エピローグ
「団長、副団長、派遣していた第四師団が帰還しました」
この春騎士になったばかりの若者を扱いていた二人が、呼び掛けに反応して振り返りました。
一人は蘇芳の髪に緋色の瞳の男、もう一人の男は白い髪に灰色の瞳。
「氾濫した河川の整備及び復興支援が無事完了したとのこと。詳しい報告は執務室にいる騎士からお聞きください」
「ご苦労、戻っていい」
「はっ」
白い方の男が連絡に来た騎士に対応する間に、赤い男が新米騎士たちに、てきぱきと情け容赦ない指示を出していきます。
「俺たちは今からちょっと出る。各自腹筋、腕立てを各五百!」
「はいっ」
「終わった者から模擬剣で素振りを二百×五セット!」
「……はいっ」
「それからランニングを二十周! 全て日暮れまでに終わらせるように!」
「…………はい」
「新米とはいえ騎士がそんな腑抜けた返事をするんじゃないッ!!」
「はいぃっ!!」
蜘蛛の子を散らすように駆け去っていく新米騎士たちを仁王立ちで監督する騎士団長に、副団長は苦笑いを浮かべました。
「苑、随分様になったよね」
「まぁな。もう三年だ」
素っ気ない語り口にあたたかさを滲ませ、騎士団長となった苑は踵を返しました。
執務室へ向かうのでしょう。
副団長である蕾も、並んで歩き始めました。
「三年前なら」
感慨深げに、苑が呟きました。
「日暮れまでに、なんて言えなかったんだよな」
「まぁ、そうだね」
蕾は目を細めて空を見上げました。
青い空に、日が傾いています。
「俺、三年前始めて見た時に思ったんだけど」
足を止めずにそう言えば、苑は怪訝そうな顔をしました。
一体何を言い出すんだ、とでも言いたげな。
蕾とて明確な理由はありません。
改めて言うことでもないのかもしれませんが、強いて言うならなんとなく、言ってみたくなったのです。
「昼でも夜でもなくて夕暮れの空が一番好きだなぁ」
「何故だ?」
「だって綺麗だから。それに明け方と夕暮れだけは、昼と夜が一緒に見られるだろ」
「……そうだな。でも」
ぽつりと落とすように笑って、苑はどこか遠くを見るような目をしました。
蕾には苑が考えていることが手に取るようにわかりました。
本当に過保護だなぁと思います。
ちょっと駆け足になって、急かすように振り向いた蕾に向かって、苑は蕾が予想した通りの台詞を発しました。
「きっと夜空が一番好きなんだ」
誰のことを言っているのか、言われなくてもわかった自分に、蕾は思わず笑ってしまったのでした。
「あ~~~ちょっと湊、手伝いなさい!」
「何でだよ、宰相はお前だろ」
「あんたが押し付けたんでしょーが! 私はあんたの下でいいって言ってあったのよ!」
「俺は引退だよ、引退。新しい世代に譲らなきゃな」
「頭固っ! これだからおじさんって嫌よね」
「ちょっと待て俺はお前と二つしか違わないはずなんだが!?」
「いーから黙ってちゃきちゃき働きなさい」
氷のごとき視線が突き刺さり、湊は渋々腰を上げました。
実はこのやり取りは毎日のように繰り返されているのですが、二人ともそんなことはお構いなしです。
なんだかんだ言って湊はいつも手伝うのに、いつも素直に頷きません。
遥も遥で口論を楽しんでいる節があるので、書類を届けに来る官吏とか様子を見に来る舜とかは諦めの境地に至っています。
それどころか舜は湊に宰相補佐の肩書きを付けようと画策しているのですが、幸か不幸か二人はまだそのことを知りません。知らぬが仏です。
どれどれ、と山のように積み上げられた書類を覗き込み、湊は目を点にしました。
「…………なんだ、コレ」
「見てわからないわけ?」
いや、わかる。とてもよくわかる。
