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十七戦記    作者: ヨロイ
番外
33/33

十七戦記 番外編 ビルマ戦線の日常

更新遅れました。

祝一周年記念としての番外編です!

時代は1936年 第二次世界大戦が終わる少し前です。

人が人でなくなる戦場、大量の鉄が飛び、地形は刻々と変わっていき、死体の山を築き上げていくビルマ戦線。

第二次世界大戦大激戦地の一つである。


1936年、王国連邦が大日領東南アジアに侵攻したことがきっかけに起こったビルマ戦線。開戦時、王国連邦軍は10万。それに対し大日はわずか2千弱だった。が、なんとか受け止め、戦線を少しずつ押していった。だが王国連邦の植民地であるインドゥー帝国は世界第二位の人口を誇り、兵の数は1億を超える。

そのうえ、兵の質もいい。長く植民地となっていたためであろう。その結果、大日は勝ってはいるが、徐々に疲弊していった。


そして1937年 4月


「くそっ。次々新手が来やがって。休憩くらいさせろよ全く。」


そう愚痴をいう男 俺は大日陸軍所属第21突撃団の団長だ。任務は簡単。敵の塹壕付近に行ってお土産の爆弾をあげてくること。

もちろん向こうは銃弾で激しく歓迎してくれる。

こんな部隊なので、ビルマ方面軍では最も天国に近い団と言われ、さらに俺たちの部隊だけ生存率が高いため、 「三途の川の手前部隊」と呼ばれていた。

実際、たった一人のおかげでここまで生きてこれた。んだろうか?


