表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/49

第45話 893ですね?

 銀細工職人の露天をあとにしようとすると、肩を大きく揺らしながら、あからさまに柄の悪い5人組が、


「おい、オヤジ、今日は売れてるみたいだな。所場代払って貰うぞ」


と、声が聞こえた。


「所場税なら、お役人様に払って払ってるんでぇい。てめぇらに払う金なんかねぇ~」


「なにを~、ここら辺で商売するなら、ゴブリン一家に所場代払うのが筋ってもんだ。おい、払わねえなら痛い目にあわせるぞ」


どこにでもいるんだなヤクザ者。


棒を振り上げて店主を叩こうとしているヤクザ者の手を後ろから捕まえて、軽く引くと、その男は後ろに大きく転げた。

あれ?そんなに力入れていないのに。


「師匠、加減して下さいね。普通の人間は師匠にはスライム以下ですから」


と、ハイトンが言うと、


「なんだ、俺たちがスライム以下だって言うのか。邪魔するてめえらから痛めつけてやる」


と、5人は大きなナイフを構えた。


刀は抜かないほうが良いだろう。


俺の実力が自分自身わかっていない状況で戦うのも・・・・・・。


と、斬りかかってくるヤクザ者をス~ス~ス~と避けられてしまう自分の体術に俺自身が驚く。


「なんだてめぇ~」


と、大声で怒り出してしまうヤクザ者。


すると、他でも所場代を巻き上げていた仲間が集まりだしてしまう。


30人近くナイフや棍棒を持った男達に囲まれた。


「師匠、僕がやりましょうか?」


と、ハイトンが言うが試したいことがあったので止めさせ、刀を抜き、


「我が元に炭素よ集まれ。召喚ダイヤモンドゴーレム」


と、唱えた。


魔法力がマックスで召喚魔法が∞なら出来ると思ったからだ。


すると、愛刀のオリハルコン製の刀『聖剣シシオウマル』が青く光った。


二体のダイヤモンドゴーレム・・・・・・?


んんん?


出てきたのは、スクール水着姿のダイヤモンドゴーレムと、ブルマ体操着姿のゴーレムだった。


スクール水着とブルマはブラックダイヤ仕様なの?


え?


「わぁ~久々の師匠の変態ゴーレムだ」


と、ハイトンは喜ぶ。


ヤクザ者30人は、


「そんなわけねぇ~」


「でも、このゴーレムって・・・・・・」


「噂で聞いたことあるぞ」


などとざわつく中、


「えぇい、ゴブリン一家をなめると、どうなるか見せてやる」


と、一人がナイフを片手に突っ込んできた。


「リューヤサマ ボウエイコウドウ カイシ」


「ソウゾウシュ ボウエイ カイシ」


と、二体のゴーレムは勝手に動き出し俺の前に立ちはだかり、突っ込んで来るヤクザに腹パンチをすかさず入れた。


飛ぶ男・・・・・・。


勝手に動き出すのね。


すると、残りの者達が一気に飛びかかってきた。


「よくも組長を」


と、だが、二体のダイヤモンド美少女ゴーレムは皆、腹パンチで鎮めていき、5分もしないうちに地面にのたうち回る男達。


「へぇ~軍人さんも伝説のゴーレム使いですか?勇者様の弟子か何かで?」


と、絡まれていた銀細工職人が言ってきた。


「あっ、うん・・・・・・」


と、気の抜けた返事を返すと、


「おい、貴様ら、なにをしておる。大通りで騒ぎを起こして」


と、警官みたいな帯剣している者が3人来た。


「師匠、僕が話してきますね。ちょっと薬入れ借りますね」


と、俺の腰にぶら下げてある印籠を持ってその警官にハイトンが近づき印籠を見せながら耳打ちをすると、


「失礼いたしました」


と、3人は敬礼した。


「あとは頼んで良いよね?」


「はい、勿論であります」


と、返事が返ってきた。


「軍人さん、あんたはいったい何者で?」


と、大好きな時代劇ドラマの決まり文句を言う店主。


「ただのもの好きな軍人です」


と、返事を返しす。

もう間違いなく水戸黄門だな。


野次馬の人だかりに向かって歩くと、俺の前を人を優しく押しのける美少女ゴーレム。


俺の意志は伝わって動くのね。


屋敷に帰るとそのゴーレムは敬礼をして、


「ホンジツワ コレマデ」


と、言い大気に消えていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