見ただけで高級だとわかる紙に、似姿とプロフィールが書いてあるそれらが何なのかくらいは。
「いや、でも、だって……」
「お察しの通り見合いの申し入れよ。陛下への」
遥が疲れたように溜息をつきます。
余計な仕事を増やしやがって、と怒っても良いはずの遥の新緑の瞳には、何故か憐憫の情が浮かんでいました。
その理由が、湊にはよくわかりました。
そうだよなぁ、と呟きます。
「可能性は万に一つもないもんなぁ」
「えぇ、そうよ。まったく、いつの時代も馬鹿はいるものね」
にべもなく切り捨てて、手にしていた十数枚の紙をごみ箱に放り込む遥。
残りの見合い候補者を興味深く確認していた湊は、その中の幾つかの名前に目をしばたたかせました。
「おい遥、これ……」
間違っても王の外戚となって権力を得ようとするひとたちではなかったと、記憶しているのですが。
戸惑い顔の湊を見て、遥は勝ち誇ったように背もたれに身体を預け足を組みました。
「それはさくらよ、さくら」
「さくら? ……あぁ、なるほど」
「ちょっとくらいは危機感を持ってもらわないと困るのよね」
にやりと笑う遥は完全に悪人です。
そういえば遠い東国では、目の前の遥のような色彩の花が「サクラ」と呼ばれていたなと、関係のないことが頭を掠めました。
淡紅色の花、新緑の葉。
花なら花らしくおしとやかにしていればいいのに、とは心の呟きです。
全然おしとやかでない遥は既に行動を起こした後なのでしょう。
もしかして、と湊は今日の昼食の様子を思い出しました。
遥に何かを耳打ちされて、蒼白になっていた彼。
「相変わらず、お節介だな」
「何よ、悪い?」
湊は黙ったまま手を伸ばして、書類の山を半分引き受けました。
「しょうがないから手伝ってやるよ」
「最初っからそう言えばいいのよ」
「ところでさ、遥。いろんなひとに聞いておいてくれって頼まれるんだけど」
「何よ」
「苑とはどうなってるわけ?」
ごく軽い口調の問い掛け。
書類を処理しながら、つまり俯いてそれを口にした湊は、自分以外の筆の音がぴたりと止まったのに気付き、黙って耳を塞ぎました。
一拍後響き渡った絶叫に、あぁ今日も平和だなぁと思ったひとは多かったといいます。
それをうっかり遥の耳に入れたせいで湊の仕事が爆発的に増えたのは、また別の話。
「まさか兄弟の中で朔兄さんが最初に婚約するとは思わなかったな」
「羨ましいのか?」
「それなりにね。まぁ陸兄さんじゃなくてよかったよ」
「……お前の中で陸の立ち位置は随分低いんだな」
「だって変人じゃんか!」
「事実でも言って良いことと悪いことがあるんだぞ、岳。それにお前、あの娘と結婚したいと思うのか?」
岳と拓はどちらからともなく顔を見合わせ、そっと後ろを振り返りました。
「朔様ぁっ! お会いしたかったですわ! 会えない間寂しくて寂しくて」
「……昨日も会ったと思うんだが」
「二十七時間ですわ!」
「いや、だから」
「朔様がお忙しいとおっしゃるから昨日は遊んでもらうのを我慢したんですの!」
「今日も忙しいん」
「花冠を作りましょう!」
「せめて聞け、話を聞け」
「朔様は陛下と違って冠を被っていらっしゃらないからちょうどいいですわ!」
「容赦なく痛いトコ突くんだな……お前ほんとに俺のこと好きなの?」
「もちろん愛してますわ、朔様! 世界で一番!」
抱き着く少女はとても愛らしいのです。
朔も祥譲りの綺麗な顔をしていますから、絵だけを見ればとても美しいのでしょう。
引き攣った朔の顔を見て、満面の笑顔の少女を見て。
岳はうんと一つ頷きました。
「ごめん、兄さん。全然羨ましくなかった」
「そうだろう」