「おらぁ、突撃じゃ突撃!みんなを地獄に送ってやる!」


そう銃弾の嵐の中、塹壕から立ってそう叫び出す女、 沖美奈 綾子。

彼女は、 戦争狂だ。いつもこんな感じで、最悪のタイミングで突っ込む。のに、なぜか成功するのだ。だが、今日は違った。


大量の機関銃、大量の兵士、大量の狙撃銃。それだけならいつもの事だが、今回は、大量の魔導士が出迎えてきた。

魔導士、俺たち陸軍からしたら飛行機より要注意と言われていた。

曰く


滑走路がいらない。

速さはゼロ戦並み

歩兵のように機関銃を持ち

防御力は戦車と比べるくらい

だが魔導士は数が少ないもの


のはずだが、やつら、兵の数が多いため魔導士は増えていく。

そして魔導士を落とすためには高射砲やビーム砲等がいる。ただ、ビーム砲は誰でも扱えるが貴重なため、補給所や司令部にしかついてない。


「もう、無理かもな~。よくここまで生きてこられたものだ。」


大量の魔導士がいても、いままでは自陣地だったため、勝てた。だが今回は魔導士により上から一方的にたたかれる。

そんな状況の中で無線から


「こちら司令部より第21突撃団へ、魔導士は無視。繰り返す。魔導士は無視して進め」


は?ふざけんな といって無線をぶん投げて帰りたい気分だ。


「魔導士を無視しろとは、死ねというのか?」


「いや違う。そちらに今魔導士が向かっている。特別戦闘班 という即応魔道部隊だ。喜べ。天使がいる部隊だ。」


特別戦闘班?特殊戦闘班じゃないのか?特殊戦闘班は確か4個あって、それも天使がいる魔導部隊のことだったはずだ。

この辺に特殊戦闘班がいるとは聞いたことがないが。

この話を聞いてた部隊の一人が、


「特別戦闘班ってあのリコがいる部隊ですか!」


「リコ?」


天使(しにがみ)族ですよ。笑いながら都市を消し飛ばしていく女です!それだけではありません。隊長はノモの英雄です。」


「ノモの英雄だと。何者なんなんだ特別戦闘班は?」



ビルマ戦線上空1000m 低空飛行する魔導部隊、特別戦闘班がいた。


「諸君、司令部から任務が来た。内容は最前線の突撃団の支援だ。しかもそこには敵の魔導部隊 15個大隊いるという。それらを我々だけで相手にしなければならん。」


「隊長、さすがに無理では。」


「多田中隊長、無理は承知だ。だがやらねばならん。逆タカで行くぞ! 多田中隊と幸太郎中隊は囮、それ以外がタカだ。」


「了解。では派手に動きます。」


逆タカ戦法、これを生み出した奴は実は幸太郎だ。だがこの戦法には一つの難点がある。それは、


機動力とGに耐えられる奴しかできない。

戦法は単純だ。


「高度9000まで上昇!」


敵の索敵限界高度は5000m これが普通の魔導士の限界だ。それより高いところから落下速度を利用しての急降下で敵を撃ち殺す。


高度9000まで上昇した俺は下を見た。


そこには、囮となっている多田中隊と幸太郎中隊が奮戦していた。突入するタイミングは、


「今だ!突撃!やつらに恐怖を与えるぞ!」


「は!」




「あれが例の魔導部隊か。」


そう言ったのは王国連邦 魔導軍 第三師団団長だ。


「ええ。さんざんてこずらせたやつらも今日で終わりですね。これだけの数がいればつぶ」


そういった男が、突然爆発し、 死んだ。

周りにいた奴らが次々と死んでいったのを見た。



「敵襲ー!敵は上空にいるぞ!」


くそ、なぜ気づかなかった!上空にいたなら気づいているはずだ。いや、俺たちは目の前の敵に気を取られていた。


「団長ー、敵は上にいません!」


「ならどこにいるんだ!」


「したにい」


その男は敵に撃たれてしんだ。


「下から来るぞ!こっちが高所を取っているんだ。数で押せ!」


その判断は普通の敵なら正解だった。だがこの敵は、急降下で速度を上げた状態で急上昇してきたため、ありえない速度で突っ込んできていた。

それどころかこっちは混乱していた。そのために、あっさりと穴を開けられた。


「なんなんだ敵は。どうなってやがる。上にいたと思っていたら下にいるだなんて。くそ!撤退だ。」


そういい、王国連邦魔導部隊は撤退した。




「もう撤退したのか。リコ、一発ぶち込んでやれ。あ、地上には影響をあたえるなよ。地上には味方がいるんだから。」


「了解ーです!」


といい、リコは手に元気玉みたいなものを作り出し、放った。


その玉は敵の部隊の2割を消し飛ばした。


「相変わらずえげつない威力だな。さて、この辺の制空権を手に入れに行くぞ!まずはあそこにいる爆撃機をつぶすぞ!」




ここはビルマ戦線野戦司令部。帰還した俺は現在の世界情勢を考えていた。

太平洋の制海権を手に入れたため、アメイジス合衆国との戦闘はほぼなくなった。だが向こうは、戦艦、空母等の大量製造が始まったため、放っておくと負ける可能性がある。

北の通商連邦は、この前のアジア方面軍壊滅以来、防衛を中心に立て直している。

ビルマ戦線は勝ってはいるものの、完全なる泥沼になっていて、そのために首都第三防衛線を超えることができない。

そして、物資の不足。とくにひどかったのが弾薬だ。弾をつくっても作っても、すぐになくなる。おかげさまで、銃の使用は二日に一回となっている。


その時、一人の男、坂本大将だ。


「こんにちは、坂本大将!」


なぜ大将がこんな前線まで来ているのだろうか?


「なぜここにきているのか?って顔しているな。答えは任務を与えに来た。」


「任務ですか。」


坂本大将が書類を渡したので受け取った。


「任務はその地点にある敵の空軍基地を襲撃してほしい。」


空軍基地襲撃か。でもこの基地、結構離れているが。アフリカにあるぞこれ。

バルス空軍基地。アフリカ東部にあるフーリ共和国植民地にある。


「作戦は、パール港から伊400で移動してくれ。」


伊400ってたしかアメリカ首都爆撃計画でつくられた超巨大潜水艦だったな。でも建設中に状況が変わり、たしか超長距離航海 魔導空母潜水艦に変わったって聞いたな。

飛行機のせるより、魔導士乗せた方がいいという結果になったためであり、


「喜べ!新型艦の初航海となるぞ!」


そう、つい最近完成した船だったのだ。

それはいいんだが、二つ心配なことがる。

聞かなければならない。


「坂本大将、二つほど質問してもよろしいでしょうか?」


「なんだ?」


「まず一つ目ですが、アフリカにはドイト帝国軍もいるのでしょうか?協力ということですか?」


「言いたいことは分かった。フーリ共和国とは最初東南アジアで戦って以来、戦闘していないからそう考えたんだろう? 今回の作戦は、インド洋における制海権を得るための作戦でもあり、王国連邦の交易路をつぶすのが目的だ。」


そういう事か。たしかにインド洋の制海権を取れば、王国連邦はやがて疲弊しさらに本国は食料が入りにくくなる。


「わかりました。あと一つですが、途中の敵艦はどうするのですか?」


よくある話だが、単独で動いている船は敵からしたらカモだ。


「その点も気にするな。途中までだが、大和、長門、赤城、信濃、金剛とその他駆逐艦が向かう。まぁついでの作戦だが。」


一体海軍は何をするつもりだ?大和、赤城や金剛等をだすとは。


「何を考えてるってか?そうだな。インド洋のライオン島を攻略するために行くだけさ。」


ライオン島?聞いたことがな、いや、インド洋にあるぽつんとした島か。場所的にアフリカへの中継地としては使えるがそれならマダガスカルの方がいいと思うが。

まぁいいか。


「作戦決行日時は三日後だ。」


三日後。俺の書類上の誕生日か。


戦線は広がってゆく。それが世界を相手にした戦争である。

次話は書け次第投稿します。

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