第3夜 第4話 【 バニーの涙と、やっぱり北浦和 】 機能停止したジャンヌ・ダルクを置き去りに、静寂が戻るネオ=バビロン
卑弥呼:(バニーガールの耳をピンと立て、光命の漆黒の南蛮胴具足に狂喜乱舞で飛びついてくる)
「おおお……! さすがは私の魔界光命様! なんという圧倒的なライムの暴力! なんという色気と破壊力! 私、あなた様のために、明日から邪馬台国の全財産をはたいて、北浦和の駅前に光命様の純金像を建立いたしますわ! そして毎晩、私の寝所で、朝まで激しい愛欲のセッションを……!」
魔界光命:「駅前に純金像は恥ずかしすぎるからマジでやめて。あと、邪馬台国の通貨って何? 貝殻? そんなの2026年の浦和のファミマじゃ使えねえから。俺はマックのポテトが食いたいだけなんだよ」
卑弥呼:「まぁ、どこまでもパンクで冷徹なお方……でも、その冷たさが、私のバニーのハートをさらに熱く狂わせますの! さあ、私のすべてをその六翼で抱きしめて!」
魔界光命:「いや、抱きしめるのはいいんだけどさ。君の愛欲のパラメーターが上がりすぎて、また俺の背中の六翼がパチパチ音立てて時空の歪みを引き寄せてるんだよね。ほら、足元見て。例のクソ迷惑な紫色のモクモク、定刻通りに入場してきたわ」
【モクモクモクモク!!! 畳の隙間から、あの因縁の黄金のランプの煙が、容赦なく光命のローファーを包み込み始める】
卑弥呼:「ああっ!? なんですかこの、クラブのフォグマシーンみたいな濃厚な煙は! 光命様の身体が、また光の粒子になってサラサラとストリーミング再生みたいに透き通っていきますわ! 嫌です、行かないで、私の大天使!」
魔界光命:「チッ、やっぱりこのタイミングかよ。美少女を救って、ハーレム状態に入った瞬間にこれだ。マジで誰なんだよ、この40億年の時空の裏側で、俺の人生に毎回『バルサン』焚いて強制転移させてるクソストーカーは。ゴホッ、ゴホッ……視界がバグる……脳内スマホのWi-Fiが、切れる……」
卑弥呼:「光命様ーっ! せめてLINEのIDを教えてくださいませーっ!」
魔界光命:「IDは……makaikomei……40億年後の……ドメインだから……繋がんねえよ……。じゃあね卑弥呼、バニーガールの格好で生魚持つのは、2026年の倫理的にもアウトだからな……(完全消滅)」
(プツン、と因果律が切断され、光命の肉体はネオ=バビロンの畳ごと空間から消去された――)
【2026年7月・埼玉県さいたま市浦和区・北浦和駅東口のロータリー】
魔界光命:(ハッと目を覚ますと、自分は普通の学ラン姿で、ファミマの前でチャリの鍵を探している真っ最中だった)
魔界光命:「……は? 終わった? ジャンヌは? 卑弥呼のバニーは?」
通りすがりの女子高生:「あ、魔界くんだ。何スマホ見ながらフリーズしてんの? 早くサイゼ行こ、ミラノ風ドリア奢ってくれるんでしょ?」
魔界光命:「あ、うん……今行く。ちょっと待って、チャリの鍵……(ポケットを探る)」
魔界光命:(ポケットの中から、ジャンヌ・ダルクが落としていった『チタン合金製の浦和レッズのタペストリー』と、卑弥呼がマイクにしていた『40億年前の技術で乾燥保存された謎のシャケ』が転がり落ちる)
魔界光命:「……いや、マジで現実に干渉してんじゃねえか。誰なんだよあのランプの持ち主」
女子高生:「え? 魔界くん、何その生魚? ウケるんだけど」
魔界光命:(北浦和の青空を見上げ、不敵な笑みを浮かべながら)「いや、なんでもない。ただの次の夜の、クソ迷惑な招待状だよ」
(魔界光命の、倫理も時空もライムも滅茶苦茶な新アラビアンナイト物語。次は一体どこの次元の、どんな美少女が、彼のパンクなリリックを待っているのか。第四夜へ続く)
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