同意を示す拓の瞳は面白がっているかのように見えます。
朔にこの婚約を受けさせたのは国王で、彼はにっこり笑って言ったのでした。
『僕のために婚約して。拒否権はないよ』
首謀者たる祥に比べ随分軽い罰だけで許した時は驚いたものですが、なるほどそんな使い道があったのかと感心しきりです。
朔もまた、これが償いだと思っているのでしょうか。
「どうだろうな。だがあの子は多分兄上のためにこの婚約を決めたはずだ」
「へ?」
「兄上は私たちと違って父……祥にべったりだっただろう? いなくなってしまった今、新たな拠り所が必要だと判断したんだと思う」
「うわ、そんなことまで考えてんのかよ、あいつ……」
仮にも敵だったひとを相手に、そこまで。
いつだったか舜が言っていたことを、岳は唐突に思い出しました。
「……あの子は王であるには優しすぎる」
拓が黙って岳を見下ろします。
促されるままに岳が加えた説明に、拓は穏やかに笑いました。
岳は、拓はよく笑うようになったなと思いました。
拓だけではありません。城中、国中で笑顔をよく見るようになりました。
これもきっと国王の成し得たかったことの一つなのでしょう。
「だから私たちがいるんだろう。あの子の優しさに付け込まれないように」
「オレたちが?」
「そう。あの子は、優しさと甘さを履き違えるような馬鹿じゃない。だからあの子の優しさは武器になる」
自然とひとが集まるのだと、拓は言いました。
「結局落とせてないのはあと一人だろう?」
「オレが思うにあれは真面目すぎるんだよ、二人とも」
岳は「あと一人」を脳裏に思い浮かべ、手で廂を作ると顔を仰向かせました。
彼女を思い出す時は、不思議と空を見上げたくなります。
隣では、拓も同じように空を眺めていました。
時は夕暮れ、黄昏の空。
「……もう遅いから帰りなさい」
「もぅ! 明日こそ遊んでもらいますわ!」
「わかった。わかったから頼む、帰ってくれ……」
「約束ですわよ!」
背後でいつまでも騒がしい婚約者たちに、拓がくすりと笑います。
それを聞きながら、もうすぐ夜になるなと、岳は思いました。
「叔父サン、父から月一の報告書が届きマシタよ」
「ご苦労様です」
舜は読んでいた本から顔を上げて、陸が差し出した書類を受け取りました。
最低限と指定されている枚数ぴったりなのはずっと変わりません。
けれど回を重ねるにつれて内容が濃いものになっていく様が、舜にはおかしくてたまりませんでした。
王族としての権利を剥奪され僻地に飛ばされた祥は、その地を発展させることを仕事として命じられました。
彼がしたことを思えば、首を落とされることも有り得ました。
そういう声が上がったことも事実です。
けれどそれと同じくらい、あるいはそれよりも祥の助命嘆願の声が多かったのです。
不死に魅入られたとはいえ、祥は確かに王だったのでした。
「祥は元気なようですよ」
用事だけ済ませて出て行こうとした背中に声をかけます。
陸は一言だけ「そうですカ」と残して、振り返らずにいなくなりました。
朔よりも陸の方が難しかったようだ、と舜は溜息をつきました。
儀式の際眠っていた陸は知らぬ間に全てが終わっていて、どうにも整理がついていないのでしょう。
意地になっている部分も、あるのかもしれませんが。
そういうところは祥に似てると、舜は思います。
「むしろ朔の方があっさり仲良くなりましたね」
立ち上がった舜は窓から聖堂の方を見遣りました。
そうしてそっと微笑みます。
三年前からの変化、その中心にいる彼の息子が、今宵あそこにいることを知っていたからです。
何をしに行ったかもよく知っているので、報告に来るのを楽しみにしています。
