廃都倶楽部ごとやめてしまいそうな雰囲気。

 ……まあ別に、彼女は配信者だし他のゲームでやってはいけるだろうけど。


 だけども、思ったより彼女は凹んでいた。 

 たかがゲーム……されどゲーム。

 一週間とはいえ真面目に取り組んでボコボコにされた……もしかすると初めて味わったのかもしれない、挫折というものを。


 このまま辞めたら、きっと今後関わることは無くなってしまうだろう。

 そして引き止めなかったら……俺も後悔しそうだ。

 

 とはいっても、励ましの言葉は届かない様子。

 ならば……多少荒療治でいくしかない。



「ふぅ……では今まで優しく言ってきましたけど、嫌われるのを承知で5分だけ厳しく言いますね」


「……はい」


 

 マルオ

 ・鬼畜?


 Ram

 ・橙の鬼っ、悪魔!


 ゴールドから抜け出し隊

 ・え〜っと、アンちゃん?


 勇者マサヒロ

 ・アンちゃんは言い過ぎでしょ……橙に失礼だぞ!


 アンラッキーガール

 ・……私も傷つく時あるんだよ?



「沙倉さんは、伸び代もありますし頑張ってはいます。

ですが、現状の実力はシルバーですよね?」


「……はい」


「各チームのリーダーはゴールド以上であり、大体のメンバーは沙倉さんと一緒のタイミングで始めた様ですね。

ですからまず、どれだけ頑張ったとしても……1人で勝たせられるほどの差はありません」


「〜〜っっっ!!」


「そもそもスペシャルを当てられないと、マグリスにそこまで出来ませんしね」


 それはどこか夢見がちに楽しんでいた彼女に、酷な現実を突きつけていく作業。

 

 いや、あの時の様に楽しんでいるならそれでも良かった。

 だけども負けて、心が折れて、楽しめないなら決めなければならない。

 負けても楽しむのを優先するか……強さにこだわり、勝利を目指すのかを。


「それで、どうでしたか?あの試合は」

 

「……勝てる気が、しませんでした。

一鉄にボコボコにされて、アイゼンは最初以外隙を全く見せてくれませんでしたし」



「あれだけ練習したスペシャルもっ、当たらなくて……」


「そうですね、実戦も百鬼夜光側が対策してきていましたし」


 ずっと落ち込んだままだった彼女だが、少しずつ感情が露わとなっていく。

 それは今にも涙が溢れそうなほどに。

 

「その対策された瞬間に勝てる気がしなくなる。

……それ、マグリスを使おうとした人なら、全員経験しますよ?」


「……えっ」


「コメント欄見てみてください。

そこに挑戦した人達がいっぱい、書いてくれてると思いますよ」


「……ぁ」



 レイ

 ・いや、マグリス使えてる方っしょ!

  ファイト、風音ちゃん!


 トマトマァァ

 ・少しだけ周りより使ってたけど、辞めちゃった勢

  対策されると途端に勝てなくなるんだよなぁ


 ゾンビィ

 ・一週間で当たり前に屈伸野郎を抜けたら、橙より才能あるよ、ソレ()


 楽土

 ・そうそう、ここで辞めちゃうの勿体無いよ!

  あんなに頑張ってたんだし!


 ナノ

 ・ランクより通話ある方が敵強いのは当たり前だしね

 まだ頑張れるならやって欲しい!


 アンラッキーガール

 ・スペシャルは絶対、風音ちゃんの方が私より上手い

  廃都倶楽部全一として私が保証しますよ^^

 


 それは励ましの言葉でもありながら、願いを託す様な言葉でもある。

 全員が夢を持って挑んでも敗れていった、そんな扱いが難しすぎるキャラなのだから。

 

「それに1人で、壁を超えろって言ってる訳じゃないですから」


「ぇ……」


「いやいや、それを手助けするのがコーチング……ですよね?」


 思ってもみない反応に、最後は疑問系になってしまった言葉。

 だけども、


「………ぁ! はいっ!」


 それには再び力を取り戻した様な、活力漲る返答が。


「そもそも沙倉さんは全く勝てないという状況から、一週間であそこまで成長しました。

なら、後三週間あれば……優勝できそうな気がしてきませんか?」


「!! はいっ、してきましたっっ!」



「ではもう、遠慮はしませんが……良いですね?」


「ぜひ、お願いしますっっ!!」



「ならキャラの座学、5時間からやっていきましょうか!」


「いや、それはちょっと……」


 

 マルオ

 ・やっぱ鬼コーチです、この人


 パンパンジー

 ・でも沙倉ちゃん、いつも以上に元気な気も?


 粘々ギブアップ

 ・さす橙

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