妖精使いとの出会い
今、俺の目の前に一人の少女がいる。
身長は俺より一回り程度小さく、長い黒髪を腰まで伸ばしている。その髪はものすごくすごくきれいだ。もう少し身長が大きければ彼女の第一印象は「かわいい」ではなく「美しい」だっただろう。
でもまぁ「美しい」でも「かわいい」でも相当顔が整ってるんだろうと俺は思った。俺は彼女の後ろにいるので顔は見えないがきっとそうだろうとなんとなく確信できた。
その時、突然彼女の手が白く光った。そして直後に爆発が起きた。
「「ひぃぃ」」
俺は突然の出来事に思わず悲鳴をあげた。だが、俺の他にも悲鳴をあげたやつがいたような気がした。そう思い俺は爆発が起きたほうを見た。そこには銃を持った男達がいた。彼女に見とれてて気づかなかったのか。自分でそう思った。
その時、また彼女の手が白く光った。そうしてやはり爆発が起きた。男達の目の前で。
爆発による煙が消え去ったあとに俺は男達のほうを確認した。ほとんどの男達が気を失っている。だがまだ一人の男が立っていた。その男は銃を彼女に向けた。
「死ね!妖精使い!」
男がそう言ったあと、銃声が鳴った。その弾は彼女に着弾した。彼女からは血がだらだら垂れている。だが彼女はまだ立っていた。
男はそれを見てもう一度発砲した。
だが、その弾の軌道は彼女から微妙にずれた。そして彼女の後ろにいる俺に弾が向かってきた。
俺は現状で何が起きているのかさっぱりわからないままだったが、今、俺がすごく危険だということは分かった。それだけは分かった。
そして俺は無意識に目をつむった。だが、いつまでたっても俺に弾が来ない。俺は目を開けた。そしてすぐに目を開けたことを後悔した。彼女が俺の前でさっきよりも血だらけになっていたからだ。普通なら死ぬレベルの出血だ。
だが、彼女は震える手を男のほうへ向けて手を白く光らせた。そして爆発。男はもう死んでるのか、気を失ってるのか分からない状態だ。
俺の頭は恐怖心で埋め尽くされていた。そこで突然彼女が俺に話しかけてきた。
「ねぇ、君、大丈夫?」
彼女は俺のほうを向いて俺に問いかけてきた。
すごく整った顔だった。ここで彼女の印象が完全に「かわいい」に変わった。すごくかわいらしい顔だった。一度見たら忘れられないようなそんな顔。
俺は彼女に返事をしなくてはいけないと思った。だが俺の頭は混乱状態にあるため何も考えられなかった。
「ねぇ、君ってば、大丈夫なの?」
彼女の二回目の言葉でようやく頭が動き出した。
「ああ、大丈夫だ」
「そっか、良かった」
彼女の声はだんだん弱々しくなってきてついに俺のほうへ倒れてきた。俺はそんな彼女を支えた。すごく軽い。それになんか良いにおいがする。これが彼女のにおいか・・・
ってそんなこと考えてる場合じゃないじゃないか。
「おい、しっかりしろよ」
「私は死んだって良いよ。関係ない人が傷つくよりはずっとマシ」
「良いわけねぇだろうが!人が死んで良いなんてことあるかよ!」
「私だって死にたくなんて無いよ。だけど仕方ないじゃないか」
「意味わかんねぇよ。なんでお前が死ぬんだよ」
俺はそう言ったが彼女からの返事はいつまでたっても無かった・・・