窓に映った舜の笑顔の向こうに、月が顔を出していました。
「最近は歪みも感じないし、ここ三年急激に増えた死者の弔いも終わった。ぼろぼろだった治安も大分良くなった」
吹き抜けになったホールに優しい月の光が落ちます。
「法制度の見直しも終わったし、国庫の立て直しも順調」
神秘的な静けさが満ちるホールに、人影は二つ。
一人は、煌めく金髪と黄金の瞳、その長身に纏う衣装は漆黒。
一つ一つ指折り国のことを確認している、若き国王です。
そしてもう一人。
夜色の髪に星空のごとき瞳、金糸で刺繍の入った純白の巫女装束。
「神殿の建て直しも、立て直しも大方終わりじゃ」
背後から聞こえた声に、祭壇に向かっていた国王はゆっくりと振り向きました。
お互いに忙しくて、もう随分会っていなかったような気がします。
「久しぶり、朧」
「ああ、久しぶりじゃな、珀」
国王となった珀の、昔も今も変わらぬ誰よりも大切な少女。
朧が、あの頃よりもずっと大人びた微笑を浮かべて、そこに立っていました。
あの日。珀が継承ノ儀に臨んだ日。
賭けに近かったあの戦いに、珀はぎりぎりで間に合って、ぎりぎりで間に合いませんでした。
具体的に言うならば、城の爆弾の無力化までは時間も力も間に合いましたが、ただ一つ、聖堂の爆弾の無力化のためには間に合いそうになかったのです。
珀は聖堂から飛び出すだけで精一杯でした。
その瞬間、爆発の瞬間に死んでいてもおかしくありませんでした。
珀が受け取った力を押さえ込んだ時点で――つまり目を覚ました時点で、夜の加護は取り戻されていたのですから。
至近距離で聖堂の爆発に巻き込まれるはずだった珀を救ったのは朧でした。
継承ノ儀のために使った力だけで限界だったはずなのに、それこそ力を振り絞って被害を聖堂だけに収めてくれました。
爆発は聖堂の中で起こり、聖堂の中で完結したのです。
無論限界を超えた朧が平穏無事でいるはずもなく、女神は一度、朧を自分のもとに連れ帰りました。
朧は神降ろしの巫女としての力を持ってはいても人間として生み落とされたが、親は紛れもなく神。
天界にいることで回復を促すのだと神は説明して、女神の後を追って消えました。
幸い、朧はすぐに回復しました。
ですが珀も即位したばかり、国中で噴出した問題の対処で精一杯でしたし、朧も朧でやりたいことがあると言いました。
『珀、そなたが国を立て直している間に、わらわは神殿の立て直しをしようと思う』
珀が国を動かしていくにあたって、一番障害になる場所だろうから――と。
大丈夫と信じていたとはいえ失うかもしれない恐怖を味わった珀は、朧がそこにいてくれることが大事でした。
朧が神殿にいて、共に国を立て直してくれるなら、これ以上心強いことはありませんでした。
何より珀には余裕がなかったのです。
真面目すぎると、少しくらい私事にかまけてもいいと、あの日以来仲良くなった岳は言いましたが、珀は国王業を疎かにするつもりはありませんでした。
朧が言ったのですから。
珀は良い王になる、と。
……ともっともらしい理由を並べてはいますが、結局のところ自信がなかったというのが一番大きな理由です。
女神からは『そなたが願うなら良いと思っていたから朧をそちらへ戻したのに、何をやっているんだこのヘタレ』と夢の中で厳しいお言葉をいただき、
舜からは「娘はまだですか、むしろ孫は」と苑と遥を従えて急かされ、
朔からは「お前なぁ、俺の心配する前に自分のことどうにかしろよ」と呆れられ、
拓からは「朧はいろんな男に狙われているんだぞ」と不安を煽られ。
その度にあたふたしつつも朧の顔を見てはほっとし、国の立て直しに走り回り――――
そうこうしているうちに、いつの間にか三年も経ってしまっていたのでした。
「それで、話とはなんじゃ?」
女神の娘だからいいのか祭壇に腰掛けた朧が首を傾げます。
珀は逸る気持ちを抑えて微笑みました。
昔、誰からも顧みられなかった珀が欲しかったものは、あまりありませんでした。
ありきたりな家族の絆と、安心できる時間と、友達と。
それから、ずっと傍にいてくれた少女。
「うん、あのね。実は今日って僕の誕生日なんだ」
「そうじゃったのか? 知らなかった……」
「言ったことないからね」
「そうか。おめでとう、珀」
「ありがとう、朧。それでね、図々しいかもしれないけど欲しいものがあるんだ」
「珀の欲しいもの?」
むぅと考え込む朧に近付き、こつんと額をくっつけます。
朧はぎょっとしたように離れようとしました。
「ちちち近くないか珀!?」
「駄目?」
「駄……目ではないが、じゃが」
頬を染めて軽く俯く朧。
珀の心臓がとくんと音を立てました。
手を伸ばしてゆっくり朧の髪を梳きます。
朧は珀の肩を軽く押して、早口に言いました。
「そ、そう、欲しいものとはなんなのじゃ!」
「ん? 朧」
「……………ぇ、」
「僕は朧が欲しい」
ぴき、と音を立てて固まった朧。
珀は意地で笑顔を張り付けてはいましたが、実際には今すぐ叫び出したいくらい緊張していました。
「好きだよ」
「は、……珀」
「昔からずっとずっと、朧のことが好きだよ」
堪らなくなって朧を抱きしめます。
「朧の人生を僕にちょうだい」
朧の顔を見られず腕に力を込めた珀の耳に、ややあって小さな声が忍び込みました。
「わらわも、そなたが好きじゃ、珀」
気付かぬうちに小さく震えていた珀の背に、細い手が回されます。
そしてもう片方の手が頬に添えられ、唇にあたたかな感触。
それは一瞬のことで、はっと顔を上げた時には朧は珀の胸に顔を押し付けていました。
「朧……?」
「プレゼントじゃ、ばか」
照れ隠しなのか、朧がつっけんどんにそう言います。
隠せていない小さな耳が真っ赤になっているのが、愛しくて。
珀は今度は自分から、朧にそっと口づけました。
◆ ◆ ◆
昔々あるところに、心優しい王子がいました。
王子の叔父である先代の王は、永遠の命を望み夜の加護を失いました。
黄金の髪を持つ王子は疎まれました。
王子はそれを受け入れていたのです。
それに反発した原因は定かではありません。
ですが王子はある日、叔父や兄王子に逆らい夜を取り戻すと宣言しました。
生まれ持った才を驕らず、静かに努力を重ね。
彼を王にと望むひとはやがて増えていきました。
そうして王子は、兄王子との決闘に臨み、勝利しました。
王子は王となったのです。
見事な手腕で国を動かしていった王は、即位から三年後にようやく妃を娶りました。
妃となったのは一人の巫女。
幼い頃から王子を知り、支えてきた少女です。
王子が王となってからは、腐りきっていた神殿の立て直しに尽力しました。
漆黒の髪を持つ少女と黄金の王子が並ぶ姿は、夜空のように美しかったといいます。
二人は月の王子と夜の巫女と呼ばれ、多くの民から慕われました。
民からの、臣下からの信頼を裏切ることなく。
王と王妃は寄り添いながら、国を立派に治めていきます。
夜が失われたにも関わらず光が見えなかった暗黒の時代。
夜明けをもたらしたのは、この二人だったと言えるでしょう。
――――宵暁国史第七十三節『黎明』より抜粋
お付き合いいただきありがとうございました。
納得のいく結末になっているかはわかりませんが、これで月の王子と夜の巫女は完結になります。
読んでくださった皆様に心からの感謝を。